もし、チート艦隊が、艦これの世界に転生したら。 作:トマホーク アンゴル
「艦長~。艦長ー!どこにいるんですかー‼︎」
今は昼。イ級から逃れ、無人島に流れ着いた空母 いぶきは艦長を探してた。
「はぁ。先輩達とははぐれるし、マグロの親分には追いかけ回されるし、最悪だよ…艦長がいたら、良かったのに…ぐす」
空母いぶきは、呟いた。
彼女は知らない、イ級から逃げる途中に耳からイヤホンが外れ、ぶら下がってる事に。
そして、イヤホンを付ければ、彼女の艤装内のCICと連絡が取れる事に。
さらに、CICには、秋津艦長妖精がいる事に。
「かんぢよー。…ひっぐひっぐ。…どごでずがー」
彼女は知らない。
♢ ♢
「…のう、長門よ。1つ聞きたんじゃが」
「ん?どうした?」
「ああ、この大会のルールを確認しようと思ってな。エントリーした艦隊を、魔法の力だかなんかで特殊空間に飛ばす。そこで《遭遇戦》つまり、自分達の所属する艦隊以外には、味方がいないんじゃな?」
「ああ、そうだ」
「そうか…………じゃったら何故、妾の以外の艦隊が肩を並べて、こっちに向かっとるんじゃ⁉︎」
「大方『灰色の魔王を
「なんて事じゃ…」
「気にするな。それだけいぶきは、力が強大だと恐れられているのだ。元々敵だった者が、背を預け合う事などそうそう無い。誇っても良いと思うぞ」
「まずいよ、いぶき。偵察機からの映像だと9艦隊だから…54人向かってるよ。うわ…戦艦や空母が沢山。足りんの?トマホークと対艦ミサイル、あと対空ミサイル」
「足りる訳が無いじゃろうがあああああああああああああ‼︎」
♢ ♢
いぶきが絶叫する前
「扶桑さんですね?」
大和は、横須賀祭の名物《鎮守府対抗大規模演習》にエントリーした1艦隊の、旗艦 扶桑に話しかけていた。
「はい。扶桑型戦艦…いえ、不幸型戦艦 扶桑です…ふふふ」
「え、えぇ。お話があるのですが、よろしいでしょうか?」
この人は面倒くさい…。
扶桑の自虐を聞きながらそう思ったが、顔に出さずに話を続ける。
「元国籍不明艦隊の事はご存知ですよね?…つい先ほど元国籍不明艦隊たった彼女達が、エントリーしたんです。艦隊名は、《イージス艦隊》」
「あらあら。また、特殊空間に私だけ飛ばされないのでしょか?それとも、彼女達によって沈むのでしょか?」
扶桑さん、笑顔で言わないで下さい。
「それでなのですけど、提案があります」
「?なんでしょか?」
大和は扶桑に目を合わせ、言った。
「私達と協力して、イージス艦隊に対抗しましょう」
「もし、嫌と言ったら?」
「貴方の艦隊以外は、賛同してくれました」
扶桑は、考える素振りを見せ、言った。
「わかりました。あなた方に協力しましょう」
ちなみに、去年扶桑は大規模演習に参加したが、謎の不具合により、1人だけ参加出来なかった事は、割とどうでもいい話だ。
♢ ♢
「おおー。ここにいる艦隊が大規模演習に参加するのか」
いぶき達は、霧島と名乗る艦娘に呼ばれ、待機室に来ていた。
そこには椅子やテーブルがあり、その上にはお菓子やティーセットがある。
「おお!お菓子だ!」
「…貴方は後、どれぐらい食べれば気がすむのですか?」
ここに来るまでにしなのは屋台を、全制覇したのは言うまでも無い。
そして、いぶきの支払いだった事も。
「もっと、歌いたかったです…」
「まあまあ。那珂ちゃんが、代わりに歌ってくれてますよ」
ちなみに、那珂の知名度はかなり高くみらいのライブに集まった200に、那珂ちゃんファン300人が集まっている事を、みらい達は知らない。
いぶきはそんな事を話してるしなの達を見てると、背後から声がかかってきた。
「いぶき、ちょっと良い?」
「伊勢か…あとそちらの2人は?」
「赤城さんと、加賀さんだ」
赤城、加賀…はて何処かであったような…?
そう思っていると、赤城が口を開いた。
「赤城です。あの、助けて頂いたのに、2ヶ月もお礼をせず、申し訳ありませんでした」
ああ、あの時の事か。
今から2ヶ月ほど前、この世界に転生したばかりで、みらい達と会って間も無い頃、海を彷徨ってた時に、赤城達が、深海棲艦に轟沈寸前まで追い詰められているのを見つけるとみらいが、『助けましょう、見殺しは、もう嫌なんです』と言い、深海棲艦の艦載機とを落としたりして、援軍が来るまで時間稼ぎしてたのであった。
「ああ、あの時の、礼ならみらいに言え。あやつが真っ先に助ける事を提案したんじゃから。あそこで落ち込んどる奴じゃ」
「あ、わかりました」
赤城達がみらいに話し掛けてるのを横目に伊勢と話す。
「…それで何の用じゃ?それだけじゃなかろう?」
いぶきが聞くと、伊勢は答えづらそうに。
「うん、なんと言うかね、うん。あ、弾切れになったら大変でしょう。刀、貸してあげるよ!」
「む?良いのか?じゃあ借りよう、かたじけない。……無明三段突きって使えるのかのぉ」
いぶきは伊勢から刀を借り、腰に下げてみた。
少し嬉しそうなのは、気のせいだろう。
『はい!それでは皆さん!戦ってきて下さい!』
「え?もう始まるの?」
「貴方はさっきまで聞こえてた放送に気付かず、食べてたんですか?」
ああ、もう始まるみたいだね。
伊勢が呟き、いぶき達に言った。
「この戦い、かなりキツイ物になるけど、頑張ってね」
いぶき達は、光に包まれた。
♢ ♢
いぶき達がいたのは、さっきまでの待機室では無く。
海の上に艤装付きで立っていた。
「ふむ。しなの、偵察機を飛ばせ。まずはレーダーの範囲外の事を知りたい。データリンクを忘れるなよ」
「あいよっと。見つからないよう、高高度から偵察お願い。行ってらっしゃい。データリンク接続!」
しなのが指を鳴らすと、何処からともなく艦載機が現れ、真上に飛んで行った。
そして、いぶきやみらいの持ってる端末(アイパッドのような物)に情報が増えていく。
「さて、レーダーの反応がある艦隊は4つ。お、艦隊αが艦隊βに近づいとる…ん?」
「どったの?偵察ミスった?」
しなのがいぶきに聞いてきたので皆を呼び、話す。
「この艦隊αと艦隊βはもう砲撃戦をしても良い距離じゃ。なのに回避運動すらせんのじゃよ」
「気づいてないとか?」
「たわけ、もうほとんどくっついとるぞ」
「んー。じゃあそっちに偵察機を向かわすね」
「ああ、なんか嫌な予感がするんじゃが…」
いぶきが長門やしなのと話していると、みらいが緊迫した様子でこちらに来た。
「他の艦隊も、多分砲撃戦してませんよ⁉︎」
「んー?弾が切れたとか?」
「それは無いだろう?妖精が確認してから艤装を付けるんだ。もし無かったとしたら、妖精が勝手に入れてくれるはずだ。だから何らかの理由で、近距離での砲撃戦をしてるんじゃ無いか?」
「いえ、砲撃戦はしてません。爆発音が全く聞こえない」
シーバットもそう言ってると、みらいからまた報告の声が上がる。
「あれ、この艦隊達…ほ、報告!こちらに全ての艦隊が向かってます⁉︎」
「な…!本当じゃこちらに全ての艦隊が向かっておる」
いぶきの端末にも、艦隊がこちらに向かっているのが分かる。
「…のう、長門よ。1つ聞きたんじゃが」
初めの会話に戻る。
「んでどうする?」
「決まっておるじゃろう。全部海の藻屑にするまでよ!」
「そう来なくては面白くありませんからね!」
「対空戦闘は任せて下さい!」
「艦長の夢を馬鹿にした卯月とか言うウサギは私が仕留めます」
「ビッグ7の力…侮るなよ!」
戦闘シーンまで、持ってこれなかった…。(真っ白)
次こそ戦闘します。(マジです)
54人相手にどう戦うんでしょうね。
ちなみに、赤城と加賀は、いぶき達の事を報告したのですが、「馬鹿馬鹿しい」の一言で、山本長官以外には信用されませんでした。
あと卯月は、屋台を回ってる時に、魚雷祭りフラグを立てました。