沙希ルート
同じ予備校に通い共に学び合う同志であり共に歩みたいと思っている女子、川崎沙希
現在進路志望校について検討中なんだ俺個人としては福祉学部系の学部のある大学に行こうかと考えている
図書館で勉強をしてけーちゃんのお迎えに来た俺はすっかり顔馴染みになったお母さん方と声を交わしながらけーちゃんの手を引いて川崎家へと向かう
「お兄ちゃん、沙希お義姉ちゃんは最近お疲れ気味なので今日はゆっくり帰ってきて欲しいのです」
そう小町に言われている俺はスーパーのイートインでけーちゃんにパフェを食べさせているところだ
勿論このスーパーの店員は勿論顔見知りの客の人も居るから中々静かにとはいかないがな
「帰りに一箱買っていくか…」
そう呟きながらけーちゃんを見守る俺は小町が晩飯は要らないと言ってたからサラスパにすることにした
面倒臭いのと食欲も今一であまり食いたいとも思わないだからだ
けーちゃんが食べ終わるのを待ち
アイスのファミリーパックとサラスパを取りレジて支払いを済ませクーラーバッグに入れてからけーちゃんを連れて川崎家に向かう
「「たでーま」」
そう言って川崎家に上がり込み冷凍庫にアイスをしまうと
「沙希~っ!風呂場洗っておくからくからけーちゃん早めに入れておけよぉ~っ!」
そう声をかけるがなぜか返事がない
だから俺は肩を竦め風呂場に行き風呂桶を洗い後は湯を張るだけにしてけーちゃんとテレビを観ることにした…
と、言っても俺自身は見るともなしに眺めているだけなんだがな
今日は朝から小町が怪しげな動きを見せてたからな何か企んではいるんだろうがそう思ってたらけーちゃんを肩車した俺は沙希に手を引かれ…
(たしかこの先にあるのは集会場だったよな?)
そう思いながら中に入るとクラッカーが鳴り響き
「『比企谷(君)』『八幡』「八くん」お誕生日おめてとう」
そう言われて
「は?俺の誕生日八月八日の昨日だったんだけど?」
呆気に取られた俺がそう答えると
一瞬の気まずい沈黙、特に小町の「しまったった!」
の表情の後に
「八月の九日の今日じゃやくて?」
そう聞かれ
「あぁ、申し訳ないがいが俺の誕生日は今日ではなく昨日だそ?まぁ、今の今まですっかりわすれてた俺には祝ってくれる気持ちだけで十二分に有り難いがな?」
俺が沙希の頭を撫でながら
「それにな、誕生日だからって特別何かしなくてもだな…その…沙希が作ってくれる飯が食えりゃそんだけで十分に幸せなんだぜ?」
そう言って笑いながら話ながら掛けると
「だ、だからと言って…」
そう言って泣きそうな沙希に
「ならまた今度蒼空とけーちゃんを連れて出掛けようぜ?弁当を持ってな…な、けーちゃん」
そう俺に言われて
「ウン、又四人でお出掛けしよーね、さーちゃん」
「お出掛けしよーねはーちゃん」
けーちゃんと蒼空の二人にそう言われて沙希も
「あ、あんたがそれで良いって言ってくれるならね…」
沙希もそう答えると
「ん、ならみんなが用意してくれた料理一緒に食べるか?冷めたら勿体無いしな」
そう言って俺の一日間違われた誕生日パーティーが始まるのだった…
終わり
ええっ、小町のうっかりミスが原因のお話でした