ですがストーリーの展開上必要な犠牲なのです。(懺悔)
ウォオオオン!!!ガシャン、ガシャン
狼達が遠吠えを上げ、死者達が甲冑の
「オラァ!」
開幕の一撃、正面に向かって震動を叩き込み騎士の甲冑を砕き吹き飛ばす。
「ハァァ!」「うりゃぁ!」
それに続く様にソウジとマルコも応戦し始めた。
「総帥、此処は我々に任せてお進み下さい!」
「ソウジ?」
「そうだよぃ、まだ間に合うかもな」
「マルコ・・・分かった、絶対に死ぬな!」
跳び掛かって来た狼を炎を噴かせた双剣で
「了解だよぃ」
「
「レヴィ、カノン行くぞ!」
「ええ」「うん...」
2人が頷いたのを確認し、エド、レヴィ、カノンの3人は奥へと進む、そこには確かな信頼が見えた。
「さて、やるかよぃ?」
「えぇ、しくじらないで下さいね?マルコさん」
「うるさいよぃ」
ソウジの吐いた毒舌を受け長し、呪力を高める。いくら大騎士とは言え相手は神獣と生前は騎士だった者だ、負ける気は無いが油断は禁物、双剣に高密度の炎を翼の様に纏い羽ばたく鳥が
「
刀を構え、宣言と共に縮地で高速に駆ける。
―儀式場side―
古城の一室、元は
「うぅ...」
魔方陣の円周上に幼さの残る少女達が倒れて居り、意識を失った者はまだ良い方で、虚ろな目をした者や命の灯火が既に潰えてしまった者までもが居た。
「万里谷祐理!」
「...リリアナさん?」
銀髪をポニーテールにした少女の呼び掛けに意識を失っていた亜麻色の髪の少女は目を
「大丈夫か、どこかおかしな処等はないか?」
「・・・はい、大丈夫です」
暫し確認した裕理の答えに『そうか』と安堵の息が漏れた。
「あのっ、他の方は・・・」
その質問にリリアナは悔しそうに下唇を噛み、首を左右に振った。
「そ、そんな...」
裕理が息を呑む、その時。
ドカーン!ガラガラ
「「!?」」
出入口のドアが粉々に砕け、散乱し誰かが入ってきた。それは3人で先頭にガタイの良い銀髪に目鼻立ちの整った白いコートを羽織り右手に神々しい三叉の槍を持った青年、その
「あ、あれは!」
「リリアナさん?」
走り出したリリアナに裕理は慌てて着いていくのだった。
―エドside―
ドアを開けて(壊したとも言う)儀式場に入ったエド達はその光景に暫し唖然とした。
崩れた天井や壁はどうでも良い、魔方陣や祭壇もどうでも良い、だが倒れている少女達や虚空を見つめる虚ろな少女達はダメだった。やはり遅かったか、と元凶であるヴォバンや間に合う事の出来なかった自身に怒りが沸き上がって居たが、冷静さを欠くこと無く行動する。
「レヴィ、カノンまだ助かる子も居るハズだ、見てやってくれ!俺は船を『王よ』ん?」
エドが指示を出していると無事だった子が話し掛けてきた。その子はエドの前で
「君は確か?」
「ハッ、私は、
「!?」
裕理はリリアナと青年のやり取りで彼がカンピオーネで在ることを認識しその場にへたり込んで両肩を抱き震え始めた。
【さて、どうするか?】
「エド、その子達はお願い、私は他の子とカノンを」
「あ、あぁ任せた」
レヴィに返事をしたエドはチラッとカノンを見る、フラフラと歩くカノンも心配だが、先ずは目の前の子達を相手にする事にした。
「クラニチャール、俺は気にしていない、それより無事ならアイツを手伝ってくれ」
そう言ってレヴィを指差すエド、一般的にそれを丸投げとも言う。
「あとその子も頼めるか?」
そう言ってエドは裕理を指差す。裕理はビクッと反応するが、恐怖のせいか口は動くが声が出なかった。
「王の
―カノンside―
カノンはフラフラと天井が崩れた所まで歩いて、そして焦点の合わない目でそれを
「ドナ...ステファニー......」
ガラッ
「?」
瓦礫の崩れる音が聞こえ、何となく視線を動かしたカノンは目を見開いた。
「ミシェル!」
カノンは直ぐに瓦礫を退かして声を掛ける。
「ミシェル!聞こえる?私、カノンよミシェル!!」
ミシェルと呼ばれた少女は崩れた天井から少しズレた場所に居たため助かったのだろう、
「カノンちゃん...」
「・・・・・・」
そんなカノンにレヴィアは声を掛けられず、カノンは返事を返さないミシェルを無言で抱き締めた。
「「・・・・・・」」
手伝いに来たリリアナと何とか立てる様になった裕理はその光景で事情を
【カノン・・・くそジジィ、必ず落とし前を着けるからなぁ#】
エドは怒りを表には出さない、助かった彼女達に負担が掛かるからだ。だが再度エドは内心で報復を決意する。
ピッシャーン!ゴロゴロ
「「「「!」」」」
穴の外から雷が落ちる轟音が響く、すぐ近くで且つ膨大な呪力を
「・・・」
カノンはミシェルをゆっくり横にし、額に付いた前髪を左右に払ってあげると無言で穴へと歩き始めた。
「カノンちゃん?・・・まさか?!」
「「?」」
何かに気付いたレヴィが止めようとするが、少し遅く。
「エンジェルズウイング」
カノンの背に白く輝く
「!待てカノン!!」
エドの静止も聞かずに飛んでいくカノン、『チッ』と舌打ちしつつも行き先が分かるので、切り替える事にした。
「あの膨大な呪力...まさか!?」
「そんな・・・」
リリアナと裕理もカノンが何者で在るかを察した、ただ
「レヴィ、カノンは後回しだ、彼女達を
「!?分かったわ!」「「!?」」
エドの横の空間が歪み木製のドアが出現した。
エドの権能
また、少女達を乗せると言うことは戦闘で船を使うのは彼女達に危険なので出来ないが、そもそも夜なので使う予定も無かった。
困惑しながらも2人はレヴィの指示に従い少女達を船に乗せて行った。死体も含め全員が乗った事を確認し、ドアを閉じる。儀式場にはエドだけが残った、
◆◆◆◆◆◆
ウォオオオン!!、ピカッドゴーン!
雷が落ちる、だがその雷を銀線が
「!」
その直後、巨大な拳が落ちて来て、剣を持った男は何とか横に
【ハハ、流石は最古の魔王様、強いな~♪でも今は退くべきかな?】
金髪にアロハシャツの剣を持った男、サルバトーレ・ドニは戦闘狂で在りながらも決して愚者では無い、
「小僧、このヴォバンの獲物を奪ったのだ、
ビリビリと怒声が響く、声の主は30メートルを
ウォーン!雄叫びに呼応して周囲の空気が収束し、ドニに向って開放された。
「ハァァ!」
気合と共に呪力を高め、抵抗力を上げると共に体の周りをルーン文字が
「これで動けまい」
【!ハハッ、ちょっとヤバイかな?】
ヴォバンが拳を振り被った時、白く輝く球体が
「ムッ!?」
振上げた右腕をそのままガードへと移行して防ぐ、ドニもヴォバンの気が逸れた事で
「誰だ!?」「!?へ~♪」
ヴォバンとドニは空を見上げる。そこには白く輝く1対の翼を生やし仮面を着けた
「・・・ヴォバンはどっち?」
「何だ、小娘?」
「あなたがそう?じゃあ...死んで」
無数の光球が現れ、灰色の狼へと降注ぐ。
「舐めるな、小娘がぁ」
周囲の空気を収束し壁にして光球を弾く。
「そう...ロンターノVer3」「グォ!?」
光球から剣状の光に変える事で空気の壁を切裂き、ヴォバンに直撃する。しかし狼の毛皮で弾かれるが完全には防げずに軽い裂傷で済んでいた。
「おのれ器用な真似を『ハンドソニック』なに!」
光の剣、その影に隠れて接近していたカノンが両手に展開した手甲剣を振るうが矢張り傷は浅かった。
そして
「ここに誓おう。僕は、僕に斬れぬ物の存在を許さない。この剣は地上の全てを切り裂き、断ち切る無敵の
ドニが銀色に輝く腕に持った剣で斬りかかって来て、直感で危険を感じたヴォバンは追撃を止めて
「・・・」
カノンは無言でドニの側に降りて翼を消すとジーっと真意を問う様にドニを見詰める。ドニは肩を
「言っとくけど、僕とジイ様の戦いに割込んだのは君だからね?それに三つ
「・・・そう、
「へ~そうかい、僕のメリットは?」
「......特に無い」
「じゃぁ約束出来ないよ」
「そう、困ったわ...」
「貴様等ぁ」
自身を無視して話すドニとカノンに切れたヴォバンが無数の狼を召喚して
「
ズドドドドドン!!!!
「人のファミリーに手ぇを出して、覚悟は良いか犬っころ?」
「あっお兄ちゃん...」「エド?」
狼達を殲滅したのは背後の波紋から無数の大砲を出現させたエドだった。
「よぉドニ、さっきの件、俺達と共闘するなら今度再戦してやっても良いぞ?」
「本当かい!あっ出来ればその子とも決闘したいな?」
「ハッ、欲張んなよ?俺で手を打っとけ」
「え~まぁ今回は良いか」
「貴様らまたしても、それに犬だと?一緒にするなぁ!!」
ヴォバンの怒りに呼応して無数の雷がエド達に落ちる。
「フッ!」「オラァ!」
ザシュ!ドニは剣でエドは黒く染まった槍、
「
カノンは
「ディレイ...ハンドソニックVer2」
「グゥオオ、こしゃくな」
権能
「うっ!!」「カノン!無理するな落ち着け」
ただし反動で強烈な頭痛に襲われる為、使い処が重要なのだ。エドも知っている為、苦言を
「・・・分かった」
「フン、少し驚いたが貴様の神速にはリスクが有る様だな」
「・・・・・・」
「まぁ良い、3対1か面白い先ずは」
ヴォバンが膨大な呪力を使う、
「私に挑む資格が在るか試してやろう」
いつの間にか狼の化身を解いて空中に居たヴォバンがパチンと指を鳴らしたのを合図に権能
そしてカノンが両手を組んで
「咎人達に、滅びの光を。神の炎よ、全てを撃ち抜く光となれ。貫け!閃光!
此方も呪力を注ぎ込んで
「ほ~う」「へ~」
暫し拮抗したが、僅かにカノンの収束砲が上回り劫火を貫いて互いに拡散していった。
【カノンが切り札を切ったか、さてどうするか...】
「「「「!!!!」」」」
その時、4人とも体に力が
◆◆◆◆◆◆
「なんじゃ神殺しが居る思っちょったら、お前か」
「・・・
それは地面が割れ、マグマと共に
「久しいのぉこれで3度目か、そろそろ決着を着けにゃ~いけんが、4対1は流石にゴメンじゃき」
そう言って両手をゴポゴポと真っ赤なマグマに変え空に向かって打ち上げた。
「流星火山!」
「チッ、カノン!マルコ達の所に行け!!」
「!?でも・・・」
エドの命令にカノンは渋る、まだ
「間違うな!!またファミリーを失う気か?マルコ達を避難させて来い!」
「!分かった、
ピシャン!再度自身に雷を落として神速に入ったカノンはその場を離れた。
誰も追撃しないのはエドが牽制していたからだ。
そして降注ぐ火山弾の雨、揺れる大地、吹き荒れる嵐、裂ける大地、まるで終末の様な光景が
後に魔術師の間では魔王達と神による戦争、王達の
自由を愛する白き魔王はこれにて完結です。
読んでくださった方々には御礼と謝罪を。
尚、完全な終了では在りません。
この世界観を引継いで原作編を新構成で始めます。
まぁ原作では主人公を絡ませるイベントが少ないのでほぼ脇役に成ってしまう為、苦肉の処置です。