「うーん…」
私、弓塚さつきは悩んでいました。
朝ご飯は何にしようか、とかそんな単純な話ではありません。いや、私以外にとってはそのぐらいなのかもしれないけど、私にとってはとても大事な話。
私の目の前にはネコ耳。(琥珀さん作)
「何やってるのよ貴方は」
「…(手を振り振り)」
「あ、レンさん達…」
いつの間にか私の隣にいる全身白い子と全身黒(髪だけ白)の二人の女の子。名前は二人ともレン。
分かりづらいから私達は「レンさん」と「白レンさん」って呼んでいる。
確か…、夢魔っていう種族の女の子がレンさんでタタリって呼ばれる現象の最レンさんから生まれたのが白レンさん。
確か初めは白レンさんの方はレンさんと入れ替わろうと必死だったような気がしたけど、今ではそんなことなく、私達、路地裏同盟の中では一番の大人な恋をしてると思う。白レンさんは確か飼い主さんの事が好きだったような気もするけど、どうやら気のせいだったみたい…?
「所でそれどうしたの」
「琥珀さんが置いてった」
「何やってるのよ、あの人」
頭を押さえる白レンさん。
「…………」
「そうねえ、考えても無駄ね」
「え?何が?」
「琥珀のことよ」
「ああ…」
レンさんが白レンさんの服をひっぱてるようにしか見えないけれど、それで白レンさんとレンさんは通じる見たい。
そしてレンさんの言いたいことが伝わるのは白レンさんと琥珀さんとアルクウェイドさんと遠野君ぐらい。
あれ?遠野君は通じてたっけ…?
「…」
「で、さつき。貴方はそれをどうしようとしてたのよ」
「え、えっとね…これをつければ遠野君の家に行けて遠野君に可愛がってもらえるって、琥珀さんが」
「……………………………………「それ、騙されてる」」
「えっ」
えっ?騙されてるの?!
っていうかレンさんがボードで意思表示するほどの話なの?!
「琥珀の事はあんまり信用しない方がいいわよ」
「…(こくこく)」
「本当に?」
「本当に」
「…(こくこく)」
ご飯貰ってるのに信用してないんだ、とは思ったけれど口には出さなかった。
「それはそれ、これはこれ。そもそも私はそんなに貰ってないしね」
口には出してなかったけど顔には出てたみたい。
それにしても。
「まだ、琥珀を信じるの?苦手なのに?」
「苦手だけど…それでも、遠野君が信用してるんだから信用はしてるよ」
「……………………志貴はそこまで」
「えっ?そうなの?」
というかまたレンさんがボード出した?!
今日ラッキーデーなの?!
「えー?私志貴様の信用そんなないんですかー?」
「また突然ですね?!」
「いえいえ、そんなに褒めないでください♪ご飯が出来たのでお呼びに来たんですよー♪」
いつの間にか、琥珀さんが現れていた。そもそも褒めてないし…
そして、いつの間にか両肩に黒猫と白猫を乗せていた。
あっれ?!
「白レンさんご飯食べるんだ…」
「今日は蟹鍋です♪」
「猫に蟹はちょっと…」
でも夢魔だから平気なのかな…?
なんて思いながら、お三方を見送った。
ついでに耳は丁寧にお礼を言って返しておいた。
今日の路地裏は平和だった