遊戯王 パラレルスペクトル   作:レルクス

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第十四話

 バスに乗っているので、直接喫茶店に行くのかと思ったが、近くのビルの地下駐車場から、地下通路を通って、一つのドアの前で止まった。

 

「降りるぞ」

「いやちょっと待て!さっきのビルは何だ!そして、何だこの妙なギミック!」

「さっきのビルも僕が運営している物だ」

「従業員って……」

「無論。僕の部下だ」

「……で、ギミックは?」

「バスで駐車場に止まって喫茶店に入ってそのまま奥の部屋に行きたいか?他の客もいるのに」

「あ、無理」

「そういうことだ」

 

 さて、と言うわけなので、あの会議室に来た。

 

「で、八雲、情報は集まっているのか?」

「まあな。ただ、いろいろと厄介な部分もある」

「どんな感じだ?」

「本城が言っていた仮設拠点だが、実際にあった」

 

 未来が胸を張った。

 

「ただ、規模が思った以上に大きい。中に入ったわけではないが、建物が大きいんだ」

「ビルなのか?」

「超高層だ。『イツツバ』というビルだったかな。そこがやつらの拠点だ」

「じゃあそこにいけばいいんじゃねえのか?」

 

 まあ、鉄也ならそう考えるとは思っていたよ。

 八雲が説明する。

 

「セキュリティがかたい。しかも、入れそうな入り口は全て監視カメラがついている。なおかつ、ビルの下半分のほとんどは、従業員もあまり利用していない。が、要所要所でしっかりと守っている」

「……要するに、狙われる前提で配備されてるってことか」

「そう言うことだ。うかつに手を出せば捕まって終わる」

「作戦たてて行かないとな」

「そうだ」

 

 その時、氷菓がいった。

 

「思ったんだけどさ。ビルその物はその会社が持っていたんだから、従業員はほぼ完璧にダークマターの影響下にあるってことだよね」

「そうなるな。それが一番面倒なんだが……」

 

 ダークマターはまだよくわからない部分が多いからな。

 

「鉄也。なんかあるか?作戦」

「何で俺に聞くんだ?」

「いや、こういうとき変なことを言うのがお前だから」

「遊世、お前な……ん?八雲、ビルの緊急時のセキュリティはどれくらいのレベルなんだ?」

「恐ろしく高いな。従業員ですら戻ることは困難なレベルだ。時間稼ぎのつもりだろう」

「それじゃあさ。ヘリコプターで空中に待機しておいて、囮で入り口から誰かが入って、緊急時のセキュリティがかかった瞬間に屋上から攻めたらいいんじゃ……」

 

 そう言えば、鉄也はタワー攻略ゲームで、いきなり大砲で天辺を狙うタイプだったな。

 勿論、システム的に可能であればの話である。

 

「確かに、良い案ではある。だが、緊急時のセキュリティと言うのは文字通りのものでな。セキュリティがかけられるくらい攻め込めたら、そのまま突っ込んだ方が早いんだよ」

「で、今度はどんな方法で攻めこむのかという話になるわけか……」

 

 八雲の言い分に遊世はげんなりして答える。

 

「大分面倒だな。八雲には作戦があるのか?」

「リスクを考えないのなら……正面突破が一番早い」

 

 でしょうね。

 

「しかし、戦力を変に分断される可能性もある。地の利は向こうにあるからな」

「そうだな」

「僕や遊世が混ざっていれば僕としても安心だが……他の四人は、不安要素がないわけではない」

「早苗もか?」

「そうだ」

「ていうか、八雲は今の戦力についてどう思ってるんだ?」

「ん?そうだな。

【遊世>八雲>>>>>『八雲の安心ライン』>>早苗>>>>>>未来>>鉄也=氷菓】

という感じだが」

 

 よくわからん。

 

「ちなみに、八雲が信頼している黒川さんはどこに入るんだ?」

「安心ラインより下だな」

「早苗とほとんど変わらんな……」

 

 どんなデッキを使うんだろう。

 

「まあそれはいい。作戦だが、こうして今もダークマター所有者が増えている現状。始めるのは早い方が良いだろう。だが、まだうまくまとまっていない。と言うわけだ」

「要するにノープランか」

「そう……だな」

 

 否定しないんだな。

 そのとき、八雲の端末に着信があった。

 

「僕だ……ふむ……わかった。すぐいく」

「なんかあったのか?」

「まあそうだな。気になることがあったというだけのことだ。それと遊世」

「何だ?」

「君は双子の兄弟とかはいないんだよな」

「そっくりさんでも出てきたのか?」

「そんなところだ」

『なんかかわいそうだな』

(どういう意味だ)

 

 とにかく、バスに乗り込んで、すぐにそこに向かった。

 

「ん、あれだな」

 

 遊世はすぐに分かった。

 ……結構離れていたが。

 ただ、髪の色が黒の中に黄色が混じっているんだよな。

 

「なあ、なんか奥にいないか?」

「ああ。確かに三人くらいいる」

 

 ……あ。

 

『アンノウンとリベラルだな。あれは……サミュエルか』

(あいつもダークオーブイデアをもっているのか?)

『そうだ』

 

 早苗はリベラルを見たことがあるので、直ぐに気を引き閉めた。

 バスを近くで止める。

 八雲が黒川にバスに残っているように言うと、全員でそこに向かった。

 

「む……宮襟遊世ですね」

 

 アンノウンが最初に気づいたようだ。

 リベラルがこちらを見て凄い形相になった。

 

(負けたことを根にもっているのか?)

『いや、あれは拷問特訓があったからだろうな。デッキの雰囲気を見る限り、ダークオーブイデアの使用権限は取り戻したようだが』

 

 なにその物騒な特訓。

 

(それってヤバイ感じの特訓なのか?)

『特訓指定されている人だけダメージリアルで、拷問官は禁止制限なしで、一体二十五でのバトルロワイヤルでスタート。自分のターンがまわってくるごとに十人が追加される。デッキ枚数回復とライフ回復カードがかなり入れられているからまず負けることは出来ない。サレンダーも不可能。両手両足が鎖で四方の壁につけられているから物理的にも逃げることは出来ない。鎖が体を引き上げるから倒れることも出来んよ。ちなみに、デュエル中は着衣ふかn』

(黙れ)

 

 とにかくまあ、よく戻ってこれたな。

 

「ふむ、君が宮襟遊世か」

 

 サミュエルだろう。こちらを見てきた。

 長身で金髪のイケメンである。以上。

 

「ほう、4519を連れていると聞いていたが、どうやら本当のようだな」

 

『バレてる。なんで?』

 

「まあよい。しかし、似ているな」

 

 ようやくそこで、少年がこちらを見る。

 近くで見ると本当にそっくりだな。

 

「お前の名前は?」

「宮襟遊世だ。君は?」

「……ガイゼ」

「そうか」

 

 ……会話が続かない。

 

『ガイゼ……イデアでは【反政府組織】の重鎮だったはずだ』

(イデアの政治って大丈夫なのか?)

『政治を運営しているのがDSOUだからなぁ』

 

 それは何も言えない。

 

「さて、邪魔が入ったが、まあそれについてはいいとしよう。私にはガイゼの身柄を拘束する任務があるのでね。彼一人では私には勝てないことを知っているからこその上の判断なのだ。君たちは黙っていてほしいのだがね」

「聞くと思う?」

「思わないな」

「そう言うことだ。アンノウン。リベラル。しばらくの間止めておけ」

「了解」

「ふふふ……」

 

 アンノウンとリベラルが凄いスピードで走ってきた。

 うお、なんか気持ち悪い。

 

「待てええええええええい!」

 

 俺たちを飛び越えて現れるひとつの影。

 

「私の娘に手を出すつもりか。絶対に許さないぞ!」

 

 宮襟光一郎であった。

 なんでこんなややこしいときに。

 ていうか、心配しているのは早苗だけか。

 

「誰ですかあなた」

「そこの金髪にとりつかれていた者だよ。異世界のデュエリスト君」

「……まあいいわ。あなたたちを止めておけばいいだけのこと。知っているかしら?私は空手十二段なのよ」

 

 十二段って……測れるもんなの?

 

『それに関しては俺もよくわからねえな』

 

 どちらにしろ。向こうにいくのには苦労しそうだ。

 

「遊世。それに関しては心配ない。あれをやるぞ」

「え、あれやんの?」

「いいからやるぞ」

「……はぁ。わあったよ」

 

 ちょっと距離をとったあとに、光一郎目掛けて全力ダッシュ。

 光一郎は両方の手のひらを合わせてどっしり構える。

 そして、遊世はその手のひらを思いっきりふみきる。

 

「ぬおおおおおおおお!」

 

 光一郎も全力で遊世をはねあげる。

 結論を言おう。ちょっと空とんだ。

 アンノウンとリベラルを飛び越えてガイゼのとなりに来る。

 

「ふう、成功」

「……デタラメだな」

 

 初対面だが逆に呆れられたようである。

 後ろを見ると、光一郎が背中をさすっていた。早苗が一緒になんかやっている。

 そういえば、外見年齢は25くらいだが、実年齢は46だったな。もうおっさんである。

 

「まあそうだな。で、どうする?」

 

 遊世は聞いた。

 

「決まっているだろう。お互いに迷惑をかけない程度に全力だ」

「そうだな」

 

 遊世とガイゼはデュエルディスクを構える。

 

「まあいいでしょう、一人が二人に変わったところで、塵がひとつ増えること。任務に問題はない」

「まあとにかく、ちょっとギャフンと言わせてやるか」

「同感だ」

 

~ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 デュエルが始まろうとしているとき、光一郎も復活していた。

 

「さて、私たちも始めましょうか」

 

 アンノウンがデュエルディスクを構える。

 

「全員、それなりに強いみたいだし、労働力にはなるかもね」

 

 リベラルもデュエルディスクを構える。

 

「やはりというか、面倒なことになったな」

 

 呆れながら八雲はデュエルディスクを構える。

 

「いや、八雲君。君は今はいいよ」

「……分かりました」

 

 光一郎に言われて、八雲はデュエルディスクをさげた。

 そして、光一郎はデュエルディスクを構えた。

 

「あら、あなた一人でデュエルするの?」

「その通りだよ。お嬢さん」

「それは、なめているのかしら?女だからって下に見られるのは嫌いよ」

「遊世から既に君たちの使うカードは大体聞いているしね。そもそも、デュエルに男女の差はないだろう。まあ、君たちが未熟者であると言う点を含めても、手加減はするつもりはないけどね」

「ずいぶんと自信家ですね。いったいその自信は何処から来るのやら」

「それはデュエルで確かめてくれ」

「上等よ」

 

 全員がデュエルディスクを起動する。

 

「「「デュエル!」」」

 

 光一郎   LP4000

 アンノウン LP4000

 リベラル  LP4000

 

「先攻は私から」

 

 アンノウンだ。

 

「まず、エクストラデッキのスペクトルモンスター『イデアの工作員』の効果を発動します。このモンスターは、手札一枚と共にエクストラデッキから墓地に送る事で、デッキから『ダークオーブイデア』『PO ダークマター』を手札に加えます。この効果を使ったあと、私はこのターン、エクストラデッキからしかモンスターを特殊召喚することは出来ません」

「……テキスト的には、メインデッキのモンスターも、通常召喚は可能と言うことか。アドバンスデッキになるんじゃないか?」

 

 鉄也が呟いたが、まあ確かに概ねその通りである。

 

「ダークオーブイデアを発動し、さらに魔法カード『激震共鳴』を発動します。フィールドに『ダークオーブイデア』が存在するときに発動できるカード。手札の『PO ダークマター』を除外し、さらに、エクストラデッキの『ダークマテリアル』を除外することで、それらを素材としたモンスター一体をスペクトル召喚します。このターン。召喚ができなくなりますがね」

「召喚権を封じれば何をしてもかまわないと思っているんじゃないか?イデアのカードデザイナーって」

 

 鉄也。さっきからメタが多い。

 

「深淵の闇を司る有罪の竜。今ここに具現し、理不尽の怨念を叩きつけろ。スペクトル召喚!レベル10。『ダークオリジン』!」

 

 ダークオリジン ATK3500 ☆10

 

「私はこれでターンエンドです」

「バトルしてモンスターを破壊した場合に、墓地の魔法、罠を可能な限りセットする効果だったな」

 

 光一郎は、後ろで八雲が羨ましそうにしているのに気づいていたが、あえて言わなかった。

 

「もうひとつ、手札一枚をコストにして、相手のエクストラデッキから特殊召喚したモンスターを破壊する効果があります」

 

 手札を二枚残しているあたり、徹底的だな。

 

「なるほど。まだまだ未熟だな」

「?」

「いや、続けてくれ」

「なら私のターンよ。私は『隣国の合掌』を発動するわ。このカードは、ライフを1000ポイント払うことで、相手の墓地の通常魔法を使うことが出来る。私はアンノウンの『激震共鳴』を使う。効果は知っているわよね。私は私は手札の『PO ダークマター』を除外し、エクストラデッキから『ダークマテリアル』を除外する」

 

 リベラル LP4000→3000

 

「変にシナジーしてるね」

「黙りなさい。……地獄の底より響き渡る悪魔の合掌、現世にて不協和音となりて、全ての神秘を崩壊させよ。スペクトル召喚!レベル10『ダークコーラス』!」

 

 ダークコーラス ATK3500 ☆10

 

「なんでこう……ポンポン出てくるのかな」

「ふふふ」

「まあいいさ。ただ、未熟者と言った意味が分かっていないようだ……」

 

 誰にとって誰が相手なのか。

 それを彼らははき違えていると、光一郎は思った。

 アンノウンのフィールドのダークオリジンを見る。

 その目は、ダークコーラスに向いていた。

 そして、アンノウンの墓地から真っ黒のエフェクトが出現。アンノウンの手札の二枚のうち一枚の手札を墓地に送りこんだ。

 

「な……」

「ダークオリジンの効果だが……彼女のダークコーラスに適用されないわけではないだろう」

「しまった」

 

 ダークオリジンの咆哮で、ダークコーラスは消えてしまった。

 いや、実のところ、アンノウンの手札には、場のモンスターの破壊を無効にする、相手ターンでも手札から発動な魔法カードはあった。

 しかし、それは使えない。

 召喚に、あの時点では成功していたダークコーラスの効果により、魔法の発動が封じられていたのだから。

 

「くううう……私は『死者蘇生』を発動するわ。ダークコーラスを、私のフィールドに戻す!」

 

 ダークコーラス ATK3500 ☆10

 

「私はターンエンドよ」

「君は残り手札は三枚か……まあいい。私のターンだ。ドロー。私の墓地にカードが存在しないことで、手札からこのモンスターを召喚することができる。私は『有罪十字架(ギルティロザリオ)レッドスラッシャー』を召喚」

 

 有罪十字架レッドスラッシャー ATK2000 ☆8

 

「な、なんですか、そのモンスターは」

 

 そのモンスターは、赤黒い十字架であり、下向きに伸びている部分に刃がついていた。

 なんというか、禍々しい。

 

「私が使っていたモンスターだ。レッドスラッシャーの効果を発動。このモンスターの召喚に成功したとき、このターン。『有罪十字架』モンスターを召喚する場合、通常の召喚に加えて召喚することが出来る。私は、私の魔法、罠が存在しないことで、『有罪十字架ブルースナイパー』を召喚」

 

 有罪十字架ブルースナイパー ATK2100 ☆8

 

 今度は、青黒い十字架で、交差している部分に銃口があった。

 

「でも、『有罪十字架』のモンスターを、貴方はエクストラデッキから特殊召喚することは出来ない。そして、私のダークコーラスの効果で、『PO』の永続魔法は発動できないわよ」

「そうだな。本当なら、ここで私のエースモンスターを出したかったんだが、それはこのターンは出来ない」

「ではどうするのかしら?」

「なに、息子から預かったカードを使うまでのこと。私はレベル8のレッドスラッシャーとブルースナイパーでオーバーレイ!」

 

 二つの十字架が光となってブラックホールに飲み込まれる。

 

「闇に輝く銀河よ。大いなる空を駆け抜け、光の使者となりて降臨せよ。エクシーズ召喚!」

 

 銀河の目が開かれる。

 

「現れろ。ランク8。『銀河眼の光滋竜(ギャラクシーアイズ・プラズマドラゴン)』!」

 

 銀河眼の光滋竜 ATK3000 ★8

 

「そ、そのモンスターは……」

「遊世がパレスで使っていたモンスターさ」

「ですが、私のダークオリジンの効果により、手札一枚をコストにして、そのドラゴンを破壊します!」

 

 銀河眼の光滋竜は……破壊された。

 

「は?」

「何かな?私が防御カードを使うと思って発動したのかい?」

「そ、それは……」

「破壊できればいい。確かにそうだが、まだ私のターンだ。オーバーレイユニットとなっていたブルースナイパーの効果。このモンスターをオーバーレイユニットとしているモンスターが相手の効果によって破壊されたとき、相手モンスターすべての効果を無効にする」

 

 ブルースナイパーが墓地から出てきて、弾丸を二つ発砲し、ダークオリジンとダークコーラスを撃ち抜いた。

 二体の竜からオーラが消滅する。

 

「そんな……」

「ば、ばかな……」

「さらに、レッドスラッシャーにも効果はある。このモンスターをオーバーレイユニットとしているモンスターが相手の効果によって破壊された場合、そのモンスターと同じ種族のモンスターがフィールド上に存在するとき、墓地から破壊されたエクシーズモンスター一体を特殊召喚できる。戻ってこい。『銀河眼の光滋竜』」

 

 銀河眼の光滋竜 ATK3000 ★8

 

「な……」

「まあもとより、私の手札にはPOなど最初から存在しなかった。それにね、ここまで乗り込んでおいてなんだが、まだ私はそこまで活躍するべきではないのだ。だが、受け取ったモンスターが進化した姿を見せるくらいはいいだろう」

「何をいって……」

「私は手札から、『RUM(ランクアップマジック) プラズマフォース』を発動する」

「RUMですって!?」

 

 ギャラリーでも騒いでいた。

 

「遊世の父さん。あんなことまで出来るのかよ」

「これは予想外だった」

「遊世君のカードをすごく使いこなしてる」

「父さんの分際でお兄様のカードを……」

「早苗、あれ遊世が預けたもの。遊世から渡したとも言える」

 

 鉄也は驚愕し、八雲は苦いかおになり、氷菓は呆然として、早苗は目に怒りを宿し、未来はそれを抑えている。

 なかなか珍妙であった。

 

「自分フィールド上に存在する、ランク8以上の光属性、ドラゴン族エクシーズモンスターを素材にして、ランクがひとつ高いモンスターを、エクシーズ召喚する」

 

 銀河眼の光滋竜が魔方陣に入っていき、そして、光が爆裂した。

 

「闇に輝く銀河よ。宇宙を満たす光を束ね、咆哮にのせて世界を照らせ!ランクアップ、エクシーズチェンジ!」

 

 三つ首となって出現!

 

「現れろ、ランク9!『超銀河眼の光滋竜(ネオギャラクシーアイズ・プラズマドラゴン)』!」

 

 超銀河眼の光滋竜 ATK4500 ★9

 

「ば、ばかな。攻撃力、4500だと」

「あ、あり得ないわ。なんであの若さで……」

「そういって貰えるのは嬉しいが、私は46歳だよ?」

 

 空気が止まった。

 

「う、嘘よ!そんなに若々しい顔をして46?ふざけんじゃないわよ!」

「それはそれで逆に困るのだが……」

 

 なにこの茶番。

 

「デュエル続行だ。ライフを半分払い、効果発動!このモンスターが『銀河眼の光滋竜』一枚のみををオーバーレイユニットにしているとき、相手モンスター全てに攻撃することができる」

 

 光一郎 LP4000→2000

 

「な……」

「さらに、お互いの除外されているモンスターの中から一体をデッキに戻し、そのモンスターの攻撃力を、このモンスターにプラスする。ダークマテリアルを選択しよう」

 

 超銀河眼の光滋竜 ATK4500→7500

 

「さあ、バトルだ!超銀河眼の光滋竜で、ダークオリジンとダークコーラスを攻撃。『殲滅のプラズマストリーム』!」

 

 超銀河眼の光滋竜のブレスが、ダークオリジンとダークコーラスを消し飛ばした。

 

 アンノウン LP4000→0

 リベラル  LP3000→0

 

「すまないが、私の勝ちだ」

「そ、そんな馬鹿な……」

「私たちが、こんなやつに」

 

 次の瞬間、二人のからだが消えた。

 

「恐らくは、強制送還だな」

 

 八雲が呟いた。

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