IS学園用務員物語   作:ぬー(旧名:菊の花の様に)

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第8話

3分あれば、何が出来るだろう。

 

カップラーメンが出来上がる、近場のコンビニに行ける、ジュースを飲んで一息つける、着替えれる……、など、さまざまあるだろう。

 

なら、俺は3分で何が出来るか…………

 

 

 

 

俺なら、大陸を三つぐらいは滅ぼせる。

 

 

 

 

…………うそじゃない、本当に、本当に、本当だ。

 

ならなんで、そんな力を持っている人がいるのに、世にその情報が出回らないか。

 

なんか裏の権力がどうこうではなく、それは単に、俺がその力を使わなかったからだ。

 

 

 

…………なぜか?

 

 

 

なぜかと聞かれれば、それもまたこの力のせい………もあるし、俺のヘタレさ、というのもあるのかもしれない。

 

まぁ、つべこべ言わずに、簡単に言おう。

 

この力、1日に3分しか使えないのだ。

 

そう、つまり、俺は1日の3分は、ISすら優に超える、最強の力を得るというのに、それ以外の23時間57分は、普通の人間のままでいなければならないのだ。

 

つまり、こんな力、私利私欲に使ったものなら、俺は力を使っていない時間、俺はずっと一市民であり、警察なんかが来てしまったら、簡単に捕まる。

 

つまり、そんなことをしてしまったのならば、俺はその先、警察やらなにやらに怯えて暮らさなければいけないのである。

 

そんな風に考えてると、俺は段々この力が怖くなっていき、使わないようにした。

 

 

 

……だけど、きっと心の底で、この力を使いたい、というふうに思っていたのだろう。

IS学園に来た理由の一つにそんなことがあるのかもしれない。

 

だから、きっとこれは俺が本来望んでいたことである……と思いたいが、

 

これはいくらなんでも急すぎるし、忘れていた頃すぎる…………

 

力を使い、壁を殴った瞬間に、加速された思考でそんなことを考えるが、今更すぎるな、と嘲笑する。

 

何をするかは決まってない。

 

ただとりあえず、なんか知ってる人間が死にそうになったから、カッとなってやった。

 

まぁ、そんなところだろう。

 

後悔しながら、俺は1歩を踏み出す。

 

その瞬間、俺はフルフェイスのISの目の前に来ていた。

 

 

久しぶりに使ったけど、なかなか大丈夫みたいだな。

 

 

のんきにそんなことを考えながら、俺はとりあえずISを殴ろうかと思うが、

 

 

あ、人いたらやばいな。

 

 

一市民として殺人にはやはり抵抗がある。

だから、どうしよう、と考えるわけでもなく、ただ力に任せて、

 

 

よし、助け出すか。

 

 

それができる力だ。

俺は願ってないが、得ることが出来た。

まぁ、自慢してもドン引きされるくらいの力だが、このくらいのことに使うのは許されるだろう。

そうと決まれば、行動あるのみだ。

 

俺は翔ける。

 

地を翔ける、

 

空を翔ける、

 

そして剥がす、

 

装甲を、

 

1枚1枚強引に、

 

ISは全く動かない、

 

いや、ゆっくりと動いているのだろう、

 

だが遅すぎる、

 

俺は焦る、

 

時間はまだあるが、有限である、

 

早く、

 

早く、

 

速く、

 

速く、

 

音を取り残す、

 

ISの装甲はなくなっていく、

 

中に人がいない、

 

誰もいないのか、

 

頭の中で数えていた制限時間、

 

折り返しを過ぎ始めた、

 

誰もISに乗っていないのを見て、

 

人がいないなら思う存分やれる、

 

そう思った瞬間、俺はISの目の前に行き、

 

その装甲に向かって拳を振るう。

 

その瞬間、

 

ISは消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…………」

 

俺はため息をつく。

いや、まぁ冷静に考えれば、あんなことするくらいの人だったら、監視カメラくらいハッキングしててもおかしくないし、俺が写っている可能性は低いんじゃないか?とかいろいろ考える。

 

「いやぁ、でもあのふたりには、バレたよなぁ……」

 

ほんと最悪だ……

2人とは、あの男の子以外の女の子2人……篠ノ之さんと、もう片方のISに乗っていた女の子だ。

 

あのふたりには絶対に見られた。

 

多分篠ノ之さんは早くて見れなかったんじゃないかな、と思うけど、ISの方の子は、ISのカメラ越しに見れたかもしれない。

 

と、そんなふうに頭の中ではポジティブに考えようとする自分と、ネガティブに考えている自分がひっきりなしに声を上げる。

 

「いや、うん、あの後ちゃんと何事も無かったかのように仕事に戻ったし、抜かりはないはずだ……」

 

でも…………とまた考え始める。

 

日記は書いたが、実にひどい内容になっている。

 

 

 

……………………もうだめだ、寝よう。

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