不吉な予感。
それはなんの予兆も無く、突然現れる。
なにも証拠がないのに心の底から恐怖を感じる。
無縁塚を彷徨う少年は、見えない何かに恐怖し、怯えていた。
歩く足が震えてしまうほどに。
呼吸が乱れてしまうほどに。
なにも信じられなくなるほどに。
不吉な予感はよく当たるーーー
その事実が恐怖をさらに煽り立てる。
ふいに少年は走り出した。
彼の帰る場所へ。
彼を待つ者の元へ。
彼を受け入れてくれた所へ。
転んでも、妖怪に襲われても、ひたすら走り続けた。
早くーーー
もっと早くーーー
少年はもう正常な判断が出来ていなかった。
そのミスが命とりとなるーーー
かなりの距離を走った少年が見た館は、彼が知る美しい館ではなかった。
壁は壊れ、門は破られ、窓は割られている。
恐怖をこらえながら少年は館に入ったーー
館の玄関をくぐった瞬間、
「よう。久しぶりだなァ、命さんよォ!」
上から声がした。
と同時に、炎をまとった球体が命と呼ばれた少年を襲う。
命はナイフと剣で火球を受け流し、呟く。
「ああ、その通りだな...!」
命が怒りを込めた眼差しで睨みつける。
「俺の仲間を何処へやったんだ!」
「君の仲間ならその辺に転がってるよォ、命くぅーンw」
「ふざけるな!」
叫ぶと同時に飛び、風をまとった右手の剣で切りかかるが、
「おっと、危ないねェ」
かわされてしまう。
続けて左手のナイフで炎の塊を飛ばしたが、すべて撃ち落とされてしまった。
それを何度も続けているうちに、命の呼吸は荒くなっていった。
「いつまで続ける気なのさァ?」
「いい加減っに...!当たり...やがれぇ!」
魔力を極限まで使った渾身の一撃は...
「...やれやれ、せっかく逃げる時間をあげたのにねェ...」
全く通用していなかった。
急いで退こうとするが、呼吸も乱れ、移動もままならない。
「さァて、本題に入ろっカ」ニコッ
そう言うと命を魔法で縛り上げ、命の胸部に手をかざした。
「何を...する気だ...」ゼェハァ
「何って...キミのその能力を貰うに決まってるでショww」
その言葉を聞いた瞬間に暴れ出すが、体力魔力共に使い果たした命に拘束を解くだけのチカラがあるはずもなかった。
全身を脱力感に襲われ、命の視界は暗く染まった…
「...き...ろ...」
...懐かしい声だ。
「...きろ...」
なんだっけ。何かを忘れているような。
「起きろ!」
そうだ。なんでこんなに大事なことを忘れていたんだろう。
静かに、しかししっかりと目を開きながら命は答えた。
ああ、すまない........
お久しぶりです、蒼羽です
とある友人の強い要望により再び生延譚、起動します。
やっぱり駄文でつまらない内容ですが、付き合って頂けると嬉しいです。
ではでは。