IS学園用務員物語   作:ぬー(旧名:菊の花の様に)

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第35話

「疲れたな」

 

日記と向かいあって一言、そう言い放ち、俺はペンを取る。

 

「誰にも伝わらなくても、俺の中でだけ、君のその物語は残すよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、よし、問題なし」

 

「うっわ、整備中のIS見れるとか超ラッキー」

 

「伊坂さんちゃんと最終チェックしてくださいよ……。

 あ、相模さん、こっちの方もOKです」

 

「ほんとに年下の方がしっかりと働いているとか面目ないぞ伊坂」

 

「いやいや、わかんないんですかこの美が?

 ISのあの究極の機能美を。

 いやいや、ほんと、今度仕事変わってあげるから、ちゃんとやっといて」

 

「へーい」

 

「はぁ、まぁそのかわりしっかりと仕事は変わってやるんだぞ。

 それに、今も昔も大事なのは感情だ。

 人の気持ちはいつも移り変わったり、変わらなかったり、そして物語を紡いでいくんだ。

 特に今の時期の少女達とか今回の試合でどんなドラマを生み出すのやら…………」

 

キーボードを叩きながら、軽口も叩きつつ、とうまいことを思いながらも、俺は監視カメラのチェックを行っていく。

 

今日は晴れ晴れとトーナメント戦日和で、セキュリティにも異常はなく、監視カメラにも変なやつは写ってはいなかった。

 

「しかし、この前のあれがあったといい、今回は最初から警戒レベル2の状態、とは張り切ってんなぁIS学園」

 

「まぁ、ISは一つ一つに差はあれど、それ一つで前時代の兵器を全て丁寧に破壊した後に、人類を滅ぼせると言われている代物ですからね」

 

「あ、それ間違いだよ。

 前時代の兵器でもちゃんとシールドエネルギーは減るから、ガンガン攻撃すれば一応落とせるんだよぉ」

 

相模さんの呟きに俺が答えると、伊坂さんからツッコミが飛んできた。

 

「へえ、そうなんですか……」

 

「うん、ちなみにわかると思うけど、一定以上の衝撃はシールドで守るようになってるから、例えば昔の丸太で門を開ける、みたいなやり方をISにしたら、ちゃんとシールドエネルギーは削れるんだよ」

 

「へ、へぇ……そうなんですか…………」

 

俺は伊坂さんの情報に苦笑いを浮かべながらも、ピットの監視カメラを除く。

 

一方には、打鉄、それと黒くてなんかデカイ銃みたいなものを肩口につけてあるISがあった。

これがおそらく箒ちゃんとボーデヴィッヒちゃんのものなんだろう。

 

機能見た資料には、名前の隣に機体名があったので、打鉄を使うのは箒ちゃんというのが分かっていたから、もう一方の方は、ボーデヴィッヒちゃんのものだと知ることが出来た。

 

そしてもう一方。

 

そのピットには、白い、この前の無人機ISの騒動の時にもチラッと見たIS……織斑一夏くんのISと、ラファール……オレンジ色のISだが、ある。

 

これが一夏くんと、そのパートナーの機体だろう……

 

 

「お、来たな、皆さん」

 

と考えていたところで、ピットのカメラに、第1試合をする4名が入ってきた。

 

「さ、第一試合だ、気を抜くなよ」

 

「はい」

 

「俺は眺めてる」

 

伊坂さんの適当な返事をよそに、4人はISに乗り込み、飛び立った。




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