異世界、ああよく行った。
「よしだいたい理解した」
安物の服にコートと、もとの世界は夏の季節だが、いまは少し肌寒い。
荷物の中からそれらしい服装を選び、この世界に外見は適応させた。
その後は近くの建物の側がある場所、村か町に出向き、町の人達の言葉や文字を見て、理解した。
もう言語は理解したと説明すると、奏はおうと呆れている。
「どうしてお前、他人の言葉から言葉理解できるんだよ・・・」
オーバーロードである奏は、見ただけで言葉と文字は理解できる。おかげで説明してやろうと思ったが、同じくらいにすぐに理解する剣に、呆れてしまう。
とりあえず言語と意志疎通程度は問題なくなった二人は、道具屋で宝石などの、装飾品をいくつかお金に換える。これでこの世界のお金はてにはいる。
「エリスって通貨か・・・なんだが思い出すな」
「言わないでください」
エリスと言う敵がいたので、複雑になる。
その後は情報である。
何でも『アクセル』と言う町で、魔王幹部が撃破された。
何でもその町で『機動要塞デストロイヤー』が撃破された。
だが、そこで特別な力を持った人間がいない。ふむと考え込む。
「やっぱり、特別な力なんて無くても、人はがんばれば成果出せるってことだ」
「まあ、言われてないだけで、こっちに送られた奴ががんばったかもしれないけどな」
二人はいま歩きで大きな町に出向いている。そこでギルドと呼ばれるところで、冒険者登録する話になった。
なんでもこの世界は特別な職業があり、そのための手続きした方が動きやすいし、身分証明にもなると判断した結果。
いまは歩きで、その町に出向いている。
「そう言えば、こっちじゃ、エリスって神様は幸運の女神様か。聞いた話じゃ、バカなことしてる感じはしないけど」
「だね、信者の人達もいい人だし、あほなことするような人じゃないんだけどね」
そんな話をしていると、不意に二人は真剣な顔になる。
「剣」
「はい、戦闘音」
綺麗な装飾された馬車が横になり、馬は殺され、ケガした人達が、魔物のような化け物に囲まれている。
「さあ、大人しくしろっ」
「くっ」
騎士のような女性が苦々しく、イノシシのような魔物が槍を構えて襲いかかるが、
「邪魔だ」
そう言って、巨漢をも上回る背丈の魔物を蹴り飛ばす剣。
全員が驚き、一撃でそれは骨を砕かれ、沈黙する。
「き、貴様っ、副隊長巨槍のマッスル様を一撃でっ!!?」
「副隊長・・・はっ、この程度がか」
あまりの弱々しさに、剣は侮蔑の視線を向ける。
そして鎧、いや、鎧だけの魔物が剣を掲げて叫ぶ。
「副隊長の名誉のために、その男を殺せっ」
「!? いけないっ、逃げてくださいっ」
金髪の小さな、守られている子がそう言うが、それに優しく微笑む。
「心配するな」
魔物、色々な武装や種族のもの達が、四方から迫るが、遅い。
「俺は、弱者には負けないッ」
瞬間、拳、蹴りなどの体術で、鎧や武器ごと破壊する剣。
それに戦慄する一同。最後の一体も拳一つで沈め、最後の鎧モンスターを見る。
「去れ、いまなら見逃してやろう」
「ふざけるなッ、私はメタルアーマーだっ。格闘家風情では私を倒せぬッ」
「無駄だっ、一人では危険だぞっ」
「その魔物の身体は、魔法も無力化しますッ。普通の方法では倒せませんっ」
「人間どもの言うとおりだっ、かの魔王幹部のデュラハン様と同じ」
けが人や魔物が得意げや悲痛に叫ぶ中、気にせず接近して、拳だけで貫いた。
「・・・・・・・・・はい?」
鎧からそう聞こえた。風穴一つじゃ倒せないらしいから、
「セイッ」
拳を引き抜き、片足に力を込める。
「ハッ」
その一撃が、鎧魔物を粉々にする。それに全員が唖然となる。
駆けつけた奏はもう終わってると思いながら、女性の方を見る。身なりを見る限り、貴族か何かかと思いながら、奏は話しかける。
「平気?」
「・・・・・・えっ、は、はいっ」
小さな少女が奏に返答し、奏は微笑む。
「ま、魔王幹部候補である、メタルアーマーが・・・」
「まさか二撃で沈められるなんて・・・しかもその精鋭も、一瞬で」
剣は首を傾げながら、奏もなんて言えばいいかと頬をかく。
正直、この程度弦十郎もできるので、この世界の人達の身体能力が低いのか、周りが異常なのかわからない。
護衛らしき二人の女性や、馬や人達のケガを見たり、馬車を直したりして町へと出向く一行。
その間、護衛の手伝いとして、剣達も同行したが、
「お待ちくださいっ」
少女が一番偉い方のようであり、話しかけないようにして欲しいと、二人の護衛にも言われたが、その少女の方が話しかけてきた。
そのことを咎められない。いな、護衛の人達は放心している。
「どこのどなたかわかりませんが、貴方達は凄腕の方々と知らず、ご無礼をお許しくださいっ」
「いやいいよ、気にせずに」
「い、いえいえっ」
少女が驚くが、あの後出てきたドラゴンみたいなトカゲや、機械兵器みたいなものや、スライムみたいな毒の固まりやら、巨大な火の魔法など、全部なんともないのだから気にされても困る。
そう言えば、岩で出来たゴーレムのような巨大なもんもいた。それくらいから護衛の人達はなにも言わなくなった。
それに奏は腕を肩に回して、こそこそと話しかける。
「おい剣、もしかしてこの世界の人達にとって、あれらってよほどの驚異じゃないのか? ほとんど出てきたとき、みんな悲痛な顔になって、お前が倒すと驚愕してたし・・・」
「ん? あれくらい司令や緒川さんもできるぞ」
「あの二人出すなよ・・・」
そう言えば口上のようなことも言われたが、気にせず流して倒したなと思う。
少女は剣を見ながら、前に出て話しかけてくる。
「ぜひお礼をしたいので、城に」
「悪いな、俺達には別の用事があるんだ」
言葉を遮るが、いま城と言う言葉が出てきた。城に住むほどの貴族かと、まだ我に返らない護衛を気にしつつ、急ごうと思う。
こういうのはまずい気がするし、頭に激昂するキャロルが現れる。
「すまないっ」
「ま、待ってっ」
少女の制止を無視して走り出す二人。
その時、
「剣急ぐぞ」
「分かってるよっ」
そう言って去る二人に、護衛は我に返る。
「お、お待ちくださいっ」
「さいなら~」
急いで去っていく二人。その様子に追いかけられずに、呆然となる人達。
お城の中、部屋で色々と調べるように指示を飛ばすのを見ながら、彼女はあの凄腕の人を思い出す。
「レイン、あの方はいったい何者ですか?」
「・・・わかりません、アイリス様」
この国のお姫様、アイリスと側近のレインは困惑していた。
此度のアイリスの移動には、様々な怪訝はあったが、この全てが彼一人ではねのけたのである。護衛としてはあまりの偉業に、もう何も言えなくなった。
暗殺者、魔王幹部候補、危険指定モンスターや、軍勢相手に、格闘術だけで全てはねのけた人間なんて、人間なんて思えない。
その上馬車を直したり、応急処置の早さ、指示の頭の回転。クレアはもう彼を騎士団にスカウトしようと宣言するほどの偉業を、短時間、目の前でしたのだ。
いま目下大急ぎで探している。一国の姫を守った冒険者どころか、一国家の驚異の種をいくつも刈り取ったのだ。勲章ものだった。
なのに、与えるどころか名前すらわからない。これは王族として失態だ。
いま国中大慌てで彼らを探している。
「一番は私の命を狙い、暗殺を謀った貴族ですね。彼はいま?」
「もう捕縛してます・・・なにより、その」
なにか言いにくそうにしている。いをけして、
「すでに何者かに捕縛されて、何品かの証拠もありましたので、そのまま牢獄に・・・ちなみに目撃者の話と、彼が一致します」
また偉業をなしたようだ。アイリスは心の中で何かが飛び出そうになる。
物語に出てくる勇者のように、颯爽と現れ、何事もないように人々を救う。アイリスは胸が高鳴っているのを自覚しながら、できればお礼を、ちゃんとしたいと願う。
できればこのまま、国にとどまって欲しいとさえ思う。
「つるぎ、そう言えば仲間の方からそう言われてましたね」
「ですね・・・はっ」
「どうしましたかっ!?」
「つるぎという言葉で一つ思い出しましたっ、なるほど、それなら納得しますっ」
いま剣を持つ冒険者が我が国で数々の武勇伝を成していることを話、彼がと思い、アイリスは心躍らせる。
ミツルギ・キョウヤ、のちに呼ばれて、違うためにアイリスは心の中で幻滅していたことは知らず、彼の偉業を褒め称える日はそう遠くない。
「・・・おれなにした?」
すでに国から移動している剣。ギアロックシードで移動する奏は自業自得だろと思いながら、別の町にいる。
移動だけは早い剣。すでに安全地帯にいるが、本来の目的を思い出す。
「まずこの町のギルドで、冒険者登録して身分書作って、ソロモンの杖探しか」
何日かしたら一度帰るなどしての繰り返し、そう思い考えながら、夜の町を歩く。
まだやってればいいがと思いながら歩いている。
そしてふとっ、路地裏へと歩きを変えて、歩いていく。
「・・・何者だ」
そう付けてくる者にそう言うと、すぐにそれは動く。
『スティールッ』
そう叫ばれ構えたが、何も起きない。そう思ったが、
「君の力、これは異世界のものだね」
そう言って、銀髪の少女が、にやにやとギアドライバーを手に持つ。いつの間にか取られたか、そういう魔法だろうと判断する。
人気もなく、盗賊風の少女を見ながら、剣は聞く。
「何者だ」
月夜の中、二人は対峙する。少女は静かに、
「私は盗賊クリス、君はこことは違う、いや、異世界から来た人だね」
「・・・君は神か?」
それに少女は僅かに驚く、それをイエスと取り、構える。
「凄いね、この姿は仮のものだから、わかるはずないんだけど」
「・・・」
「それじゃ、今度はこっちの番、君は」
「お前が」
「へっ?」
そう言った瞬間、光り輝き、ベルトが腰に巻かれている。
それに驚くクリス。剣は怒りの炎を燃やし、構えていた。
「お前がこの世界に災いをまき散らす神かッ」
「えっ、待って災いって」
「とぼけるなッ、異世界のもの達を転生させて、あまつ危険物をこの世界に放つ神を名乗る害悪がッ。お前達神を信じるもの達を裏切った罪、この俺が破壊するッ」
「待って、その、話をッ『スティールッ』」
腕を構えて叫ぶが、何も盗れないことにクリスは驚く。
「空間が歪んでるッ!? 君は本当に人間ッ!?」
「人間だッ、ただ色々な人達、思いを借りる借り物の力を振るう者ッ。俺の世界の危険物をこの世界に持ち込んだこと、後悔しろッ」
「!!?」
それに驚き、クリスはまずいと思い、後ろに下がるが、後ろを見せれば終わると内心焦る。
「待ってっ、異世界のってなんの話っ!? 先輩なにしたのっ!!?」
「悪いが乱入させてもらうッ」
「待ってえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
半泣きで、クリスこと、幸運の女神エリスは話を聞いてもらうのに必死になり、奏も呆れながら、剣は泣きやます為に、がんばってあやした。
途中でキャロルの顔がよぎる。なんでだろうなと思う。
変身しない、しないよ、そんな驚異出てこない。
弦十郎さんと緒川さんなら、これくらいできるできる。
むしろ変身する機会はないかもしれない。
そんなオリ主、この先どうなる。とりあえずエリス様と仲良くなります。
それではお読みいただきありがとうございます。