恋する吸血鬼   作:のゔぇんぶれ

26 / 57
第26話

三咲町 路地裏

 

引っ越してない!!!!私達引っ越してないよ!!!!

あ、弓塚さつきです。

…いや、見逃されてるのはありがたいんだけど、ありがたいんだけれどさー…

 

「うーん、流石に引っ越すべきですかね…?」

「いやでも、引っ越すとしてもどこに?私達お金ないだろ…?」

「そうなんだよねー…」

 

ということで、なんだかんだでこの思い出がたくさん詰まった路地裏から引っ越せない私達なのでした。

いやほら、一応、正義の味方っていう(非公式)お仕事あるからね。そう街からは引っ越せないというか…。

…いやお金がないからとかじゃないから。絶対違うから。

 

「それでもあれですね。ここでは色々ありましたね。

動画を撮ろうとしたりとか」

「ああ、あったなあ…」

「その話はやめて!もうやらないから!」

 

パンツの色がネットの海に残ることはないから!

…いや残ってるかもしれないけれど最新のがさらされることはないから…

なんて私がちょっと凹んでいると。

 

「あれ?お引越しをお考えですか?」

「別にいいじゃない、このままで」

「…………(こくこく)」

 

いつもの三人がやってきました。

そもそもなんでいつも三人なんでしょう?いや、レンさん達は路地裏同盟の同士だからいいんだけど、琥珀さんは…。

いや、なんていうか仲間外れにしてもすごい嫌がらせされそうだししないけれども。

あとが怖い。

 

「いやあ、代行者にばれてしまいましたからねえ」

「シエルさんに?」

「そうそう、ミス・シエルに。…まあ、それでもここ一週間ほどミス・シエルが来てないから大丈夫っちゃ大丈夫そうなんだけれどな」

「…まあ、来たくてもこれないのかも。アルクさんが離さなさそうだし…」

「あー、それはありえるかもな。さつきは賢いなあ」

 

そういって、頭を撫でるリーズさん。

いやとても嬉しいんだけど恥ずかしいというか、これ完全に子供扱いだよね?

…いやあ…確かにリーズさんの中では「シオンが妻で私が旦那、サツキが娘」っていうことなんだろうけれどさー。

別にいいんだけれどさー…

 

「…リーズはいつもサツキを甘やかしますよね」

「そうか?いやまあ、可愛い女の子には弱いからな、私」

「そうだったんですか?じゃあ私にも弱いのかもー♪」

「いや、マッドドクターは…。第一印象は可愛いと思ったが、中身を知ってしまってはなあ…」

「えー、こんなにかわいい琥珀ちゃんなのにー?」

「そういうところよ」

「…………(こくこくこくこく)」

 

黒レンさんが力強く頷いている。

よほど、黙っていればかわいいのになあ、って思われてるんだなあ、琥珀さん。

そう思いましたが口には出しませんでした。なぜならそれを口にしても怖いからです。

 

 

 

なんていうか、こういう日ばっかりだよ!

でも、いいよね!私は可愛いから!ね!遠野君!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。