アクセルワールドーThe parasite Maverickー   作:勘張 明倫

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アクセルワールド劇場版公開おめでとう!
という記念で製作しました。
ネタは公開決定の知らせとともに考えていましたが原作未読なため時間軸は一応能美討伐後とさせていただきます。

アクセルワールド、いいぞ(殴


孤独なアバターは何を見るか。

ブレインバースト、

それは2039年4月に都内の小学生100人に配布されたオンラインゲームだ。

 

オリジネーターと呼ばれし1世代目の100人の小学生を筆頭にゲームは進められ、

世代が増えていくたびに加速世界【アクセルワールド】のシステムが解明されていった。

 

そしてそのシステムの1つ、

無制限中立フィールドに1人のアバターが2振りの刀を持って立ち尽くし夜空に浮かぶ月を見ていた。

月明かりに照らされた光沢のある装甲を持つアバターは月を見上げたあとにうめき声のする足元を見る。

同じ月明かりに照らされる五体のアバターの姿を、

それぞれ武器も壊れ、足や腕を切り落とされて痛みに耐えるよう悶絶していた。

 

?「・・・どうして俺はこんなことをしなくちゃいけないんだか・・・

まぁ、お前のせいだろうな・・・お前がいるから俺は」

 

少年がそう言って自身の肩に手を伸ばすと肩の装甲の一部が変質、

触手に口をつけたものが現れた。

それはもう片方の肩、そして腰の装甲からも現れ、更には胸からも触手は伸びた。

 

「ぐぅっ・・・て、てめぇ・・・なんだ、その・・・化け物はよぉ・・・」

?「・・・意識が少しでも戻ったんだ。

凄いね、あんだけバスバス斬られたってのに。

でも不運だね、あんた今から消えるだけなのに余計な恐怖を与えることになっちゃったよ。

 

食らっていいぞ・・・〈禍根の者(クローム・シード)

こいつらが今日の餌だ。」

 

その瞬間無制限中立フィールドに突如聞こえた雄叫び、

そして何かを貪る音と同時に上がった悲鳴と共に5つの光が空へと消えていった。

 

?「・・・目標数突破、

これでこいつは今日は大人しくなる。

・・・あ、もう学校に行かないと。」

 

アバターは刀を収めてそう言うと無制限中立フィールドを去って行った・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈現実世界〉

〈杉並区都内〉

 

?「・・・つ、

流石に五対一は時間が少し進んじゃったか。

まぁ今から行けば普通に間に合うからいいけど。」

 

無制限中立フィールドから帰還した俺は座ったままのベッドから立ち上がり洗面台に向かった。

 

顔を洗い、昨晩事前に作っていたおかずを温めて弁当に入れ制服に着替えてテレビを見て天気予報を確認する。

 

そして準備が完了したところで部屋の一角にある仏壇の鐘を鳴らして手をあわせる。

 

?「・・・行ってきます、父さん。」

 

これが俺、

黒部刀介(くろべとすけ)の朝の決まりごとだ。

 

そして首につけたニューロリンカーをの電源を切る。

こうしないと、通勤途中に野良のバーストリンカーにブレインバーストを挑まれることがあるからだ。

 

そして俺は住んでいるマンションの部屋を出て、

自分の通う学園、

私立東海林学園に向かった。

 

 

私立東海林学園、

そこは杉並区にある私立の中では梅郷中学校に並ぶ規模の学園である。

この学園も生徒の自主性を尊重しており梅郷中学同様に学園内ローカルネットワークが形成されている。

おかげで俺たちはニューロリンカーを使って下校時間までそのネットワーク内で集まることができる。

 

・・・そしてそれと同様に、この学園の裏の問題も山ほどあるが。

 

そんなことを考えながら歩いていくうちに教室まで到着し、

俺は自分の席に向かう。

 

黒「ふぅ・・・よっ、煌。」

俺は俺の前の席にいる友人・・・赤坂煌(あかさか こう)の肩を叩いて挨拶を交わす。

 

彼は俺がここにきてすぐに打ち解けた友人の1人で、

知り合いもいないこのクラスの唯一の知り合いになった人だ。

 

俺の姿を見た煌は右手を素早く動かして俺に向かってそれを払う。

彼は子供の頃に事故にあったらしくその事故の影響で声を失っていた。

そのためニューロリンカーに搭載された医療用のキーボードで文字を打ち込んで俺たちに送る・・・のだが、

 

 

黒「・・・すまん煌、

何も表示されないんだがなんでだ?

今のはただ手を動かしてたようにしか・・・」

 

何も送られて・・・いやそれより何も映らなかったことに疑問を持って俺は煌に聞く、

すると煌はため息をついて自分の首・・・ニューロリンカーをトントンと指で叩く。

 

・・:あ、とそこで俺は気づいた。

今日ブレインバーストの乱入試合を阻止するために電源を切ってそのままだった、と。

 

 

黒「悪い悪い!

つい癖で電源切っちまうの忘れてたぜまったく。

・・・よし、これでオッケーだ。」

 

ニューロリンカーを起動、すぐにネットワークを学園内に合わせて現実に投影。

様々な掲示を目の前に移した。

 

そしてそれを見た煌は再び右手を空中に表示されている(今度ははっきり見えているが)キーボードに文字を打ち込んでそれを指の動きで俺に見せる。

 

煌《まったく、規則正しいのはいいけど僕との会話をするときはこれが絶対なんだから。

つけ忘れは勘弁してくれよ。》

 

黒「悪いって煌。

つい癖で。」

煌《わかってるよ、そういう癖があるってことも。

それと話は変わるけどさ。

今日学園内ローカルネットワークに放課後これる?

少し話したいことが。》

黒「あー、悪い。

今日は早く帰りたいんだよな。

食材が切れてたような気がして・・・また今度付き合うからよ。」

煌《・・・・

わかったよ、用事があるのにごめんね。》

黒「悪いな。」

 

煌がそう言ってチャット画面を指で閉じる。

時間を見ると授業が始まる時間となっていた。

おれはニューロリンカーの中にある学園内テキストを起動して授業に備え、

そして1日の授業が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴーン・・・ゴーン・・・

ゴーン・・・ゴーン・・・

 

黒「さてっと、

じゃあな煌。

また明日」

煌《うん、また明日》

 

1日のカリキュラムが終わり、

俺は煌に別れを告げてある場所に向かう。

 

そこは、この学園にいくつかある学内カメラの死角。

その1つに俺は座り込みニューロリンカーを起動する。

そして、

 

黒「・・・ダイレクトリンク。」

 

その言葉の後、俺の周りの景色が一変し落下する感覚に俺は陥る。

下から上に凄まじい速さで動く無数の光と周りの漆黒の景色をしばらく眺め、

そして俺は光に包まれ目を閉じた。

 

 

そして再び目を開けると、

景色はまたも一変し、キノコの家や木のテーブルなどがあるファンシーな空間が広がった。

そして俺の視界は低くなり、四つ足でその場に立っていた。

 

黒「・・・いつまでも幼稚だな、ここの学内ネットワークは。」

 

俺はそのファンシーな世界を歩きながらそう呟いた。

ここはこの学園の学園内ネットワークワールド。

 

ニューロリンカーを通じて生徒たちがこの世界にダイブし、

それぞれのアバターを用いて過ごすこの学園のもう1つの世界だ。

 

ちなみに俺のアバターは黒猫だ。

俺が入学した後すぐに作ったんだが、人形を作るのも面白くなかったので猫のタイプを使ったのだ。

 

そして俺はキノコの家やお菓子の家が傍に立つ道を歩き、

そして四角いお菓子の家の前の坂をすり抜ける。

 

そして獣道を進んだ先に、

やけに現実的なカフェがあった。

 

黒「・・・(ガリガリガリガリ)」

 

俺はそこの扉を爪で四回ひっかく。

 

?「・・・この世界は?」

それを合図に扉の奥から野太い声が聞こえた。

 

黒「理不尽の極み」

?「お前の居場所は」

黒「今探してる」

?「お前は誰だ」

黒「俺は俺だ。」

 

いくつかの質問を答えた後、

扉が開き黒いフードに覆われたひげ面のアバターがやって来て俺を抱き上げた。

 

?「やれやれ、お前さんを迎えるのは今月で何度目だ全く。」

黒「何回も厄介になるよ。

いつも助かってるしな。」

?「こちとら便利屋じゃないって。

まぁたしかに取引関係だからシャーないが。」

 

髭面のアバターはそういいながらも俺を抱え上げて店の中に入る。

 

内装もリアルなこの場所のカウンターに置いた後でアバターはノートを書きながら俺に話しかける。

 

?「んで?

今日はどんな厄介事持ってきやがった。」

黒「厄介事とは失礼な。

依頼だよ依頼、いつも等価交換でやってるだろ?

 

・・・昼休みにさ中庭で3人の男が一人の男をリンチしてたんだよ。

んで、その3人の方のが言ってたのが(今日のバーストポイントは持ってきたんだろうな?)って。

あきらかバーストリンカーだから、次のターゲットこいつにしようかなと。」

 

?「・・・そいつらのアバターを特定しろってわけか。

何のヒントもない状態からの特定のなら報酬はさぞ高くつくぞ?

それを覚悟してるんだろうな?」

 

黒「あぁ、わかってるよ。

・・・この学園の購買部の最新菓子パン、ミラクル・パンズスイート。

それを場の全員分出すよ。

味もバナナ、イチゴ、デラックス全てつける。

どうd「乗った。

いや、むしろそこまでしてもらって断るのは無いな」・・・なら、交渉成立だな。」

 

遮られながらもなんとか交渉を終え、俺はカフェのテーブルに飛び乗り、

黒「じゃあ、またな。

何かわかればメールしてくれ。

それがきたら買って新聞部に持っていくよ

頼んだぜ、新聞部部長当坂春さん?」

 

当「わかってるよ。

期待してるからな、黒部刀介。」

 

髭面のアバター・・・当坂にそう言ったあとおれはリングアウトした。

 

黒「・・・さて、

後はあいつからの連絡を待つだけ」

 

俺が鞄を持って立ち上がったその時、ニューロリンカーがメールを受信した。

それは当坂からのメールでおれの依頼した3人組の写真とアバター。

 

そしてアバターへのメッセージ用のI.D.が送られていた。

 

黒「早すぎだろ・・・いや早すぎだろ。

しかし、リーダー格は先輩だが残る2人は同級生か。

唆されたか、それとも仕組まれたのか。」

 

俺はそこまで呟いたあと首を振って切り替える。

俺が開いたウィンドウには3人の男、昼休みにリンチをしていた生徒の本名と立ち寄る場所。

そしてバーストリンカーとしてのアバター名まで調べてあった。

 

黒「・・・ったく、仕事が早すぎて敵に回したくねぇなあいつ。

さて、

ならまずはゲーセンに向かって挑戦状送るか。」

 

俺はそう呟いてその場を後にした。

 

 

???「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

この時もう少し周りを見渡せばよかったのだと気づくのは俺がゴタゴタを片付けた後の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同日午後9時、

無制限中立フィールド内。

 

 

黒「・・・さて、そろそろか。

それとも約束を破り教育委員会に悪事を晒すことになるか。

 

・・・後者はありえんか。」

 

 

とかほざきながら待つこと加速世界時間で1時間。

仕込みをしているのか、それともくるか迷ってるからか。

加速する時間を指定したにもかかわらずなかなか奴らは現れない。

 

黒「・・・むぅ、

連中が現れないってのが妙に理解できん。

何か仕掛けを」

 

と言いかけたその時。

 

黒「!?」

俺の左腕が突然反応、

右腰に下げた刀型強化外装〈修羅〉を取り左後ろを振りかぶると同時に何かに刀が当たった感触と、俺の立っている横で何かが弾ける2つの音が聞こえた。

 

モブ1「何やってんだよこのマヌケ!

バレてちゃ意味ねぇだろ!」

モブ2「い、今のは完璧な狙撃だったはずっすよ!

なのにあいつ完璧に理解しやがった!」

 

怒号とともに現れたそいつらは、

俺の近くに立っていた建物の陰から俺の前に姿をあらわす。

 

狙撃を行なった鮮血の色でクリアーレッドの単眼レンズを持つアバター、

それに怒鳴りつけた暗い青の体色をした腕がゴリラなアバター、

そしてジー◯ーでも出そうなランプを持った彩度の高い黄色のターバン巻きアバターの三体だった。

 

黒「・・・不意打ちとはご苦労様。

まさかそのだけにここまで遅刻されるとは思ってなかったよ。」

 

モブ1「ご苦労なのはお前の方だろ?

ったく、俺らの友情を勝手に解釈して履き違えた上に脅迫までしてくるなんてな〜。

 

お前、うちの学校の生徒だよな?

リアルで会ったら覚えてやがれよコラ。」

 

黒「無駄話に花を咲かせるつもりはない。

そんでもってお前らに覚えられる筋合いもない。

 

なんせお前らはここで『delete』、されるんだからな。」

 

モブ1「・・・けっ!気にくわねぇなぁお前。

だいたいよぉ、お前の今の状況わかってる?

俺たちが3人、お前はたった1人だ。

 

勝てるとでも思ってんのかよ?ええ?」

 

リーダー格のモブがそうバカにしたように話を続ける。

・・・これだからバカの相手は嫌いなんだ。

 

黒「・・・お前ら、本当にバカだよな。」

モブ1「はぁ?」

 

黒「仮に勝てないと考えられてるとして、」

 

心底呆れたようにつぶやく俺の声にモブどもが聞き返したその瞬間、

 

俺は一気に間合いを詰めて鮮血の色のアバターの片腕をスナイパーライフルごと切り落とした。

 

黒「・・・ノコノコと姿を表すと思うか?」

モブ2「う、うぁぉぁぁぁぁ!?

う、ううでぇ、うでがぁぁ!?」

 

無様な悲鳴をあげて驚愕する赤いアバター、

残る2人も目の前にいた奴が突然赤いアバターの近くに現れたことをかなり驚いて見ていた。

 

ちなみにこの無制限中立フィールドでは、ダメージを受けた時の痛みは通常フィールドの3倍に及ぶ。

 

こけて顔面を強打するだけでもハンマーでぶん殴られた程の激痛が襲うレベルなので、

この赤いやつは今ものすごい事になってるのだろう。

 

モブ1「て、てめぇぇぇ!

うらぁぁ!」

 

ゴリラアバターが怒りに任せて拳を突き出してくるが、

俺はその拳を避けて腕の関節を狙い澄まして切りつける。

 

修羅の切れ味は抜群で、ゴリラアバターの腕も切り落とした。

 

モブ1「ぐぁぁぁ!

て、てめぇ!」

 

モブ3「下がってください!ここは僕が!」

 

ゴリラアバターが腕を抑えて痛みをこらえると黄色いアバターがランプをこする。

するとそこから煙が発生しその煙は剣となって雨のように降り注いだ。

 

俺はとっさにガードしたが、あたりはするもののダメージはない。

そういう類の技なのかそれとも技のレベルが低いのか。

 

モブ1「こ、こんにゃろうが!!

これで何もできないだろう!?

これでしまいダァ!」

 

何を勘違いしたのかモブ1が残る腕で俺に殴りかかってくる。

おそらく俺は動けないとでも思ってるのだろう・・・頭の中が花畑なやつはこれだから呆れる。

 

黒「・・・いいぞ、喰らえ。」

 

俺がそう呟いた途端、俺のアバターの鎧の肩の部分がオオカミのような顔に変貌しゴリラアバターの突き出された腕に食らいついた。

 

そしてそのままゴリラアバターを地面に叩きつけて強引に腕を引きちぎった。

 

モブ1「!!!!!!!!!!」

 

モブ3「な、なんだよ・・・なんだよその装備!?」

 

激痛と叫喚と驚嘆で声にもならない叫びをあげるゴリラアバター。

そして顔のないアバターからも伝わってくる黄色いアバターの恐怖の眼差しが俺に向けられる。

 

当然だ。

ゴリラアバターを投げたやつは一本だけだったが今俺の体・・・いや、

俺の鎧からは6本の狼のような頭の触手が出ているのだから。

 

黒「お前らが知る必要はないが・・・まぁお前らを殺す凶器ってやつだ。

あぁ、殺すのは現実のお前らじゃなくて【この世界の】お前らだけだからそこは安心してくれ。

 

・・・さて、『災禍の種(クロームシード』。

お前らの餌だ、たんまりと喰らえ。」

 

虎視眈々とクロームシードに伝えるが、餌という言葉を聞いた瞬間ゴリラアバターと赤いアバターにくらいついた。

 

腕を、脇腹を、頭を。

それぞれの部位を喰いちぎりながらなお【食事】を続けるシード達。

 

もはや食われてるやつは悲鳴すらあげることなく、しばらく捕食が続いたのちに光の粒子となって消えた。

 

体力とポイントが尽き果てて存在が消えた証だった。

 

黒「・・・さて、残るは。」

モブ3「ウワァァァァァァァァぁぁぁぁ!?!?」

 

錯乱したのか悲鳴をあげながら俺に背を向けて走り出す黄色いアバター、

しかしシード達のうちの二匹がすぐさま伸びて追いかけて足に噛みつき地面に倒す。

 

モブ3「うわっ!?

・・・や、やだぁぁぁ!やめでぇ!く、くわないでぇぇぇ!!」

 

黒「うっせぇな。

どうせ結末はかわらねぇんだから少し大人しくしろよ。」

 

引き寄せながら噛みつき続けるシード達になぜか食うなと懇願し出す黄色アバター。

 

彼の口から出てくるのはまさしく責任逃れだった。

 

モブ3「お、おれはぁ!あいつらの指示に従っただけなんだよぉ!

あいつらに従わないと次は俺がやられるんだぁ!!

それが嫌だからおれはぁ!」

 

黒「お前の事情なんか知らんが、

やつらと同類になっちまった時点でお前も同じ運命にあるんだよ。」

 

モブ3「あがぁぁぁぁぁぉぉぁぁぁぁ!?」

 

俺の目の前までひきずられた黄色いアバターが、

両腕、両足、腹部に噛み付かれて俺の前まで持ち上げられる。

 

モブ3「た・・・頼む・・・だのむよおぉぉ!

俺はここにしか居場所が・・・存在意義ガァ・・・ないんだよぉ!!

ここから追い出されたら俺はぁぁぁ!!」

 

黒「・・・もういい。

やれ、クロームシード。

綺麗に分けて喰らえ。」

 

俺の指示を聞いて最後のクロームシードがアバターの顔に噛み付く。

 

モブ3「や、やめ・・・あごががごぁぁがぎぁぁぉぁぁ!

やめでぇぇぇぇぇ!!

いやダァァァァァァァ」

 

刹那、俺の前でアバターはバラバラに裂かれて悲鳴が途絶えた。

そしてそのタイミングでアバターは粒子となって消えた。

 

黒「・・・さて。

これで終わりだな。

 

ポイントは・・・・こんだけあればクロームシードもしばらく大人しくなるだろう。

・・・帰るか。」

 

消去する相手は全て消した。

いる意味をなくした俺はその足で離脱ポータルまで向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒部のアバターがいなくなってしばらくした後、

物陰から緑系統カラーのアバターが出てきた。

 

?「・・・あれが、あのアバターの力?

いや、そんな者じゃなかった。

・・・確かめないと、そしてもしかしたら私の・・・」

 

状況を整理するように呟き続けるアバター。

 

このアバターとの出会いが、黒部のすぐそばまで来ていることにはこの時の黒部は気づいていなかった。

 

 

 

 


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