アクセル・ワールド -群青の軌跡-   作:根津

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第九話です。少しずつ話が進みます。


第九話

「それで、私たちは何をすればいいのかな」

 

セイバーさんからの質問に答える。

 

「まず、このBBに隠された――正確には、隠されて()()システムについてなんだけど」

 

先日、<ヘルメスコード縦走レース>において<ラスト・ジグソー>なるアバターが引き起こした事件は記憶に新しい。

そしてその後の<ISSキット>なる強化外装がばらまかれた事件も。

これらの事件により、僕のような6大レギオンに所属していないような者にも、<心意システム>の噂は耳にするようになった。

 

「キミたちやキミたちの仲間に、<ISSキット>の事件に巻き込まれた人っているのかな。あ、もちろん答えられなかったら答えなくてもいいんだけど」

 

「いや、私たちの知り合いに、直接被害にあった子はいないかな。対戦を挑まれたって子はいたけど」

 

「そうか。あともう一つ、ズバリなんだけどキミたちの知り合いの中に<心意システム>について知ってる人はいないかな。前の事件の時に知ってそうなことを言ってた人とか」

 

「あ、それなら」

「いや、そういう子はいなかったかな」

 

ブレイブさんが何か言いかけたのを遮って、セイバーさんがそう言った。

 

「じゃあ、知り合いにハイレベルの人はいる?7とか8とか」

 

今度はブレイブさんとスターさんがセイバーさんに目配せをする。

 

「まぁ、それくらいならいるかな」

 

「今度、その人たちに会えるように頼んでくれないかな?できれば誰かと対戦してるところを。僕が直接見て、勧誘するかどうか決めたいんだ」

 

「わかった、いいよ。保証はできないけど」

 

「返事はここにくれるかな」

 

と僕はフリーのメールアドレスを表示する。

 

「うん。じゃあ私のも送っておくよ。2人や他の子には私から連絡するから」

 

「…わかった。受け取っておく」

 

フリーとはいえ、身内とマキ以外で女性のメアドを初めて手に入れたのは内緒だ。

 

「じゃあ、後日またよろしく」

 

「わかりました!」

「うん。わかった」

「オッケー!」

 

この日は、レギオン加入の申請を受理し、お互いに観戦予約の登録をして別れた。

 

 

 

 

 

5日後、僕は渋谷区に来ていた。

というのも、2日前にセイバーさんから早速メールが届いたためだ。

セイバーさんからのメールによると、対戦のアポをとったから、指定の場所に来てほしい、とのことだった。

僕はそれに承諾し、このように来た、というわけだ。

 

ちなみにこの間にも、マキとはやりとりをしていたが、どうやら向こうはあまり進展がないようだ。

 

渋谷区は緑のレギオンの領土であるため、ニューロリンカーのグローバル接続を切っておかないと対戦を挑まれる可能性がある。

まぁ時間まで対戦をしていてもいいのだが、万が一ということもある。

特に緑のレギオンにはあの<バイク野郎(アッシュ・ローラー)>もいることだし、捕まったら面倒だ。

それにうちのレギオンは元々領土が小さいため、接続を切って行動することには慣れている。

 

予定通り、指定時間の10秒前にグローバル接続をオンにする。

そして、バシィィィという音とともに、加速。

 

目の前に、【A REGISTERED DUEL IS BEGINNING!!】の文字が表示された。

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