IS学園用務員物語   作:ぬー(旧名:菊の花の様に)

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第24話

「…………フェイント?」

 

俺は少しの考察のあと、すぐに結果を導く。

正直、箒ちゃんから覇気がどうのこうの言われていたが、よく分からなかった。

 

いや、そんな少年漫画みたいなことを言われても、俺人間だし、覇気使えないし、武装色とかありますか?、って感じだ。

 

だが、まぁ、なんとなくだけど、このまんまだと、すんなり逆転されそうだな、っていうのは、さっきの一撃で悟った。

 

「……分かったところで、今のあなたにはどうにもできない」

 

箒ちゃんは、俺の首筋から剣を離し、開始位置に戻る。

 

「どうにもできない、ねぇ……」

 

なんだか急にがっかりされて傷心な25歳こと俺は、小太刀二刀を構える。

 

「…………」

 

無言で迫る箒ちゃん。

今度は防ぐための構えをしない。

自在な剣閃な分、俺に到着するまでに時間がかかる。

だから、あえて構えずに待つ。

 

「ぬるい!」

 

箒ちゃんの剣は、真っ直ぐ振り下ろされようとしている。

そこで気づく。

 

普通に打たれたら間に合わないっ

 

俺は回避をしようとするが、急なことだったので、体がかわしきれそうにない。

 

どうする?

 

考えるよりも先に、答えが出た。

 

やられる前に、やる。

 

牙突を練習していた時にたどり着いた真理。

 

やられる前にやる剣術だからこそ、防御の型は牙突にはない。

 

そして、そんなものを長年続けてきた俺には、そんな思想がしっかりと染み付いていて、こんな危機的な状況だから、思わずそんな考えが出てしまった。

 

俺は回避をするのをやめ、前に出る。

 

一歩退ければ、回避はできた。

 

だが、半歩あれば、

 

「くっ」

 

箒ちゃんの悔しそうな声と共に、俺の薙ぎ払いを後ろに下がって避ける。

すると、必然的に俺への凶刃もなくなるわけで、

 

「馬鹿なんですか?」

 

箒ちゃんが聞いてくる。

 

「やる気がないのかと思えば、自殺紛いのカウンターを仕掛けるなんて、普通しませんよ」

 

「いや、こっちの方が早いと思ったからさ」

 

苦笑いしながら返答すると、箒ちゃんは静かに構える。

 

ふぅ、という箒ちゃんの一息が聞こえた瞬間、走り出す。

 

箒ちゃんが?

 

いや、俺が。

 

よく良く考えたら、相打ちでも勝てることに気づいた俺は、相打ち覚悟で攻める。

 

だがしかし、考えてみれば、俺は今まで小太刀で攻勢に出たことがなかった。

 

そんなことを考えながら、小太刀の間合いな入ろうとすると、その前に箒ちゃんの間合いに入っていた。

 

当然、獲物の長さの違いから、突然なのだが、俺が相打ちするためにはこれを防がなきゃならない。

 

箒ちゃんは、後ろに下がりながら左から右への中段のなぎ払いをしてくる。

 

箒ちゃんは、俺が自分の意思で近づいてくるのを阻止したいようだ。

 

あ、そっか、単純に二刀あるんだし、手数では勝てるんだよな。

 

だから自分の間合いのみでやりあいたい、と。

 

ここで退けば、おそらく箒ちゃんのペースになると思う。

 

だから、俺は回避をせずに、

 

「ぬおぉっ」

 

逆手に持ち替え、腕に密着させた左の小太刀で受け止めながら、右の小太刀で攻撃をする。

 

しかし、あまりにも箒ちゃんの一撃の威力が強く、前への1歩を踏み出せず、代わりに右に飛んで、威力を殺す。

 

俺は飛んだ後、着地してからすぐに距離をとる。

 

そこで、気づく。

 

 

あれ?これって、四乃森蒼紫のやり方じゃね?

 

と。




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