「それで、私たちは何をすればいいのかな」
セイバーさんからの質問に答える。
「まず、このBBに隠された――正確には、隠されて
先日、<ヘルメスコード縦走レース>において<ラスト・ジグソー>なるアバターが引き起こした事件は記憶に新しい。
そしてその後の<ISSキット>なる強化外装がばらまかれた事件も。
これらの事件により、僕のような6大レギオンに所属していないような者にも、<心意システム>の噂は耳にするようになった。
「キミたちやキミたちの仲間に、<ISSキット>の事件に巻き込まれた人っているのかな。あ、もちろん答えられなかったら答えなくてもいいんだけど」
「いや、私たちの知り合いに、直接被害にあった子はいないかな。対戦を挑まれたって子はいたけど」
「そうか。あともう一つ、ズバリなんだけどキミたちの知り合いの中に<心意システム>について知ってる人はいないかな。前の事件の時に知ってそうなことを言ってた人とか」
「あ、それなら」
「いや、そういう子はいなかったかな」
ブレイブさんが何か言いかけたのを遮って、セイバーさんがそう言った。
「じゃあ、知り合いにハイレベルの人はいる?7とか8とか」
今度はブレイブさんとスターさんがセイバーさんに目配せをする。
「まぁ、それくらいならいるかな」
「今度、その人たちに会えるように頼んでくれないかな?できれば誰かと対戦してるところを。僕が直接見て、勧誘するかどうか決めたいんだ」
「わかった、いいよ。保証はできないけど」
「返事はここにくれるかな」
と僕はフリーのメールアドレスを表示する。
「うん。じゃあ私のも送っておくよ。2人や他の子には私から連絡するから」
「…わかった。受け取っておく」
フリーとはいえ、身内とマキ以外で女性のメアドを初めて手に入れたのは内緒だ。
「じゃあ、後日またよろしく」
「わかりました!」
「うん。わかった」
「オッケー!」
この日は、レギオン加入の申請を受理し、お互いに観戦予約の登録をして別れた。
5日後、僕は渋谷区に来ていた。
というのも、2日前にセイバーさんから早速メールが届いたためだ。
セイバーさんからのメールによると、対戦のアポをとったから、指定の場所に来てほしい、とのことだった。
僕はそれに承諾し、このように来た、というわけだ。
ちなみにこの間にも、マキとはやりとりをしていたが、どうやら向こうはあまり進展がないようだ。
渋谷区は緑のレギオンの領土であるため、ニューロリンカーのグローバル接続を切っておかないと対戦を挑まれる可能性がある。
まぁ時間まで対戦をしていてもいいのだが、万が一ということもある。
特に緑のレギオンにはあの<
それにうちのレギオンは元々領土が小さいため、接続を切って行動することには慣れている。
予定通り、指定時間の10秒前にグローバル接続をオンにする。
そして、バシィィィという音とともに、加速。
目の前に、【A REGISTERED DUEL IS BEGINNING!!】の文字が表示された。