三咲町路地裏。
「いやー、ついにこの季節が来ちゃったよ!」
私、弓塚さつきは張り切っていた。
何故かって?だって、2月だよ?恋する乙女にとって大事な季節だよ!!
「私達が豆まきをやるのってどうなんでしょうね」
「そうだな、仮にも吸血鬼だしな…」
「豆まきは過ぎてるよ?!」
もう2月3日は過ぎてるよ?!というかやったよね?!シオンもリーズさんもノリノリで豆を撒いてノリノリで恵方巻き食べてたよね?!
ついでにこう言う鬼に関係ある人達の場合「鬼も内~♪」と投げるのが豆まきとして正解らしいよ。
今年の方角は北北東でした。琥珀さん印の恵方巻きは美味でした。
「わかってますよサツキ。あの日ですよね」
「ああ、あの日か!」
「そう、あの日!」
「「初午」」
二人の回答に思わずずっこける私。
稲荷大社…稲荷…うっ頭が。
やめよう、この話はここで終わりです。乗っ取られる前に終わり。
「おや、違いましたか?」
「日付的には惜しいけど、内容的にはぜんぜん違うよ。初午と女の子はそんなに関係ないよ」
「日付が近くて、女の子に関係のある話…。ああ」
何かに気づいて手をぽん、と叩くリーズさん。
良かった!リーズさんには女の子としての感情が残ってた!
「あれだろ?札幌で行われるさっぽろ雪まつり」
「ああ!なるほど、盲点でした」
「盲点でもなんでもないよ!!!女の子と一切関係ないじゃない!!!!」
「何を言っているんださつき。さっぽろ雪まつりはデートコースらしいぞ」
「えっ?そうなの?!」
それは初耳だった。さっぽろ雪まつりがデートコースかぁ。
ちょっと遠いけど、行ってみたいな。ロマンティックなんだろうなあ…。
こうきらきら、と暗闇の中光る雪の中遠野君と二人っきりで…。
遠野君…妹さんも認めてくれたし…そろそろ…えへへへへへへへへへ。
「帰ってきてください、サツキ。顔がとんでもないことになってます」
「乙女がしてはいけない顔をしている…」
「…とぉーのくぅーん…エヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ」
「あー、駄目ですね。これは完全にトリップしてます」
「遠野とは一体…うごごごごごご…」
「リーズ、それは無に取り込まれる人の台詞です。そんなのはどっかのピアニストに言わせておけば良いのです」
「しかし、シオン!私達のサツキが遠野とかいうどこの馬の骨だか分からない奴に取られるかもしれないんだぞ!それでもいいのか!」
「いえ、それはありえません。志貴には秋葉という鉄壁のガードがありますし、そのガード秋葉にはあの琥珀がついてますから、サツキに付け入るすきはほぼないです。それに、本人に告白する勇気は………」
「あ、あるもん!!!告白する勇気あるもん!!!!!」
今回だけは本当に本当なんだから!!!!!!
「あ、帰ってきましたか。…で、どうするんですか?VDに渡すんです?」
「渡すよ!頑張る!!!!!!!」
さて、どうなるバレンタインデー!
次回に続く!