似ててもいいから別テーマで話を考えよう。
そしてこの物語の戦い、最後です。どうぞ。
この世界の人達は必死に生きる者と、そうでない者とで割れている。
誇りを優先して戦うのは、間違いだと思うのはこちらの勝手だ。
それでも思う、誇りや名声によって大切なものを奪われた少女の歌が聞こえる。
努力を奇跡の一言で終わらせられた、大切な人を火に奪われた。
誇りとはそんなに大切か? 名声はそんなに大切か?
全てを投げ打ってでも、俺のやることは間違いで、身勝手で、自分勝手でも戦う。
それが仮面ライダーツルギ。運命と宿命をねじ曲げて否定する仮面ライダーの役目。
「ここは」
謎の洞窟で、神器の気配を感じていた。
そこにいるもの達に、剣達は絶句する。
「・・・ノイズ」
「・・・剣」
目の前にノイズの群れがいる。それにため息を吐く。
なんのためかは知らないが、どんな理由であろうと止めなくてはいけない。
クリスの、ソロモンの杖に関わった仲間の顔を思い出す。
「変身ッ、乱入させてもらうぜッ」
『カブトギア・ハイパークロックアップ』
瞬間、視界に入るノイズは全て消し飛ばし、電王の武器をソードで取り出す。
シンセイバーと共に刃を放ち、辺りにいるノイズを切り伏せた。
「剣、最初から飛ばすなッ。まだ数がいる」
「分かってるけど、ファイズ!!」
プラスターで吹き飛ばしながら、奧に何者かを感じ取る。
そのまま突撃しながら、洞窟内部へと走り、ゴーストの技で吹き飛ばす。
「ここか」
その時、一人の男性がそこにいた。こちらに驚き、それを静かに睨む。
「貴様、何者だ」
「お前こそ、その手に持つ杖・・・ソロモンの杖をどこで手に入れた!?」
その男が持つのは間違いなく、ソロモンの杖。クリスが苦しみ、封印を解き、多くの人の人生を狂わせた杖。
だが、最後にそうじゃないと証明した杖だった。
「ああ? お前こそなんでこの杖ってわかるんだ? これは俺が転生得点でもらったんだ」
「それは俺の異世界の危険物だ!! どんな理由があろうとそれは破壊する」
「ふざけんな、これだけの軍勢用意するのにどれくらい時間かけたと思ってんだよ!? 俺はこの力で英雄になる!!」
「英雄だと」
「おおっ、この力で俺に刃向かうもん全部炭にかえてやるんだよ!! テメェも炭になれ!!!」
向かってくるノイズは全て拳で吹き飛ばし、それに激昂する。
「ふざけるな!! それを渡された理由はこの世界を救うためだ、テメェが英雄になるためじゃない」
「英雄になるためだろ? それ以外になにがある!?」
それを聞き、体の中の力が叫ぶ。
「ふざけるな弱者が!!」
その怒気にしりもちを付くが、無数に向かってくるノイズを、ヨロコビストリームへ吹き飛ばした。
ガンガンセイバーを構えながら、剣は叫ぶ。
「テメェはこの世界の人達を見たか!? この世界の人達はただ魔王の驚異が無くなって欲しいだけだ。英雄を、勇者を、選ばれた者なんて望んでいない!! 転生者なんてカズマの方がまだマシだッ。彼奴は、彼奴はこの世界と共に生きている!! だがテメェは違う、この世界はテメェらの遊び場じゃない!!」
ライダーズギアが熱く輝く。その様子に驚く奏、それはライダーズ、全員が持つ思いの力かと思う。
「本当にこの世界で生きていないテメェに、その力を持たせられない!!」
「ふ、ふざけるな!? これは特典でもら」
「もらった力でいきがるな弱者!!」
「これは俺の力だ!?」
そう言って杖から出てきたのは、ネフィリム。それに驚き、まずいと思いと駆け出す。
ネフィリムを見て、転生者はニヤリと笑ったが、その拳が、爪が転生者の身体を貫こうとした。
「えっ・・・」
間に合わない、普通では、光速で動くツルギだからこそ、それを止めた。
「ひ、ひいぃぃぃぃぃぃぃ」
「ばっ」
ソロモンの杖を放り捨てて逃げ出す。いまは放っておくしかない。
ネフィリムを見ながら、あまりのノイズを見ながら、静かに構える。
「これは少し数が多いな」
「だけど問題ない、俺には」
ライダーズギア、そしてシンフォギアに触れる。
それから熱を感じながら、静かに前を向く。
「俺は乱入者、この世界の災い、破壊させてもらう」
数多のライダーの力を振るうが、ネフィリムとノイズの大群に苦戦する。
だが、それでも引く気はない。
「まったく、数だけは揃えたな。しかしなんで」
「たぶん、近くの魔王軍と人類の前戦が近いからだろうな。まさか攻め込む気だったんだろう彼奴」
「ちっ」
『リュウキギア・アドベント』
数を増やしたりと戦うが、それでもノイズの数は減らず、ネフィリムは傷付いてもノイズを食らい、傷を癒す。
「・・・」
どうすると思う。ネフィリムを倒すには、最大火力でやるしかない。
だがそれをすれば、ノイズを見逃す危険がある。それはまずい。
だったら、
「・・・力を貸してくれ、キャロル」
そうつぶやき、奏はまさかと思う。
「お前」
「彼奴とライダーズ、普通の力を一つに使う」
「バカか!? ただでさえライダーズとシンフォギア同時使用なんて、身体の負荷がわからないぞ」
「それでも、このままではノイズかネフィリム、どちらかがこの世界に、エリスやカズマ、ゆんゆん達の世界に野放しにされる。それだけは阻止する!!」
そう叫んだとき、ライダーズが輝き、光りが放たれる。
「これは」
その時、ライダーズを見ながら、ツルギはははっと笑う。
「俺だけじゃないか、お節介なバカってのは」
「えっ」
ギアをフル回転させる。17人の人影が現れた。
「これは幻影だ、君が支えるのには変わりないよ」
17人目がそう言い、ああと頷く。
ツルギはそれでも、シンセイバーとガングニールピースを構える。
「それでも俺は、この世界を止める」
「わかった、なら俺達も、命、燃やすぜ!!」
17人と一人の戦士が、ノイズの大群へと向かう。
「それで、やるんだろ?」
それは一人の少女の声だった。
「ああ、頼むよ、とびっきりの歌を」
「仕方ないな、いいだろう・・・世界を壊す、歌を聴け!!」
『ダウルダブラ・ハーツ!!』
無数の鎖がネフィリムを捉え、剣撃を放ちながら、ネフィリムに専念する。
他の場所で仮面ライダー達が暴れている。
だが全ての力はツルギが背負っている。戦場に滅びの歌が響く中、それでもネフィリムを押すツルギ。
「なめるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! この世界、ここで生きる人達のために、止めるため、ここで俺は、カズマ、エリス、ゆんゆん、アイリスの世界を、俺の世界の、ソロモンの杖で誰かを悲しませたりはしない!!」
その時、翼の輝きが広がり、鎖が広がる。
「これは」
「俺達の力を、ダウルダブラと共に」
「わかりました!!」
『ゴーストギア・ヒビキギア・クアガギア・シールアップ』
「命よ繋がり、響かせ浄化の音、封印の力、力貸せ」
音色と共に放たれる光の鎖が、ネフィリムを引き留め、その余波だけでノイズが消し飛ぶ。
それを見たライダー達は集まり、構える。
「いくぜ響!!」
『ガングニール・ハーツ!!』
全員が高く跳び、一斉に迫り、ネフィリムを貫いていく。
こうしてひと騒動がやっと終わりを告げた。
「んで、ソロモンの杖はその場で破壊。彼奴は自宅で休んでるよ」
「そうか、ご苦労だったな奏」
報告のため、奏は司令室へ来て、報告していた。
奏はいやいやと言いながら、少し難しい顔になる。
「けどまあ、シンフォギアとライダーの合わせ技はすげぇよ。絶唱を軽く越えてた、限定的だったけどな」
「そのあと剣くんは?」
「ライダー達とで、魔王軍と少し戦って、自宅で休んでる」
「結局首を突っ込むのか」
「それが彼奴だからな」
苦笑する二人。だがその後疲れ切って倒れていた。
奏としては、目の離せない弟分だよと言う。
「ソロモンの杖は破壊したし、そのことは向こうの女神さんに伝えた。そのあと転生者は知らないさ、自力であの世界で生きていけばいいけどね」
「そればかりは、自分の意志で選んだんだ。俺達がとやかく言うこともないな」
そう言いながら、ふとっ考えてしまう。
「異世界にまで戦いを求めるようになってしまったのか彼は」
「・・・彼奴はな、もともと異世界の力で戦ってたんだ。けど、彼奴はよく考えなきゃいけないとずっと考えてる」
自分の力は正しいのか、正しくないのか。
弱さとは、強さとは。
極みの先、奇跡の先にどう行けばいいのか。
「ずっと考えて、それでも聞いたら動かずにはいられないのが彼奴だよ」
「・・・背負わなくてもいいものを背負う道か、茨の道を選ぶか」
「・・・彼奴だけに背負わせないさ、私はいまは彼奴の相棒で、従姉妹の姉ちゃんだしな、面倒は見るよ」
「頼んだぞ」
「おう」
そんな会話をしながら、そのころ、白銀家は・・・
「お菓子~お菓子~いっぱいありますよ剣さん♪」
「今日はおかしパーティーデス、剣も食べるデスよ♪」
「洗濯物畳んだから、他にやることある?」
「えっと・・・なにかすいません」
響達に自宅がバレ、クリスと共に絶句する剣。
なにか今後大変なことになるなと思いながら、ははっと苦笑する。
「ちなみに、なぜエルフナインを膝に乗せるデスか?」
「怖いです切歌さん、別に良いじゃないですか」
彼は日常に戻るも、頭の中に、静かに考える。
(まだキャロルのこと言わなくていいか)
(そうしてくれ、面倒だし、出る気はない)
(へいへい・・・)
同居人が増える中、指輪を大切に保管しておくかと考えながら、自分の世界で静かに過ごす。
バイクを走らせる剣。
それはいつものことだが、道は光の道だった。
彼はまた時間があるから走り出す。誰かの元へと、ただ考えながら。
自分は間違っているのかもしれない、正しいのかもしれない。
それでも彼は、彼らは止まらない。
「乱入させてもらうぜ」
そう言って、彼はまた、異世界の戦いに乱入するのであった。
お読みいただきありがとうございます。