男の人です。
ISには乗れません。
毎話用務員さんが日記をつけるシーンからのスタートです。
「今日はいろいろありましたなぁ」
ここはとある特殊な学園。
生徒、教師ともに全てが例外なく女であり、そこでは通常の勉学に加え、ある特殊な教育が施される。
それは、次世代型兵器であり、世界を変えたとも呼ばれる代物、インフィニットストラトス……通称IS、と呼ばれる代物の操作だ。
ここでISのことを知らないものは、なぜその操作を学ぶ学園に女しかいないのか、という点に疑問を持つだろう。
それには深い理由が…………あるわけではなく、ただ単に"ISは女しか使えない"という事実がこの世に存在しているからだけなのだ。
だから、そんなIS学園に男がいるなんておかしい……わけでもない。
用務員だけ、男がなれるのである。
まぁなんか色々契約内容が細かかったが、要するに女だとISを隠し持って学園に潜入している、なんて可能性があるから、男が雇われることが多いのだとか。
というよく分からないディープな事情は置いといて、
今日、IS学園に男が増えた。
それは用務員でも、捕虜とかでもなく、立派な生徒として、入学式に出席し、クラスの一員としてIS学園にきたのである。
立派なあれが着いた正真正銘の男に、ISの適性があった、ということなのだ。
これは前代未聞であり、ニュースでは、ISによってできた女尊男卑、という風潮ができてきた今の世界を打破する一手なのかもしれない、とかなんとかをなんだかよくわからない評論家さんが言っていた気もする。
それで俺の世界が変わるかと言われれば、そんな事はなく、用務員になる試験に、ISの適性検査、というものがあり、しっかりと俺は例に漏れず適性はなかった、ということなので、しっかりと今もIS学園で用務員として働いている、ということなのである。
でも、少なからず俺にもIS学園に男子入学、というビックニュースの影響は来ているわけで、
「今日はよく廊下が汚れていた」
ため息をつきながら肩を自分で揉む俺。
用務員の仕事には、掃除、という仕事がある。
ま、今ではそれもロボットがやってくれているが、俺達用務員は、そのロボットが見逃した汚れや、ロボットが落としきれなかった汚れを掃除する仕事なのだが、
「いやー、男の子を舐めていたなぁ」
今日は一段と汚かった。
特に男の子が来たクラスの前の廊下が目に見えるほど汚かった。
そりゃ全学年の生徒があそこに密集すればそうなるわな、苦笑いしつつ、日記に書いていく。
俺はこのIS学園に用務員として務めてから、日記を書くようにしている。
まぁ、契約内容に勤務中は外部との連絡はかなりな数の書類を用意しなければできなくて、はっきり言って外と連絡しようとしても確実にその日から3日はかかるのだ。
つまり、携帯機器の使用はできないわけで、現代人である俺は暇を持て余したので、日記をつけ始めた、ということだ。
「とりあえず、朝からやかましかったなぁ、ほんと」
最後の締めくくりに入ろうとして、あと書くことがないかを考える。
「あ、そういえば夜に女の子が来ていたなぁ」
まぁ特に自慢でもないが、暇を持て余した俺は、8時ころに、生身での訓練を行う道場の点検という建前(まぁきちんとやることはやっているが)で、少し体を鍛えている。
まぁそんな激しい筋トレとかをしているわけでもなく、ただ自分の好きなマンガの技を真似してみて、実用化させる遊びをしているのだ。
と口でいった割にだいそれた事はしていない。
ただよく高校生とかがやるような馬鹿な遊びの延長線上だ。
まぁ去年までは夜遅くにそんなところに来る人もいるわけではなかったので油断していたが、なにやら今年の1年生には利用してみたいという人がいるらしい。
帰り際にドアをみたら、閉めていたはずのドアが少し開いていた。
ドアの鍵を掛け忘れてたので、多分普通に入ってきたけど、俺がいるから無理、というところだろう。
今度から点検中の看板立てかけておかないと……。
っともうこんな時間か、そろそろ寝ないと朝起きる時間に間に合わなくなるな。
あ、その前にもう少しで来る転校生の書類とかいろいろ揃えて置かないと……。
あ、最後のは鈴ちゃんの話です。