ダンジョンに浪漫を求めるのは間違っていない 作:マジカル☆八極拳
やっと次で1巻終えれます 正直もっとコメディ色を上げていきたい
ノリと勢いだけで書きたい
なぜ私はこんな道を選んだのか…
以前、李書文と戦ったあの闇の中で相見えるのはケルトの大英雄、光の御子『クー・フーリン』。
だが目の前にいる彼は本来の彼ではなく、彼を想う女王が
この世全てを暴虐し、殺戮し、殲滅するためにそうアレと生み出された狂王。
彼は宝具を解放し堕ちた姿を更に変えていく。
その姿は異形と言ってもなんら装飾は無く、全身から死の権化である紅の棘が突き出た、ほぼ全身を覆うように外骨格に包まれた一本角の魔物へと変貌した。
獣のような低い唸り声と共に想像を上回る速度で駆け寄り右腕を振り上げる
彼の攻撃を貰えば万が一にも生き延びる事は出来ないだろう。
突き穿たれれば最期、死の棘が己の内側を食い破って自分は人型の針剣山と化す。
爪の幅は長く広い、こちらは無手。八極拳の得意とするの超接近戦となれば下手に間合いを取るのは愚策というところ。
自分の記憶する限り某ゾンビゲームのアイドル・リヘラナちゃんみたいに腹から棘が飛び出しはしないはずだ。
むしろ飛び出してきたらそれはもう無理ゲーだ。
得物無しでどう戦えと?魔法があればまだ戦いようもあるのだろうが呪法Bとは一体なんだったのか。
頭の中で対策を巡らすも結局自分に出来ることは一つだけだと思考を放り投げる。
元より自分が持ち得る武器など
振り下ろされる死に対し腕の内側へ暖簾をくぐる様に入り込み、次ぐ右手で相手の右腕を抑えてクー・フーリンの肩の関節に霍打頂肘《かくだちょうちゅう》を打って止め、外骨格が纏われてないその腹目掛けて更に一歩踏み出して下から突き上げる様に肘を打ち出す
だがそれで止めてはならない、相手はバケモノ級の英霊を更にバケモノ化したモノだ。
これで倒れるなら元より苦労はしない。
身じろぎ後ろに退がるのに合わせてまた一歩と前へ進み、渾身の気を練って勁と共に両手でトン、と押すように打ち込む。
「
その昔、牢獄に囚われた拳士が両手に枷を嵌められながらも牢の中で編み出された技。
その技に助走や距離など要らず、ただ一歩、踏みこめる間合いがあれば事足りる
腹に寸勁を受けた彼が後ろに吹き飛ぶもそれで落ちてくれはしない。
それどころか爪を床にーーこの空間に床という物質的なものがあればだがーー突き立て体勢を立て直すとすぐさま切り返してくる始末。
オラリオに来て恩恵を得てもまだまだ
自分の目指す場所、自分が到達したい境地に行く為にも、そして八極の名を背負う拳士としても。
「俺はまだまだ強くなる。踏み台にさせて貰うぞクー・フーリン」
自分を奮い立たす為に彼を煽るのは少しばかり不敬にも思ったがそれに答える様に彼が地で眠る精霊すらも起き出すような咆哮を上げ突進する。
ほんと生まれ変れて良かった
行くぞ、英雄
【我が八極に二ノ打ち要らず】
☆☆☆☆☆☆
「今日はここまでだ」
神様がパーティーに行ったきり帰らなくなって三日目の明朝。
廃教会の崩れた天井から見えるオラリオの空が白くなってきたくらいにアカツキの稽古が終わった。
なんでこんな明け方まで起きていたかというと、昨日の夜中に帰ってきたアカツキに頼んで彼の八極拳を教えて貰っていたからだ。
まずは基本の姿勢とその練習法、更に歩法と一つだけ、特別に『技』を見せてくれてからあとはずっとそれの反復。
時折彼との手合わせをしていたら気付かない間に夜が明けようとしていた。
眠そうに欠伸をすると彼は「先に寝るぞ」とアカツキが地下の部屋に降りて行くが僕はもう少しだけ練習する事にした。
実はあのミノタウロスに襲われた日から彼には秘密で練習していた技があった。
一人で練習していた時には違和感があってうまくできなかった足運びに今日の歩法を合わしてみる。
「…うん。なんかしっくりくる」
親指とその付け根を意識する事で体の回転がスムーズに行く。
これで一歩、いや半歩彼に近付けたかもしれない。
そう考えると自然と頬が少し弛む。
自分が目指すあの人の隣、そしてその先へはまだまだ険しく長い道程だがこの半歩はそれでも僕にとっては大きな半歩だ。
あの時の彼の動きを頭の中で
30分ほどの練習を終えて僕も部屋に降りる。
アカツキに殴られ蹴られた関節や腹に脛が凄く痛むが今日はダンジョンに潜らないつもりだったので特に問題は無いが、彼から言われていたので貰ったポーションを飲んでしっかりと睡眠を取るためシャワーを浴びベッドに行くとアカツキはソファで寝ていた。
「ん…むぅ」
いつもはキリッとした顔の彼も寝てる時は穏やかで思いの外可愛らしい寝顔をしている。
そんなちょっとしたギャップにクスッと笑うと僕は倒れこむ様にベッドへ寝転がると眠気に意識を委ねる。
◇
カン、カン、カン。
薄暗い部屋の中を照らすのは燃え上がる炉の火。
そこから取り出すは紅く熱せられた
造るは、駆け出し冒険者の為の一級品のナイフ。
その造り手は天界に於いても、そして下界した後もその名に並ぶ者無しと謳われる鍛冶の神ヘファイストス。
「ヘスティア。これに
鍛えたナイフを充分に水で冷やして台座に置き、今回の
彼女の子に贈る、彼女の彼女に寄る
ヘスティアがそのナイフへと神の血と想いを注ぎ、それをヘファイストスが形とする。
「…とりあえず完成よ。ホント、こんな邪道なモノ二度と作らせないでよね。あと借金踏み倒すんじゃないわよ?」
一仕事終えて休憩用に置いた椅子へ腰掛けて、ほうほうといろんな角度からナイフをみるヘスティアを眺める。
難産でとても難しいものだったがやって良かったとその姿に微笑んだ。
「モチロンさ!何百年何千年掛かっても返済するよ!…ところでこのナイフの名前は…」
「そうね、まだ名付けて無いけどヘスティアの子の為のナイフだから『じゃあボクのベル君への愛が詰まったナイフ出し
後ろを少し振り返ると、長い付き合いだからこそ分かるマジな目をしたヘファイストスを見て、口を尖らせ遺憾の意を示すも自分の名を冠する武器に喜びを見せるヘスティア。
その喜びようにやれやれと両手を挙げてかぶりを振るヘファイストスがこの前の宴の出来事を思い出してふと口を開く。
「そういえばアンタ、もう一人
「うん!アカツキって名前の狐人だよぉ」
「その子の分は良いの?」
「 」
あ。と、何かを思い出し呆けたように口を開け、冷や汗全開で油が切れたブリキの人形の様にギギギとゆっくり首を回して鍛冶神を見るヘスティア。
その口がゆっくりと開かれた
わ す れ て た
今回誤字多いかもしれません
感想評価どんどんお願いします
追記、八極拳の技とか振りがな入れた方が良いですかね?
霍打頂肘とか誰が読めんだよってね、自分で思ってしまったので付け足しときます
追記2 霍打頂肘と裡門頂肘の違いってなんだよ!
って読む人思うよね?と悟ったのでどう違うのかとちょっと描写を追加しておきます
追記3 こんな文章力になんの伏線も貼らない物語ではございますが
もうすぐでお気に入り550になります
これを励みに頑張って参りますのでどうぞ終わりまでお付き合いくださいませ