チューボー戦隊 ファミレンジャー 紅一点は狙われっぱなし!? 作:邪道切支丹
ここは秘密結社ノーマーシーのアジト。今回も正義の戦隊に計画を邪魔されたゲスキラー総統は、ブランデーを煽りつつ、クダを巻いていた。
「ちくしょーめ。あんのガキども!! 戦隊ヒーローだか何だかしらねぇが、ワシのやることをことごとく妨害しおって!!」
自分の悪事を棚に上げつつ、ファミレンジャーをやり玉にあげ続ける総統。
「やつらさえいなければ、今頃わしも米国ノーマーシー本部の幹部に慣れる筈なのにぃ~~。日本支部でくすぶっている上、部下まで付けてもらえないとは、もうお先真っ暗だぁ」
どうやらノーマーシーはフランチャイズ制の「悪の組織」らしく、世界に点在しているらしい。その「一総統」である彼はいわば名ばかり店長、といったところか。自分の不遇を嘆きつつ、改心するのが一番の「出世」に繋がるという気持ちは毛頭ない総統。そんな彼に忍び寄る影…。垂れ目で、薄く禿げ上がったキモオタ系の白衣の男は粘着質な声で囁くように言う。
「フフフフ、お嘆きあるな、ゲスキラー総統…」
「そ、その声は、ショジョスキー博士ではないか!?」
そう、この男。見てくれこそ冴えないが、ノーマーシーにこの人ありと言われた研究者、なのだ。彼の研究の成果により、世界に点在するノーマーシーは「それなりの成果」を上げてきている。そんなショジョスキー博士の研究とは、人間に遭って人間に非ず、の妖魔人を生み出すことだ。
「本部がワシを救うためにお前を派遣してくれたのか、まだ、ワシの将来も捨てたモノじゃないぞぅ!!」
狂喜するゲスキラーを宥めつつ、舌舐め吊りしながら「本題」に切り込むショジョスキー。
「貴方の妨害をするファミレンジャーなる者、聞くところによるとまだ少年だそうですな。男ばかりですか、それとも少女もいますかな?」
「お、女もおる!! ファミレンピンクと名乗る、小癪な人一倍正義感の強い小娘が、の!!」
「そうですか、それは愉しみ。むひひひ…」
実はこの博士、その名のとおり異常なまでの「処女好き」で有名だ。処女率、つまりは低年齢の女の子に対する執着心は異常なもので、これまでも敵対する財界人たちや治安を維持する連中の、娘や孫を拉致・誘拐・脅迫するプロでもあるのだ。ついでに言うと、えぐーい拷問まで担当していたともっぱらの評判だ。
「ファミレンジャー掃討作戦はこのわたくし目にお任せを…。ぐふっぐふっぐふふふふ」
変人ぶりではだれにも負けないはずのゲスキラー総統さえ、ドン引きの表情を浮かべるほど薄気味悪い嗤い声を立てるショジョスキーだった。