ドゴン、そんな音がふさわしいほどの衝撃がおきた
「今のうちに、逃げて」
俺は後ろにいる2人にそう言って、ISを展開したまま気絶している箒ちゃんの元へ行き、すぐさま拾って俺が来たところから外へと出す。
「あ、箒は「あっち」…………ま、まだ俺はやれま「早く行って」………………」
「ほら、一夏、私たちのISのエネルギーはもう切れてるんだよ。
多分この人には何らかの策があるのかもしれないから、まず、逃げよう。
もしかすると邪魔になっちゃうから」
俺は内心ではものすごい焦りつつも、オレンジのISの子の冷静な判断に感謝する。
「………………わかった」
一夏くんは、なにやらいいたそうな顔でその場を去る。
「もしかして…………師匠?」
2人が外に出た頃、吹っ飛ばされたボーデヴィッヒちゃんの声が聞こえる。
「師匠なんです、か!!」
ボーデヴィッヒちゃんが吹っ飛ばされた方向から、いくつものワイヤーが射出され、俺に向かってくる。
ちょうどいいと俺は、1番最初に当たりそうな1本のみを掴み、後は軽くて手で払う。
すると、俺のつかんだ1本以外のワイヤーは消え去り、俺は残ったワイヤーを思いっきり引っ張る。
ガレキの山から出てきたボーデヴィッヒちゃんは、狂気的な笑みを浮かべ、両手に二本の剣を持ち、迫ってくる。
「あなたがなんでこんなところにいるんですか?!」
質問をしながら振るわれる剣。
遅い。
と同時に、俺はガッカリしていた。
なんで今がっかりしているのか?と考えながらも、俺は二本の剣を両の手の人差し指と中指で挟んで受け止め、
「ちょっと痛いから、がんばれよ」
残った足で、ヤクザキックを食らわせた。
そのヤクザキックは、斜めした方向に蹴ったものなので、ボーデヴィッヒちゃんは地面に叩きつけられ、その衝撃で地面は大きくひび割れる。
「…………っ」
ボーデヴィッヒちゃんから声にならない声が聞こえる。
強すぎたか?そう思ったが、ボーデヴィッヒちゃんは腹にしっかりと黒い水を集め、防御していたらしいのか、まだ意識はあり、転がっている状態で、こちらを見る。
「すいません」
ボーデヴィッヒちゃんから聞こえるその声は、しっかりと理性を伴ったもので、俺は安心した。
「いやいや、こちらこそ」
そろそろ1分に差し掛かる。
「師匠は…………強いんですね」
「あぁ、最強だ」
「この黒い水も直に消えます。
その前に1度、師匠、あなたと戦いたいんです」
俺は悩む。
まぁ悩むと言っても、力を使った思考では一秒にも満たないわけだが、俺は考えた。
残った時間をそんなことに使ってしまっていいのか。
しかし、俺は途中で悩むのをやめ、
「ま、いいよ、ボーデヴィッヒちゃんだからね」
「ふふふ、ありがとうございます」
ボーデヴィッヒちゃんは、黒い水を器用に使い、俺から距離を取りつつ、立ち上がる。
「便利なんだね、その水」
「まぁ、暴走しているものが半壊されて私がやっと使えるくらいのものです」
と、ボーデヴィッヒちゃんは俺を見る。
「始めましょう」
ボーデヴィッヒちゃんは、1本の黒い日本刀を作り、
「師匠」
ボーデヴィッヒちゃんは構える。
「今の」
腰を落とし、
「私の最強を」
日本刀をを肩に担ぎ、
「受け止めてください」
分割です。