恋する吸血鬼   作:のゔぇんぶれ

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前回の続きです。


第十四話

三咲町、路地裏。

 

「あ、お茶です」

 

「ありがとうございます。といっても、あまり熱いのは飲めないんですけれどね」

 

えへへ、と笑う少女。

この少女は、第七経典って呼ばれるシエル先輩の武器、の精霊さん。

ななこちゃん、だっけ。

あ、今解説してるのは弓塚さつき、弓塚さつきです!

 

「で、その、ななこちゃんはどうして家出を?」

 

「聞いてくださいよ!今のマスター、彼女がいるんですけれどね?」

 

「ああ、真祖」

 

「そうそう、真祖。ついでに本来なら狩らなきゃいけない人なんですけどね?何の間違いか付き合いはじめましてね?」

 

「うん、それで?」

 

先を促すリーズさん。

 

「毎日ですね、私相手に惚気けるんですよ。やれ今日のアルクェイドはカレーを食べてる姿が可愛かっただとか、やれ今日のアルクェイドはやけに大人っぽくてドキドキしたとか」

 

「ふむふむ」

 

「もうですね。私としてはお腹いっぱいなんですよ!」

 

「あー。それは確かに分かる」

 

そう、時々なら惚気は聞けるのだけれども、毎日だとお腹いっぱいになる。

私もななこちゃんと同じように毎日聞かされてる感じである。

 

「そうですか?」

 

「そうだぞ、毎日、別にのろけてるわけではないと思うぞ」

 

「言ってる方はそうかもしれませんけれど!あれは完全に惚気です!」

 

「そうだそうだ!シオンとリーズさんも毎回惚気始めて聞いてるこっちの気持ちも考えてよ!」

 

「そう言われましても…」

 

「なあ…」

 

困ったように顔を見合わせるシオンとリーズさん。

それもまた、惚気けてる様に見えるわけで。お腹いっぱいである。

もう一回言おう。お腹いっぱいである。

 

「弓塚さんも同じ状況なんですね…」

 

「ななこちゃんもなの?」

 

「うん、こういう状況が毎日続いてですね…」

 

「た、大変ですね…」

 

そういって、私の方に手を置いてくれたななこちゃん。

うん、きっとこれもそれもあれなのよね。彼女も彼氏も居ないのが悪いんだろうけれど…。

こう毎日、惚気が続くとツライよね…

 

「まあ、…私達は置いておくとして。さつきの様子を見ると、毎日惚気けっていうのは辛いみたいですね」

 

「みたいだなぁ…。確かに家出しても仕方ないんだろうなあ」

 

「わかってもらえました?!」

 

「ええ、分かりました」

 

「じゃあ、置いてもらえたりは…?」

 

そういって、小首をかしげるななこちゃん。

お、新しい仲間がふえる?!やったねさつきちゃん!

 

「………………………………………」

 

「あ、レンさん」

 

レンさんがななこちゃんの腕を引っ張っている。

あ、そうか、ななこちゃんが惚気けられる、ということはきっとアルクェイドさんも…

 

「………………………………………」

 

「そうだね。ごめんね、レンさん」

 

「ななこちゃん、分かるの?」

 

「………雰囲気で」

 

まあ、たしかに雰囲気では私も分かるけれども。

でも、これはそうだね。一緒に居てあげたほうがいいかもしれない。

 

「レンさんもよく来るし、ななこちゃんも遊びに来る?」

 

「いいんですか?!」

 

「まあ、構いません」

 

「ああ、何時でも来るといい」

 

「ありがとうございます!また、来ますね!」

 

「……………………………」

 

「!…そうだね、帰ろう」

 

そう言って、レンさんとななこちゃんは帰っていきました。

こうして、ななこちゃんの家出は終わったみたい。

 

 

 

 

…先輩来なくてよかった…

そう思った今回のでき事でした。




ということで、今後もななこちゃんは出る予定。
先輩は…でるかなぁ…
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