今回から戦闘シーンが連続で続きます。
楽しんでいけたら、幸いです。
シロが指を鳴らすとそこは屋上じゃなくて校庭に移動していた。そしてそこには、凜たちも移動をしていた。だが、そこに唯一アイリスの姿だけ無かった。凜も何が起こっているのか理解できずに急に現れたシロの姿に驚いている。
「ちょっと待ってシロ。私は、クロとイリヤが戦うなんて聞いてない。」
「私だって予想は、してなかったよ。だけど、これは私が誘導したことじゃなくてクロが決めたことなんだよ。私がしたことは、その答えを後押しをしただけ。美遊も邪魔しちゃダメだからね。大丈夫、イリヤが殺されるような結末にはさせないから。」
クロは、イリヤに切りかかる。イリヤは、ステッキの頭の部分から刃を出してクロの刀を受け止める。そしてイリヤは、クロを押し返す。距離が離れたのを見るとイリヤが魔力砲を放つと巨大な砲撃が飛び出た。
「イリヤさんの魔力出力が最初にあったころよりも確実に強くなっています。あの美遊さんとキスをした時に何かあったのでは無いかと……」
だがクロは、それをもろともせずに魔力砲を切り裂いた。そして再びクロは、イリヤと距離を詰めて刀を振り下ろしていく。クロの刀に反応しながらステッキでそれらを受け止めていく。
「イリヤいい加減、自分から行動してみなさいよ。あなたは、一人じゃないんだから、怖くても不安でも一人じゃ無理な願いでも私たちがいるんだから一人で全てを抱えるつもり? そんなのあんたじゃ出来ないって自覚しなさいよ。一人じゃ自身が無いんだったら、私たちのことももっと頼りなさいよね。」
そこまで言われるとイリヤの中で何かが当てはまったような感じがした。そんなことを言いながらもクロは、刀をステッキにぶつけてくる。
「クロだって好きばっかり言ってるじゃない。私だって頼りたいよ。一人じゃ何も出来ないことだって分かってるわよ。だけど、今回の質問は私に対してで私が回答を見つけないといけないから必死に考えて、それでも一人じゃ無理な望みでも言え? 簡単に言ってくれちゃって……」
イリヤは、文句を言いながらもさっきまでの不安がっているような表情が嘘のように決意が固まったような表情に変わっている。
「ようやく決心をしたようね……。ったく心配をかけるんだから……。」
「クロ、ごめん。それからありがとう。」
「それじゃあ、イリヤお姉ちゃんの出した答えを聞かせてもらおうかな……」
「私一人だと美遊を守れるなんて到底言い切れないし、悲しませるかもしれない。だけど、悲しませないように努力をすることは出来るしやるつもり。美遊を支えるのは私だけじゃなくてクロも凜さんもルヴィアさんもルビーもサファイアもバゼットさんだっている。私たちは、一人じゃなくて皆で一緒にいるからこそ一人一人を支えあうことが出来る。私は美遊を悲しませるようなことをしない何て約束は出来ないけど、友達として努力をしていくつもりだよ。だから美遊が悲しんでたら全力で助けるし、不安そうな顔してるなら話を聞く。美遊に遠慮なんて全くしないし、遠慮もして欲しくない。それが私の答え。」
「イリヤ……」
美遊が泣きそうに口元に手を当てている。シロも美遊の反応を見て満足しているようだ。クロだって妙に満足げな表情をしている。
「言ってることは、滅茶苦茶だね。だけど、イリヤお姉ちゃんの覚悟は届いたよ。それじゃあ、本当に美遊を守れるか試してあげる。ちょうど外野の人たちも中に入ってきたみたいだしね。」
バゼットたちが結界を破って中に入ってくる。するとシロは、美遊たちと距離を置いて弓を構える。
「私を倒して、ママを助けれたらあなたたちの勝ち。そして私は、全員を倒して聖杯を起動させたら私の勝ち。シンプルに楽しもう。言っておくけど、本気でやらないと死ぬからね。美遊も私を殺す気でかかってきてね。じゃないとイリヤお姉ちゃんを殺すかもよ。」
シロは、言い終わるとすぐに矢を三本同時に飛ばしていく。それを全員が避けてすぐに戦闘が始まる。バゼットが単身でシロに突っ込んでいく。
シロは、空を飛んでバゼットの拳が当たらない安全位置まで上がる。だが、すぐに美遊とイリヤの魔力砲がシロにむかって行く。だが、シロは少し笑うと反射平面が発動し魔力砲が地面に弾かれる。
「あれは……“キャスター”の反射平面ね。またやっかいな物を出してきてくれたわね。」
「凜さん、後ろ!」
凜が後ろを振り向くと転移をしたシロの蹴りが放とうとしていた。とっさに胸の前で手をクロスにしてガードをするが、そのままガードの上から蹴りが当たってしまい数メートルの飛ばされてしまう。そしてすぐに間髪いれずに魔力砲を凜飛ばして意識を奪う。
「サイン!」
ルヴィアが宝石を飛ばした瞬間には、その場所にシロはいなかったのか爆発して煙だけが立ち込めている。シロは、ルヴィアの懐に入り、両手の手のひらで一気に腰に当ててゼロ距離砲撃を放つ。ルヴィアは、そのまま魔力砲を喰らった位置から吹き飛ばされる。
「凜さん! ルヴィアさん! このー。」
イリヤは、すぐに魔力砲をシロに向かって放つが全て簡単に回避をされてしまう。
「戦闘基本術その一。弱いやつから狙うのは、常識だよね。今の戦闘経験からみると凜たちは、優秀だけど決して強くない。」
「イリヤ、それじゃダメ! 単なる魔力砲なんて回避されるか相殺されるだけ。シロには、カードを使わないと絶対に勝てない」
美遊は、すかさず手持ちにある“ライダー”のカードをインストールしてペガサスを召喚する。イリヤも美遊に倣って美遊から貰ったクラスカード“セイバー”をインストールする。イリヤの纏っていた服がピンク色のドレスに変わり腕には籠手をそして、手には聖剣エクスカリバーが握られていた。そしてイリヤは、空から地上に降りていた。
「面白くなってきたわね。そうこないと……ね。だけど、その前に……」
シロは、バゼットに向かって走っていく。バゼットは、すぐに拳を構えて殴ろうとしてくるが、動きが速すぎて捉えきれていないようだ。そして、完全に背後を取った瞬間に鎖を体に巻き付けいくつかの釘を利用をしてバゼットの体を拘束する。拘束をするとバゼットの体に鎖を通じて電流が走った。
「これは……一体?」
「雷神トールってご存知ですか?」
「まさかあの北欧神話に出てくるトールですか?」
「そうですよ。“バーサーカー”の中には、トールもいるんですよ。無理に鎖を解こうとしない方が身のためだと思いますよ。だって、この鎖に力を加われば電流が流れる仕組みになってしますから。」
その忠告を聞いてもバゼットは、鎖を無理やりにでも解こうとして力を加える。だが、すぐに電流が流れて無力化されてしまう。シロは、クロたちに無防備な状態だが攻撃されていない。それは、攻撃をしてしまうとバゼットも巻き込む可能性があるからだ。それだけでは無い。バゼットの近くには、凜とルヴィアもいた。
「さぁて、これで外野はいなくなったから楽しみましょうか。」
次回は、シロにイリヤたちが再戦の続きからになります。
前回よりも派手?になると思いますので、次話も楽しみにしてくれると嬉しいです。