バゼットとシロの戦闘だけで今回は終わるので戦闘シーンが少しでも頭の中で想像出来たらいいかなと思っています
街に入る一歩手前ぐらいの森林の地でバゼットは、偽イリヤに追い付いた。
「見つけました。もう逃がしません。」
バゼットは、シロに向かって殴りにかかる。しかし、偽イリヤは空を飛んで軽々避けてる。
「やっぱり、バゼットさんは来るのが早いですね。だけど、少し寝ててもらいますね。」
そういうとシロの右手に握られていたステッキがシロの倍ぐらいの長さの槍が出てくる。それを見たバゼットは、一瞬驚いた様子を見せたがすぐに拳をシロに構えた。
「その槍は、クラスカード“ランサー”のものですね。ですがその戦法を知っている私には通用しません。」
「確かにその通りです。私には、黒化英霊が戦った記憶も入っています。この槍じゃバゼットさんを倒せないのは、分かっていますよ。だけど私と倒した英霊と一緒だと思わない方が良いですよ……」
そういうとシロは、バゼットの目の前から消えていた。バゼットは、体をほんの少し体を横に倒すと元の位置に槍が伸びていた。裏拳で槍を弾くとそのままバックステップをしてシロとの距離を取る。
「あれを躱せるなんて凄いですね。」
バゼットは、無言で地を蹴ってシロに距離を詰める。だが槍の範囲に入ると突きが飛んでくる。だが体をわずかにずらして槍を避けてシロ本体に殴りにかかる。だが、シロは槍を棒高跳びの棒のように扱い拳を避けてバゼットの背後を一瞬取ると槍から手を放す。
シロが「やりなさい“バーサーカー”」と叫ぶと体が鋼鉄のように黒に染まっていく。シロは、そんなことを気にせずに全力の蹴りをバゼットに叩きこむ。バゼットは、反射的に両手で防御をしたが耐え切れずに地面を抉りながら滑っていく。
「それが“バーサーカー”の力ですか。やっかいですね……。でも分かっていれば対処は、出来ます。」
再びバゼットは、地を蹴ってシロに突っ込む。シロは、“バーサーカー”を解除して再び槍を構えていた。だが、さっきとは違い自分の身長に合わせた長さに調節していた。
バゼットが槍の間合いに入ってくるとすかさず突きを繰り出すが、すぐにバゼットは体を倒して避けてしまう。シロは、すかさず持ち方を変えて一回転をさせてバゼットの頭に槍を叩き落す。だがそれも見越していたのかバゼットは、右にステップをして躱す。
バゼットはそのまま右のわき腹を狙おうと拳を繰り出すが、シロは僅かに笑ってバックステップをした。バックステップをすると同時に腰を左捻って右手から槍をバゼットに向かって突きを繰り出そうとするが、バゼットは追い打ちをかけるように右足で踏み込んで裏拳でシロを殴ってくる。シロは、槍の突きが間に合わないと思ったのか、左手を使い槍を斜め向きにして裏拳を防ぐ。空中でバゼットの裏拳を受け止めたからかそのまま後ろに吹き飛ばされ木にぶつかる。
木にぶつかる衝撃で僅かに煙が起こるが、そこから出てきたのはバゼットの攻撃を喰らっても平然としているシロだった。シロは、ゆっくりと空へと浮上していく。
「やっぱりバゼットさん、近接戦だと強いですね。これ以上、遊ぶわけにもいかないので、申し訳ないですけど、空から攻撃させてもらいますね。この槍の真名も開放すればあなたを簡単に倒すことが出来ると思いますし……。」
「真名だと……!」
「はい。あなたは、強かったですから真名を出す前に倒されてしまいましたが、ここからなら真名を発動することが可能なのですよ。その蘇生の宝具クラスの魔術も何回出来るか分かりません。けれどバゼットさんには、申し訳ないですけどここで一度死んでもらいますね。」
そういうと槍に魔力が込められているのか赤い槍がさらに赤みを増していく。そして、その槍の周りには、魔力の痕跡か赤い色をしたものが纏われている。
バゼットは、すぐに危険だと判断したのかすぐに鉄球を一つ取り出し逆光剣フラガラックを用意した。
「それが逆光剣フラガラックですね。知っていますよ。相手の必殺技の後に発動をしながら、時を遡って攻撃した相手の心臓を貫く魔剣。ですけど、私にはそんなの効きませんよ。」
「良いでしょう。その余裕どこまで続くか試してみましょう。」
「ゲイ・ボルグ」
シロが赤い槍を投げると一直線でバゼットの心臓へと向かっていく。
「アンサラーフラガラック」
バゼットは、鉄球である魔剣フラグラックを槍が当たる前に発動させる。フラガラックは、効果通り空中にいたゲイ・ボルグを撃つ前のシロの心臓を的確に貫いていた。しかし、シロはすぐに受けた傷が塞がり、再び槍がバゼットの元へと飛んでいく。
そして一瞬でバゼットの心臓は、槍ゲイ・ボルグによって刺し貫かれる。あたりは、ゲイ・ボルグの魔力が暴発したのかバゼットを中心に大爆発を起こる。
「そんな、馬鹿な……。」
バゼットは、驚きを隠せなかった。心臓には、本来刺さらないはずだった宝具ゲイボルグが心臓を刺し貫いていた。
「だが、条件完了」
バゼットは、命の炎が消える瞬間再び蘇生の魔術を使って傷が無くなっておりそこに立っていた。蘇生をするころには、ゲイボルグはステッキとなっており、シロの手元に戻っていた。
「相変わらずめちゃくちゃですね。ゲイボルグでも倒せない人間がいるなんて、クーフーリンが聞いたら落ち込みそうですね。」
「さっきのは、一体何ですか? 確かに私のフラグラックは、あなたの心臓を貫いたはずですが……。」
「確かに私は、一度殺されました。“バーサーカー”は、一度見てますよね?」
「なるほど。それが英霊“バーサーカー”の真の能力と言うわけですか……。」
「そうです。だから、ここで大人しくしておいてくれませんか? これ以上、バゼットさんを傷つけたくないんですけど……。」
「それは、無理な話です。だってあなたは黒化英霊の生み出した現象で、私はカード回収を任務にしている魔術師です。どう考えてもここで手を引くわけには、いかないでしょう。」
「やっぱり交渉は、決裂ですか……。それなら仕方ありません。この森ごと消し飛ばすしか無いようですね……。」
シロは、今までのカレイドの魔法服とは別の魔術師っぽい服にローブを被っている。さらにステッキは、杖に変化していた。
「なるべく街に影響ないようにしておくから、感謝してくださいね。それじゃあね……。」
シロは、巨大な三つの魔方陣を作り出した。そしてその魔方陣は、外から紫、青、白と別れている。そしてその奥には、魔力の塊が溜まっていた。
「あれもクラスカードなのか……。」
「そうです。これは、“キャスター”の能力です。おやすみなさい。クラマ・ヘカティック・グライアー」
魔力の塊が一気にバゼットに向かって飛んでいく。バゼットは、足と拳に魔力を込めて防御の体制を迷わずに取った。フラグラックが聞かない今、もう一度撃ったとしてもきっと届かないと判断したからだろう。
そして森を巻き込みながら、大爆発を起こしながらどんどん広がっていく。爆発を中心に風が起こり、爆発に巻き込まれていない木も風によって吹き飛んでいた。
中心にいたバゼットは、爆発に耐え切れなかったのか地面に倒れこんでいる。
「さすがに頑丈さで有名なバゼットさんでもさすがにこれは、耐え切れなかったんだね。さっきの爆発で美遊とかも来るから、早くここを離れないと……。おっとクロお姉ちゃんの弓矢か。危ないな……。」
ここから離れようとした瞬間に矢がシロに向かって飛んできた。シロは、ぎりぎりのところで避けると楽しそうに笑った。