四人のデュエリストが並んでいる。
片方に三人がよっているかたちだが、まあそれはいいとしよう。
「さて、デュエルだ。ターンの順番、バトルフェイズ可能ターンの選択は、君たちで決めていい」
「余裕なんだね」
「すまないが、君たちが相手だと、これくらいが普通だ。遊世が相手ならここまでは言えないが」
「それなら……設定した。始めるよ」
「なんか色々進んでいるが、未来の雰囲気がヤバイな」
「未来ちゃん……」
確かに、観客席から見ている遊世から見ても、未来の様子はやや変だ。
「だが、デュエルには関係ない、始めよう」
「「「「デュエル!」」」」
八雲 LP4000
未来 & 氷菓 & 鉄也 LP12000
ターン順序。
八雲 → 未来 → 氷菓 → 鉄也
未来のターンからバトルフェイズ可能。
フィールドは三人は共有ではなく、個人持ち。ただし、三人はお互いを攻撃できない。
「八雲は三人分の攻撃を初手五枚で切り抜ける必要があるってことか、しかし、なんというか、考えたな」
「お兄様はどうなると思いますか?」
「そうだな……まあ、多分だけど……」
遊世の続く言葉を聞いた瞬間、早苗は驚愕し、そのとなりにいた良介はさも当然であるかのように頷いた。
八雲がカードにてをかける。
「僕のターンからだな。それでは、僕はカードを全て伏せて、ターンエンドだ」
「な……」
「マジかよ」
「嘘でしょ……」
三人は明らかに動揺している。
無理もなかったが。
「八雲さんのデッキはまさか……」
「早苗が思っている通りだろう。八雲は全力は出さないっていったしな……」
八雲、お前は一体……。
「私のターン。ドロー。魔法カード『ハーピィの羽根箒』を発動。魔法、罠を全て破壊する」
初手に握るカードとしては最高だが……。
「だが、君は通るとは思ってはいなかっただろう。その通りだ。そして後悔することになる。発動にチェーンし、永続トラップ『PO アナライジクル』を発動。このカードの発動条件は、自分フィールド上にモンスターがいないこと、もうひとつ、相手がメインフェイズ1に最初に使ったカードが、『相手の魔法、罠を破壊する魔法カード』だった場合に使うことができる」
凄まじい条件だ。
「その効果は、その魔法カードの効果を無効にして、さらに、このカードと、自分のデッキから『AC』罠モンスターを三枚まで任意に除外し、その素材にあったスペクトルモンスターを一体、スペクトル召喚扱いで特殊召喚する。なおこの時、AC罠モンスターは、フィールドにいるときの本来のステータスとして扱う。僕はアナライジクルと『ACアイク』三枚を除外する」
「そ、そんな……」
デッキから除外されたACアイクが、光の線となって混じり会う。
「生まれ続ける情報の渦に飛び込み、世界が抱く疑問を解決せよ。スペクトル召喚!レベル8。『アナライザーアクセスドラゴン』!」
アナライザーアクセスドラゴン ATK3000 ☆8
一枚消費で切り札見参か。
「なぜ、そんなカードを……」
「元々はサイドデッキに入れていたカードだ。カードを五枚伏せれば、まずそれを処理することを考えるだろう。手札やデッキへのバウンスを考えなかったわけではないが、君の運命力なら可能だと思っただけだ」
うーん。わけわからん。
「私はチューナーモンスター『神速竜オルラーダ』を召喚して、さらに、神速竜チューナーモンスターがいることで、『神速竜ベリリアル』を特殊召喚する。そして、レベル4の『神速竜ベリリアル』に、レベル3の『神速竜オルラーダ』をチューニング。神速に至る竜たちの定めよ。その膂力を持って全てを砕け。シンクロ召喚!レベル7。『神速竜ライトレイ』!」
神速竜ライトレイ ATK2700 ☆7
「エースか……」
「それだけじゃない。自分フィールド上に、エクストラデッキから特殊召喚された『神速竜』モンスター一体だけが存在することで、私は手札から魔法カード『
神速竜キリカゼ ATK1200→0 ☆3(チューナー)
「『神速の天目』を使ったあと、このターン中、私はエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターしか効果を使えない。でも、それで十分。私はレベル7の『神速竜ライトレイ』に、レベル3。スペクトルチューナー『神速竜キリカゼ』をバーストチューニング!」
来るか。未来の切り札。
たしかあいつの効果って……。
「全てを貫く光の化身よ、虹を蓄えし翼はためかせ、大空に奇跡を描く竜となれ、プリズムシンクロ!現れなさい、私の切り札。レベル10。プリズムシンクロモンスター『
神速竜ライトレイΩ ATK3300 ☆10
「これがプリズムシンクロか」
「ライトレイΩの効果を発動。シンクロ召喚に成功したとき、相手の魔法、罠を全て破壊して、破壊した枚数一枚につき、攻撃力を200ポイントアップする。この効果は無効にできない」
「なるほど、それは通れば不利になるな」
「無効にできないのに……」
「発動は可能だろう。相手のライフを2000回復することで、リバースカードオープン、罠カード『アナライズバーナー』を発動。自分フィールドの『アナライザーアクセスドラゴン』一体は、攻撃力を1000ポイントアップして、さらに、このターン中は戦闘では破壊されない」
未来&氷菓&鉄也 LP12000→14000
「チェーン発動するから、アナライザーアクセスドラゴンの攻撃力増加はまだだ。リバースカードオープン、罠カード『アクセスハーツ』を発動、自分フィールド上の罠カード一枚を墓地に送ることで、デッキから罠カードを一枚セットすることができる。が、まだだ、さらにリバースカードオープン『アナライザードミニオン』を発動。自分フィールド上にアナライザーアクセスドラゴンがいる場合に発動できて、自分のセットされている、ライフコストを要求する罠カードを一枚選択し、そのカードを墓地におくことで、その効果を使うことが出来る」
「一体何が……」
八雲は冷静に進めていく。
「チェーン処理だ。『アナライザードミニオン』の効果により、僕は『活路への希望』を墓地に送る、ライフの差は10000。よってカードを5枚ドローする。さらに、『アクセスハーツ』の効果で、アナライザードミニオンを墓地に送り、デッキから『アナライズリング』をセット。『アナライズバーナー』の効果で、『アナライザーアクセスドラゴン』の攻撃力を1000ポイントアップし、このターンだけ戦闘破壊を無効にする」
アナライザーアクセスドラゴン ATK3000→4000
八雲はカードを五枚ドローする。
「え……」
「最後に、ライトレイΩの効果が適用される。僕の場の魔法、罠は3枚、攻撃力増加は600ポイントだ」
神速竜ライトレイΩ ATK3300→3900
「そして破壊された『アナライズリング』の効果、このカードがカードの効果によって破壊されたとき、このターン中、相手モンスターが『アナライザーアクセスドラゴン』を攻撃するとき、攻撃宣言時からダメージステップ終了時まで、攻撃力は変動しない。残念だが、君では届かない」
「く……カードを一枚伏せて、ターンエンド」
神速竜ライトレイΩ ATK3900→3300
未来の手札は尽きた。
「八雲、凄まじいな。ライトレイΩを破壊することは出来なかったし、相手のライフも増えているが、手札は5枚になったし、しかも、戦闘破壊はできなくても、攻撃力は4000になっている」
「それにしても、カードの効果も無茶苦茶ですね」
『状況に依存、いや、アナライザーアクセスドラゴンの存在が重要という感じだったな。初手の五枚が完璧に噛み合っている。いや、噛み合う状態を理解できるのはスゴいな』
確かに、何個か順序を外しても問題ないものもあったが、それでも凄まじい。
「俺がライトレイΩを相手にしたときは、場のモンスターの戦闘破壊無効が限界だったからな……」
センスはやはり抜群だ。
しかも、もうひとつ八雲は読んでいたことがある。
神速の天目を使った時点で、ダイレクトアタックを可能にさせる『神速竜ユレイドム』を手札に加えることを使用としなかったことから、戦闘破壊を仕掛けてくることを読んでいた。
まあ、普通かもしれないが個人的には重要である。
ただ、現在、八雲の場に伏せカードは無いのだが。
まあ、AC関係の罠カードは、手札からでも発動できるカードがあるので、条件さえ満たせば手札からでも使えるのだが。
「私のターン。ドロー!」
氷菓のターンである。
「むむ、私は手札から『手札抹殺』を発動するよ。全てのプレイヤーは、手札を全て捨てて、その枚数カードをドローする」
「チェーンして、手札から罠カード『ACポータル』を発動。自分フィールド上にACモンスターがいないことで、手札から発動できる。カードを一枚ドローして、そのカードが罠カードだった場合、手札から『AC』罠モンスターカードを二枚発動できる。ドロー」
一応確認はしたが、ちらっと見ただけだった。
やはり……。
「ドローしたのは罠カード『サテライトアクセス』だ。手札から『ACレイク』『ACセイク』を発動する」
ACレイク ATK500 ☆1
ACセイク ATK600 ☆1
「そして、手札抹殺で墓地に送られた『PO アクセスライン』の効果、相手ターン中、自分フィールド上にスペクトルモンスターが存在し、相手のカードの効果によって手札から墓地に送られた場合、墓地のこのカードと、フィールドのACモンスターを除外してスペクトル召喚ができる」
「な……私が魔法カードを一枚使っただけで……」
「僕は『PO アクセスライン』『ACレイク』『ACセイク』を除外して、スリットチェンジ、スペクトル召喚!レベル3。『ACノイク』」
ACノイク DFE1300 ☆3
「むむ、私は手札から『隕石獣グランドウルフ』を召喚。カモーン」
久しぶりの隕石だ。
隕石獣グランドウルフ ATK1800 ☆4
「そして、場に同名モンスターがいることで、墓地のグランドウルフも特殊召喚するよ、カモーン」
隕石獣グランドウルフ ATK1800 ☆4
「そして私は手札から永続魔法『PO メテオノーム』を発動するよ。メテオノームの効果、自分の墓地から隕石獣モンスターをすべて除外することで、相手フィールド上の全てのモンスターの攻撃力を元々の数値にして、攻撃力を上げている永続効果を、このターン無効にすることができる」
「墓地のアドバンテージが無くなるにしても、まあ、贅沢ではあるな」
アナライザーアクセスドラゴン ATK4000→3000
八雲としては、遊世の聖堂剣による攻撃力上昇対策のようにも感じた。
今回は手札抹殺で手札に来たようだが、そもそも、現在のカード環境は、永続魔法、厳密にはPOをサーチするカードも少なくはない。
というか、POに限定しないと、『何でみんな『六武衆』を使わないの?』という話になるのだが。
「まずは、レベル4のグランドウルフ二体でオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!ランク4、『隕石獣ワイルドホッパー』。カモーン」
隕石が変形してバッタになる。
なかなか妙な光景だった。
隕石獣ワイルドホッパー DFE1900 ★4
「さらに私は魔法カード『反響する隕石』を発動。自分フィールド上の、素材が2つ以上あるエクシーズモンスター一体を選択して、そのモンスターの素材のうち一体を特殊召喚するよ」
隕石獣グランドウルフ ATK1800 ☆4
「そして、私はメテオノーム、ワイルドホッパー、グランドウルフをゲームから除外して、スリットチェンジ、降り注ぎ、燃え果てることなく突き抜けろ。スペクトル召喚!レベル7。『隕石獣ウルガーナ』。カモーン」
隕石獣ウルガーナ ATK2400 ☆7
「除外されている『PO メテオノーム』は、デッキに戻すことで、除外されている隕石獣を一体墓地に戻せる。グランドウルフを墓地に戻す。そして、ワイルドホッパーを素材とした隕石獣スペクトルモンスターは、『一ターンに一度』の効果を二回使えるよ。ウルガーナの効果で、墓地のグランドウルフを二回除外して、エンドフェイズ時まで、攻撃力を700×2。1400ポイントアップするよ」
隕石獣ウルガーナ ATK2400→3100→3800
『ここまでやって、素っぴんの『ガゼルアブソーバ』と同じって言うんだから、遊世の聖堂軍がどれほど鬼畜かよくわかるってもんだ』
(五月蝿いな)
強く反論もできないが。
「バトル。隕石獣ウルガーナで、アナライザーアクセスドラゴンを攻撃、『メテオホーン』!」
「『ACノイク』の効果を発動。自分のモンスターがスペクトルモンスター二体しか存在せず、魔法、罠カードが一枚もないとき、デュエル中に一度、手札から罠カードを一枚出来る」
八雲は手札からカードを一枚差し込んだ。
「シンプルにいこうか。『聖なるバリア -ミラーフォース-』だ」
「そんなっ!」
「嘘……」
氷菓が驚愕し、未来の顔から余裕が消滅する。
ウルガーナの攻撃は、突如出現したバリアによって防がれて、同じく敵として認識されていた未来のライトレイΩもまとめて破壊した。
「くうう、カードを一枚伏せてターンエンドだよ」
手札は一枚残っているが……さて、どうなるか。
「ちっ、俺のターン。ドロー!」
鉄也は手札抹殺で丸ごと入れ換えているようなものだ。
アナライザーアクセスドラゴンを越えられるか。
いや、越えるだけでは進めないが。
八雲は残り手札二枚だ。
「お兄様。どうなると思いますか?」
「最初にいったことは変わらないが、ちょっとは驚くかもな」
「どういうことでしょうか?」
「見ていれば分かる」
鉄也はまず、墓地に手をかける。
「俺は墓地の『
動力技術者か。
「このモンスターを墓地から除外することで、デッキから『ブラスタービット』を一枚墓地に送る。さらに、ブラスタービットの効果で、手札を一枚コストにして、墓地から特殊召喚する」
ブラスタービット ATK0 ☆1
「そして、俺は手札から『融合』を発動。手札の『動力技術者マカナ』と場のブラスタービットを融合。現れろ、融合召喚!レベル3、『動力技術者サザキ』」
動力技術者サザキ DFE1200 ☆3
「融合か……」
「ああ」
まあ、手札消費が激しいのは変わらないけどな。もう三枚しか残ってないし。
「俺は手札から、『PO チャリオス』と『PO テザーナ』を発動する。チャリオスの効果でブラスタービットをデッキから墓地に送り、テザーナの効果で、他のPOをフィールドから墓地に送り、デッキからレベル4以下の『殲滅戦車』モンスターを特殊召喚できる。俺はチャリオスを墓地に送って『殲滅戦車タツラマ』を特殊召喚!」
殲滅戦車タツラマ ATK2300 ☆4
あれは……放水機か……。
「ほう……」
「そして、手札から『殲滅外装ラベル』を召喚」
殲滅外装ラベル ATK100 ☆1
「俺はテザーナとタツラマとラベルを除外して、スリットチェンジ!全てを貫く巨砲を掲げ、眼前の全てを殲滅せよ。スペクトル召喚!レベル8、『殲滅戦車トライアル』!」
殲滅戦車トライアル ATK3600 ☆8
毎度思うけど……高いな。攻撃力。
「墓地の『動力技術者レイア』の効果を発動。自分フィールド上にスペクトルモンスターが存在するとき、このカードを墓地から除外することで、デッキからカードを一枚ドローする。そして、サザキの効果発動。このモンスターをリリースすることで、墓地にいるブラスタービットを全て特殊召喚するぜ」
ブラスタービット ATK0 ☆1
ブラスタービット ATK0 ☆1
ブラスタービット ATK0 ☆1
「まだだ、俺は手札から魔法カード『即席外装』を発動。除外されている『殲滅外装』を一枚、自分フィールド上のスペクトルモンスターに装備することができる。俺はラベルを装備する。そして、ラベルを装備しているモンスターは、相手に発生する戦闘ダメージを倍に出来る」
え、倍?
「バトルだ!トライアルの攻撃宣言時に、俺は三体のブラスタービットをリリース。そしてトライアルは、三体のブラスタービットをリリースして攻撃する場合、ダメージステップ終了時まで、攻撃力が1500ポイントアップする」
殲滅戦車トライアル ATK3600→5100
「これが通れば俺のかちだ。行け!アナライザーアクセスドラゴンに攻撃『フルチャージデリートカノン』!」
「手札から罠カード発動。『ベクトルチェンジ』。自分フィールド上にスペクトルモンスターしか存在しないとき、このカードは手札から発動できる。相手モンスターの攻撃を無効にする」
「やっぱり防御カードはあるのか……」
殲滅戦車トライアル ATK5100→3600
「まだだ、トライアルは攻撃を無効にされたとき、墓地にいるブラスタービットを全て除外することで、もう一度攻撃できる!」
「ブラスタービットを全て除外するか……だが、まだ僕には届かない」
八雲は墓地のカードを抜き取る。
「墓地の『サテライトアクセス』の効果を発動。このカードと、自分フィールドのACスペクトルモンスターを除外することで、相手モンスターの攻撃を無効にして、バトルフェイズを終了させる。僕はACノイクを除外する」
「これまで耐えるのかよ……」
「ああ、そうだ」
「……ターンエンドだ」
「なら、僕のターンだな」
八雲はカードをドローした。
「鉄也。君は成長速度は速いが、今日に関してはなかなか良かったぞ」
「遊世に聞きまくっただけだ」
八雲と、そして早苗は思っていた。
明らかにスタイルが異なるのに、なぜ教えることが出来たのか。
いや、遊世は経験が多そうだからできないという訳ではないが、それでも、聞きまくるだけでは無理な領域だと感じるのである。
「お兄様……」
「鉄也はな。『自分が分からない部分を他人に分かりやすく伝えるのが上手い』んだよ。だから、何が聞きたいのかがよくわかる。実質は分からないが、もしも、八雲がベクトルチェンジを持っていなかったら、アナライザーアクセスドラゴンを破壊することはできたはずだしな」
「そう言うものでしょうか……」
「鉄也はああ見えて学年三位の学力だからな」
見た感じはバカっぽいけどバカではなかった。
「人は見かけによらないのですね」
「どうでもいいけど、お前ら俺を馬鹿にし過ぎだろ!」
鉄也が叫ぶ。
「デュエルを続けるぞ。僕はアナライザーアクセスドラゴンの効果、自分のデッキの上から五枚のカードを確認して、そのなかから一枚を手札に加え、残りを好きな順序で一番したに戻す」
その効果を使うと八雲がいった瞬間、三人は驚愕した。
なぜなら三人は、アナライザーアクセスドラゴンのもうひとつの効果、相手のセットカードを確認するという能力を使うと思っていたからだ。
「これで手札は三枚か……手札から罠カード『ハーフメリットアクセス』を発動。自分のライフが相手の半分以下の場合にしか発動出来ないが、アナライザーアクセスドラゴンが自分フィールド上にいるとき、手札から発動できる。自分の墓地にある罠カードを全て除外し、その中から二枚を選択して発動する。この際、自分のライフを減らすコストは無効となる。当然『活路への希望』『アナライズバーナー』だ」
未来&氷菓&鉄也 LP14000→16000
「チェーン処理だ。アナライザーアクセスドラゴンの攻撃力は1000ポイントアップする。そして、このターンは戦闘では破壊されない。そして、ライフポイントの差は12000。2000ポイントごとだから、6枚ドローする」
アナライザーアクセスドラゴン ATK3000→4000
一体何枚ドローするつもりだ?手札八枚だぞ。
ていうか、いつの間にかすごいことになっているな。未来たちのライフ。
「アナライザーアクセスドラゴンで本城にダイレクトアタック。『ストリームコード』」
「ち……」
未来&氷菓&鉄也 LP16000→12000
「カードを四枚セットして、ターンエンドだ。三ターン譲ろう」
言外に、『別にこのターンでも倒せた』と言っているな。
まあ、自分のターンでも発動できる罠カードが無いわけではないだろうから、それも当然なのだが。
「私のターン。ドロー。む、私は手札から魔法カード『死者蘇生』を発動。私の墓地から『神速竜ライトレイΩ』を蘇生する」
ここで引いたか。ていうか、あのモンスター。シンクロ以外でも出せるんだな。
神速竜ライトレイΩ ATK3300 ☆10
「神速竜ライトレイΩで、アナライザーアクセスドラゴンを攻撃。攻撃力は、アナライザーアクセスドラゴンのレベル×100ポイントアップする」
神速竜ライトレイΩ ATK3300→4100
未来はおそらく、一枚でも多くのカードを使わせるために、攻撃を仕掛けたのだろう。
しかし、
「リバースカードオープン。罠カード『魔法の筒』だ。相手モンスターの攻撃を無効にして、その攻撃力分のダメージを与える」
「そんな……」
シンプルで、かつ強力な一手で、それは最悪の形になる。
未来&氷菓&鉄也 LP12000→7900
『思ったんだが、なんというか、八雲の今のスタイル。完全なほどに今の状況に適しているな』
(それは思う)
特に『活路への希望』だ。一対一ではなかなか使い方の難しいカードだ。というか、初期ライフは4000なのだから、頑張っても投入できるのは一枚だろう。だが、このデュエルにおいては恐ろしいほど八雲を助けている。
『だが、なぜ『魔法の筒』を入れているんだろうな』
(確かにな)
魔法の筒は確かに強力だが、今回のデュエル。どう考えても相手は三人まとめてだ。
このようなデュエルの場合、ぶっちゃけるとミラフォのようなカードがいいのだ。
理由は様々だが、単体除去のカードでは間に合わないからである。
三人はいずれも、八雲のエースである『アナライザーアクセスドラゴン』の初期攻撃力である3000を超えてくるモンスターを出せるデュエリストだ。鉄也は攻撃に関してはやりにくいが、もともとの攻撃力がアナライザーアクセスドラゴンを超えている。
『それも含めて、やっぱすごいって訳だ』
まあ、そう言うことなのだろうな。
「リバースカードオープン。罠カード『ソニックワープ』を発動。自分フィールド上の神速竜モンスター一体を、相手フィールド上に移す。私はライトレイΩを鉄也のフィールドに移す。ターンエンド」
神速竜ライトレイΩ ATK4100→3300
「私のターン。ドロー」
さて、氷菓はどうするか。墓地にはウルガーナしかいない。そして、手札一枚に伏せ一枚だ。
「くう……私はカードを伏せてターンエンドだよ」
「俺のターンか。ドロー」
「リバースカードオープン。罠カード『メテオグローリー』を発動。自分の墓地の隕石獣モンスターを一体除外して、そのモンスターの攻撃力分、モンスター一体の攻撃力を上げる。私はウルガーナを除外して、ライトレイΩの攻撃力を2400ポイントアップする。そして、さらにリバースカードオープン。『パラレルバック』を発動。自分の除外されているスペクトルモンスターを一体デッキにもどして、除外されている三体のモンスターを墓地に戻す。鉄也君の『ブラスタービット』三体を墓地に戻す」
神速竜ライトレイΩ ATK3300→5700
「助かった。俺は手札から魔法カード『再構築現場』を発動。ブラスタービットを二体。墓地から攻撃表示で特殊召喚できる」
ブラスタービット ATK0 ☆1
ブラスタービット ATK0 ☆1
「バトルだ!神速竜ライトレイΩで、アナライザーアクセスドラゴンを攻撃!その際、相手モンスターのレベル×100ポイント。攻撃力がアップする!」
神速竜ライトレイΩ ATK5700→6500
「リバースカードオープン。『重力解除』を発動。フィールド上のモンスターの表示形式を変更する」
「しまった……」
神速竜ライトレイΩ DFE2000
殲滅戦車トライアル DFE0
ブラスタービット DFE0
ブラスタービット DFE0
アナライザーアクセスドラゴン DFE2000
「……ターンエンドだ」
「僕のターンだ。ドロー」
手札は五枚。伏せは三枚。
十分だろう。
「アナライザーアクセスドラゴンの効果でデッキトップの五枚の中から一枚を手札に加えて、残りを好きな順序で下に置く。ふむ、このターンで終了だな。アナライザーアクセスドラゴンを攻撃表示に変更する」
アナライザーアクセスドラゴン ATK4000
「リバースカードオープン、永続罠『コマンディア』を発動。お互いの元々の攻撃力よりも攻撃力の高いモンスターが直接攻撃を行うとき、手札をすべて捨てることで、ダメージを倍にすることが出来る。アナライザーアクセスドラゴンで氷菓にダイレクトアタック。ダメージは8000ポイントだ」
未来&氷菓&鉄也 LP7900→0
圧倒的なライフ差を逆に利用し、三人のデュエリストの攻撃を退ける。
そして、最初に遊世が言った通り、八雲のライフは、1ポイントも減ることはなかった。