恋する吸血鬼   作:のゔぇんぶれ

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十九話

三咲町。

 

…さて。今日はこの路地裏、私一人です。

そうこの、月姫ヒロインの弓塚さつきがね!

一人でドヤ顔しても誰も突っ込んでくれません。

 

「・・・・・・・・・」

 

あっれ?レンさん?!確か今日、お風呂はいる日だから来れないって聞いてたような。

まあ、聞いたのはレンさんじゃなくて白レンさんだけれども。

今、白レンさんがいれられてるのかなあ。

 

「・・・・・・・・・・」

 

首を小さくふるレンさん。

まあ、向こうから会話がないだけでこっち会話は通じるからこういうことができるんだけれどね。

レンさん、こういう行為すらめったにないから中々に意思疎通ができないのがなあ…。

 

「そう?割とレンは感情豊かよ?」

「そうなの?!」

 

白レンさんがいつの間にか来ていて驚いた。

そしてレンさんが感情豊かという情報にも驚いた。

 

「だって、そうじゃなきゃお風呂から逃げないじゃない」

「それもそうだね。…って白レンさんもお風呂は苦手?」

「苦手よ。大体、琥珀は無茶苦茶なんだから」

「…………」

「そうね。私達が逃げるから無茶苦茶になるんでしょうけれど」

「逃げるのかー」

「仕方ないのよ。あの突然上からお湯かけられる恐怖…」

 

そういって、一度震える白レンさん。

猫がお風呂苦手な理由ってそういう恐怖心からだったんだねえ。

 

「でもいいよね。お風呂入れるって」

「さつきもはいれ…あっ」

「……………」

「……ごめんなさいさつき」

 

何か私の知らない所で会話があって私の知らないうちに謝られてた?!

いや、確かに毎日お風呂入ればいいんだけどさあ…。

 

「……………」

「それもそうなんだけれど、バレたら何されるか」

「……………」

「え?!レンさんが頭下げた?!ナニを考えたの?!いや、なんかわかるけれどわからないというかわかりたくないというか!」

「私からももう一回謝るわ。ごめんなさいさつき。私の力が足りなくて」

「い、いいって!大丈夫だから!お風呂は正直一週間に一回ぐらいで」

 

女の子としてそれはどうなんだろう、って思うけれど、お金がないんだもの…仕方ないよね…。

どうしようかな、アルバイトしようかな…。

 

「でしたらー、ちょうどいいアルバイトがー!」

「「うわっひゃああ?!」」

「……………」

「突然現れる琥珀が悪いんじゃないの!」

「いっつもそうだけれど、突然あらわれるよね琥珀さん」

「いやー、それほどでもぉ」

「「褒めてない」(です)」

 

頭を描きながら、照れた笑いを浮かべる琥珀さんにそういった私と白レンさん。

というかまた心読んでますねこの人。

 

「で、アルバイトって?」

「お、やります?それでしたら、ちょっとレンさん達を連れてきてもらえますか?…あ、そうそう。今日、志貴様も秋葉様もいらっしゃらないのでお家来ても大丈夫ですー」

「あ、はい。わかりました…。っていうかその情報いります?!」

「…お風呂は嫌お風呂は嫌お風呂は嫌!」

 

逃げ出す白レンさん。

 

「あっ、逃げました。弓塚さん、ゴー!」

「えっ?!あっ、待って白レンさん!!」

 

 

 

私と白レンさんの追いかけっこが始まってるなか、レンさんはお風呂入ってケーキ貰ってたそうで。

なんで逃げ出したんですかね、レンさん…。

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