“人間、やろうと思えば、何でも出来る!ただし、成功するとは限らない”
その言葉を後で、聞いた時これ程納得したのは、初めてだった。
俺は、鈴とクラス対抗戦で、闘っている時、轟音とともに現れた黒いIS。
其奴は、俺たちを見るなり、攻撃を仕掛けて来た。
身体に似合わない、巨大な腕から放たれるレーザーに、俺は咄嗟に避けないといけないと感じた。
「くっ、何なのよもー!」
「鈴!そんなこと言ってないで、迎え討つぞ!」
「分かってるわよ!」
観客席とアリーナでは、隔壁があるけど、あの黒いISは、その隔壁を壊して侵入して来た。
だから、観客席に攻撃してくる可能性もある。
『織斑君!凰さん!今直ぐピットに戻って下さい!先生方が、ISで向かいます!』
「…いや、先生達が来るまで俺たちで食い止めます」
『なっ!?無茶です!相手は一機ですが、シールドを突破出来る火力を持ってあああ! お、お2人共!』
俺は、山田先生の忠告を振り払い、鈴と一緒にあの黒いISを止めに、再び飛び立った。
啖呵切ったのは、良いが俺と鈴の二人を相手に、あのISは一機で、俺たちを翻弄していった。
鈴の衝撃砲も、当たらず幾度と無く、躱されていた。
だけど、そんな時、そのISが突然出口に固まってる生徒たちじゃなく、誰も居ない所にレーザーを撃った。
其れが、観客席に当たる直前に、そのレーザーが真っ二つに斬られた。
「「はっ?」」
その出来後に、俺と鈴の呆れたような声が重なった時、その場所から人影が見えた。
その人影は、
「え?夕紀?!」
「うそ!」
もう一人の男性操縦者の夕紀が、専用機を展開していた。
これ程までに、何かを斬り刻みたくなったのは、初めてなので、不思議な気持ちだったが、今は眼の前の鉄屑を、スクラップする事に気持ちを切り替え、飛び出す。
「取り敢えず、ふっ飛べぇ!」
スピードを付けた刀神の蹴りを、ゴーレムの腹の辺りに打つける。
その勢いで、ゴーレムはアリーナの端に、吹き飛ばされた。
「え?ええ!!な、何が、起きたのよ!」
「蹴り飛ばしただけだろ?何をそんなに、驚いて居るんだ?」
「って、あんた何時の間に!?」
「はぁ、いちいち騒がしい奴だな、騒いでいないと死ぬのか?お前は」
ワァワァと騒ぐ、凰を置いといて俺は、刀をゴーレムに向かって投げ付け、足場を組みその場から、ゴーレムの後ろに移動する。
後頭部を掴み、こっちに向かって来ている刀を掴み、首元を一閃する。
無人と有人の差は、操縦者の経験を生かせない事、咄嗟の判断が遅い、この二つが引き起こすスロースタート。
「って!あんた人が……」
「此奴は、無人機だから問題無いだろ」
「ほ、本当だ」
俺らのデータを使っているからと言って、本物に敵うはずが無い、まぁ天災さんの事だ、次襲撃を考えているのなら、そこら辺を修正してくるだろうな。
『もーう1回!』
そんな言葉が、俺の通信に入った。
取り敢えず、天災さんを殴るのは、決定だな。
「お前ら構えとけ、おまけ来るからな」
「「え?」」
俺の言葉の後、天井から二機のゴーレムが、侵入して来た。
俺は、即座に一機に迫り、自分と一緒にもう一機との距離を離した。
「強くなってもお前は、俺には勝てないんだよ」
唐竹、袈裟斬り、逆袈裟、右薙、左薙、逆風、刺突と様々な斬り方で、ゴーレムを斬り刻む。
其れよりも、そろそろ五分が経つな、と思いながらもゴーレムが、細切れになった所で、地面に降りて刀神の展開を閉じた。
その後、織斑達の方を見ると、やはり苦戦している様だった、その光景を見た直後。
「一夏!男なら・・・・・そのくらいの敵に勝ってみせろ!一夏!」
あのバカ、俺の予想と同じように、ゴーレムの標準が篠ノ之へと向いた。
篠ノ之の登場とともに、重りを外した俺は、愛刀を手に出して、篠ノ之がいる放送室へと、移動して放たれるレーザーをぶった斬り、両腕に斬撃を飛ばして、斬り離す。
「はあぁぁぁ!!」
残った本体を、織斑がトドメを刺して、ゴーレムの襲撃は終わった。