冒険者タドコロ   作:じるすしもん

35 / 42
かっけーなー、俺もホモビ出ようかな

 仲間だ。仲間が助けに来てくれた。

 カエルの中の数匹がトロールの足元に氷魔法を放つ、当然ダメージは無いが時間稼ぎにはなる。奴らはバランスを崩して倒れてしまっていた。

 

「なんか涙目になってない?」

 

 チャラオがこちらに来て、からかうように言いやがった。

 

「タドコロ様、ご無事ですか?」

 

 シリコキだ。こいついっつも落ち着いてんな。

 

「俺は大丈夫だけど、エナは死んだかも」

「いや、生きておられます。聖なる力を感じます。急いで回復魔法専門の者を向かわせます。」

「そう(無関心)」

「ニャーゴ」

「ネコちゃん。お久だゾ」

 

 ミウラネコも来やがった、俺の金玉潰しやがったアホ猫だ。

 

「ミウラくん、タドコロくん。非常に聡明で、非常に優秀な我々が来たからにはもう安心だ」

「名前は…ゆうたと申す…」

 

 我修院とトクガワだ。やっぱなんか鼻につくなコイツら。

 しかし今は心強い仲間だ。作戦を伝えよう。

 

「まずうちさぁ作戦あんだけど、聞いてかない?」

「ええこと言うた」

「もちろんです」

「ニャーゴ」

「「「ゲコー」」」

 

 俺は作戦の概要を伝えた。王道を往く戦略だ。

 伝え終えた頃 スカトロールが闇の気で氷魔法を破壊した。十分に時間は稼げた。

 

――イキますよ〜、イキますよ〜イクイク

 

「タドコロさん、ミウラさん。いきますよ!」

「いいよ!こいよ!」

「ゲコー」

 

   【風属性魔法LV2ハヤクナーイ】

 

 カエルの口からすばやさを上げる魔法が俺達にかけられた。

 さらに!!

 

   【火属性魔法LV2アツイ】

   【雷属性魔法LV2ナメテクレ】

   【水属性魔法LV2デリュー】

 

 3属性の魔法が邪剣に、ミウラの拳に宿る。疑似聖属性魔法だ!

 

《火、雷、水、の3属性を合わせると聖属性魔法と似たようなケツマンパワーを発揮出来るんだゾ!(ウエハーマン)》

 

「で…出ますよ」

「見たけりゃ見せてやるよ!」

 

 俺達は1体のトロールを狙った。エナをぶっ飛ばしやがった野郎だ。

 

――迫真一刀流《保羅(ほら)》!

 

「ホラホラホラホラ」

「ホラ、オラァ!」

 

 トロールの腹が深く斬りつけられ、血が吹き出る。

 今だ! 我修院、トクガワ!!

 我修院達も疑似聖属性魔法で攻撃。闇のトロールには大ダメージだ。

 

「ヴ、ぁ゛……」

 

 これであと3匹だぜ! ――だが今の俺達は力を使って、隙だらけだ。

 トロール達がこちらに魔力波を放つ。

 心配の必要は無い。まだこちらには仲間がいる!

 

「ニャーゴ!!」

「珍魔法大発見!今日のテーマは闇属性です!!」

 

   【氷属性魔法LV4ジャイロ】

 

 チャラオが白く輝く塊を投げつけ 大半の魔力波の軌道が変わる。

 

「ニ゛ャー!!」

 

 残りの魔力波をミウラネコがその体で受け止めた。おっ、大丈夫か?大丈夫か? 大丈夫そうだな。

 

「もう待ちきれないよ! 早く次の魔法をかけてくれ!」

「マ゜ッ!」

 

 再びカエル達が魔法をかける。魔導ガエルは魔法のインターバルが短いのが凄いと思った(小並感)。

 この調子なら勝てる!!

 その時、大聖堂から白く、まばゆい光が放たれた。

 

――これは……トオノ!!

 

 そう、トオノ王が歌い終え『世界の歌声』の光が王都を包み込んだのだ。

 操られていた兵士、国民達が糸が切れたかのように倒れた。

 

   * * *

 

「バッ、バカな!ありえん!」

 

 魔帝ロマンは自らの眼を疑った。信じられない光景が目の前に広がったからである。

 起こり得ない事が3つ存在した。

 まず、トオノ王のメガデスの呪いが解かれる事。次に大聖堂付近に配置しておいたスカトロールが敗れる事。そしてトオノ王の聖なる力が暗黒の雲の洗脳を破る事。

 しかし、現実に大聖堂から光が放たれ、都民は気を失っている。

 

「おーおーおーおー、魔帝お前よ〜、どーすんだよお前よ〜」

「ハハァ…」

「(まさか…トオノ様の呪いが解かれたのか……)」

「アッフン!アッフン!」

「……」

「お〜俺が大聖堂の連中皆殺しにしてきてやろ〜〜か、おーおー」

「ホンダよ…」

「おーなんだ? お前よ〜」

「イカセ隊を大聖堂へ向かわせろ」

「イッ、イカセ隊ですか!!しかしっ――」

「何だシンジョーよ…不満でもあるのか?」

「……いえ」

「マジメよ、今使えるイカセ隊の数は?」

「ハチゴ」

「850か…十分過ぎるな。お前達は此処に残り、警備にあたれ」

「……(俺はカッコ良くない。エナ様、トオノ様、どうか――)」

 

――

―――

 

「ぬわぁぁあぁぁん疲れたもぉぉぉぉおぉん」

「そうだよ」

「うー☆うー☆」

 

 ようやく一段落ってカンジだな、みんな一応無事だったし。

 

「し、死ぬかと思ったわ」

「私としたことが油断してしまったよ」

 

 エナとヒラノさんは無事だった。エナに至ってはピンピンしている。やっぱパラディンって凄いんすね〜

 

「はえ^〜みんなすっごい」

 

 トオノの力で王都の洗脳は解けた、だが上空には以前暗黒の雲が渦巻いている。

 

「仲間も沢山いる事だし、じゃけん大軍で王宮を攻め落としましょうね〜」

「いえ、王宮に行くのは私達だけよ」

「は?」

「この大聖堂は何としても死守しなければいけないわ」

「でも聖なる光でスカトロールも弱体化して簡単に倒せたし、敵らしい敵もいないじゃん、アゼルバイジャン」

「たぶん、魔帝はこちらにホモビ三騎将を向かわせると思うわ。その3人はみんなで戦っても勝てるか分からない程強いの」

「残念ですがエナの言う通りです。三騎将の中でも特にホンダは恐ろしい男です。全員で戦っても厳しい戦いになるでしょう」

「いつ三騎将が来るか分からないわ、私達は急いで王宮に向かいましょう」

「しょうがねえな〜」

「そうだよ」

「しゅる〜」

 

 ローズがこちらに来た、心配すんなって。

 

「インム君さぁ、ローズの事守ってやれよ」

「ヴォー…」

「・・・タドコロ」

「ヨスマーデ、みんなの事を守ってね」

「ゲコ!」

 

――行きますよ〜行く行く!

 

「ほらいくどー!!」

「見たけりゃ見せてやるよ!」

「決戦楽しみ〜」

「レッツゴー! おー!」

「フゥン!ホォン!」

「よぉ、がんばれよ、ホモの兄ちゃん」

「タドコロ君、君達なら出来るさ」

「ドロヘドロ!!」

「・・・」

「ヴォー…」

「待ちきれないよ、早く圧政から解放してくれ!」

「マ゜ッ!」

「いっちょやったれ!」

「我々も尽力させていただきます」

「ソーダゲロ」

「ゲコゲコ」

「ゲロゲロ」

「ジンリョクジンリョク」

「ニャーゴ」

 

――ウン、おかのした

 

 タドコロ達は王宮を目指す、再び仲間達と会える事を信じて……。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。