遊戯王 パラレルスペクトル   作:レルクス

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 主人公無双が止まらない。


第二話

 デュエルは実技が中心になる。

 適当に二人組になって、それでデュエルするのだ。

 大体この無難な感じなのだが、遊世のクラス、一年三組の担任、五十嵐佐織(いがらしさおり)は、少々違っている。

 

「今日は四人組になってタッグデュエルね」

 

 28人全員が『えっ』となった。

 だがまあ、それはそれで仕方がない。

 ていうか、タッグか。今までは賭けが絡まない限りは適当にやってサレンダーしている感じだったのでめんどくさくなかったのだが、タッグとなるとそうはいかない。

 くじを引いて、書かれているアルファベットの四人組で別れてデュエルをするのだ。

 

「ん~A、B、C、D、E、F、G」

「七つしか班がないんだからGはいらないだろ」

 

 クラスの誰かが言った。

 変な空気になったが、まあ四人組に別れた。

 

「さて、俺はDか」

 

 メンバーは、

 宮襟遊世(俺)

 木ノ原氷菓

 戦崎鉄也

 札馬八雲

 の四人であった。

 女子一人だった。

 なんだかんだで集合する。

 ボサボサ頭(俺)、ヤンチャそうな男(鉄也)、茶色の長髪少女(氷菓)、やや赤い茶髪(八雲)があつまった。

 

 

「ん、遊世くん。Dだったの?」

「ああ」

「やった。私もDだよ」

「何がそんなに嬉しいんだか」

「お前は相変わらずだな……」

「ん?鉄也。なにか言ったか?」

「いや、何でもねえよ」

「それで、これでどうするんだ?」

 

 八雲がさっさと進めたいようで、促してくる。

 で、結果的には、

 遊世&氷菓 VS 鉄也&八雲

 となった。

 早速ならんだ。

 

「さて、始めるか」

「頑張るよ~」

「まあやるかね」

「いつも通りでいくか」

「「「「デュエル!」」」」

 

 遊世&氷菓 LP4000

 鉄也&八雲 LP4000

 

 本来なら双方8000だが、授業中はこのライフだ。

 

「先行は僕か」

 

 八雲である。

 

「僕は手札から罠カード『ACポータル』を発動」

「手札から罠!?」

 

 氷菓がオーバーリアクションである。

 

「場に『AC(アクセスコード)』モンスターが存在しないとき、手札から発動できる」

 

 なんか結構便利だ。

 

「デッキからカードを一枚ドローし、そのカードが罠カードだったとき、自分の手札から『AC』の罠モンスターカードを二枚、発動することができる。ドロー!」

 

 八雲はドローして、カードを見ることなくこちらに見せてきた。

 罠カードだ。

 

「僕がドローしたのは罠カードだ。よって発動させてもらう」

「あのー、ちょっと質問なんだけど、なんで分かるの?」

「考えなくても本来はわかる。僕のデッキは全て罠カードだ」

「えぇ!嘘」

 

 氷菓。もうちょっと静かにできないかな。

 

 ※演出でこんなことをしていますが、よいこの皆さんはしっかり確認してください。

 

「手札から罠カード『ACレイク』と『ACセイク』を発動し、特殊召喚」

 

 ACレイク  ATK500 ☆1

 ACセイク  ATK600 ☆1

 

 ステータスは低めだな。さて、残り手札三枚。どう来る?

 

「さらに僕は、場に二体以上のACモンスターがいることにより、手札から罠カード『アナライズコード』を発動する。このカードの効果は、自分のデッキから『AC』の罠モンスターを発動し、さらに、デッキから永続罠を一枚。手札に加える。ただし、このカードを発動したターンのエンドフェイズ時、自分の手札があった場会、僕は2000ポイントのダメージを受ける」

 

 AC特殊召喚と永続罠サーチか。なかなか優秀だ。しかし、あってないようなデメリットだ。ん?永続罠?

 

「僕はデッキから『ACアイク』を発動し、特殊召喚。さらに永続罠『PO アクセスノイズ』を手札に加える」

 

 ACアイク  ATK500 ☆1

 

「思ったんだが、ACモンスターは攻撃表示でしか特殊召喚できないのか?」

「ああ、そういう効果だ。続けていいか」

「おう」

「手札に加えたアクセスノイズの効果、このカードがデッキから手札に加わったとき、自分フィールド上にACモンスターが二体以上の場合、手札から発動できる。僕は『PO アクセスノイズ』を発動」

 

 同カテゴリーが三体にPO。これは……。

 

「僕はアクセスノイズとレイク、セイク、アイクをゲームから除外し、スリットチェンジ!」

 

 三体の……なんだろう。形の決まっていない情報体みたいなモンスターが光に変わる。

 

「生まれ続ける情報の渦に飛び込み、世界が抱く疑問を解決せよ。スペクトル召喚!レベル8。『アナライザーアクセスドラゴン』!」

 

 アナライザーアクセスドラゴン  ATK3000 ☆8

 

 初手から攻撃力3000か。

 

「しかし、なかなか面倒な召喚条件だな。ACモンスター三体っぽいけど」

「いや、初手でやろうとするからこうなっただけだ。いつもは自分だけ数えて二ターンくらいかかっている。それと、ACモンスター三体ではない」

 

 ふむ。それでも二ターンで出せるんだな。

 アクセスコードは『自分のターンでも比較的動ける罠モンスター主体のカテゴリ』といった感じか。

 

「遊世。恐らく君は勘違いしていると言っておこう。僕はカードを二枚伏せて、ターンエンド」

 

 手札はこれで使いきったな。デメリットはなし。

 八雲は含んだ言い方をするなぁ。まあいいか。

 

「次は私のターンだね。ドロー!」

 

 確か氷菓のデッキは……。

 

「私は手札から『隕石獣(メテオビースト)グランドウルフ』を召喚。カモーン!」

 

 隕石が降ってきた。

 その隕石が変形(?)して、狼の形になる。

 

 隕石獣グランドウルフ ATK1800 ☆4

 

「イメージと全然違ったな……」

 

 八雲が苦笑する。

 そう言えば、八雲は初めてだったな。氷菓のデュエルを見るのは。

 

「さらに私は手札から魔法カード『メテオコマンド』を発動。自分フィールド上に『隕石獣』モンスターがいるときに発動できて、デッキから隕石獣モンスターを一体墓地に送って、一枚ドローするよ。私は隕石獣グランドウルフを墓地に送る。そして、グランドウルフは、自分フィールド上に同名モンスターがいるとき、一ターンに一度、墓地から特殊召喚できるよ。カモーン」

 

 隕石獣グランドウルフ ATK1800 ☆4

 

「同名モンスターがいることによって特殊召喚できる。というカテゴリーか」

「メインデッキに入るモンスターはそんな感じだね。それじゃあいくよ。私はレベル4のグランドウルフ二体でオーバーレイ!」

 

 隕石の狼が光に変わる。

 

「二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚!ランク4。隕石獣ミリオネス!カモーン」

 

 隕石が落下し、変形してワニになった。

 ……だが岩石族らしい。ちなみに先程の狼も岩石族だ。そう言うものなのか?

 

 隕石獣ミリオネス ATK2400 ★4

 

「さらに私は、ミリオネスの効果を発動。オーバーレイユニットをひとつ取り除き、さらに手札を一枚捨てることで、デッキから隕石獣モンスターを手札に加えることができる。私は『隕石獣レイゴイーグル』を手札に加えるよ」

 

 今度は……鷹か。

 

「さらに私はこの時手札から墓地に捨てた『隕石獣セイルレオ』の効果を発動するよ。このモンスターが手札から墓地に送られたとき、このカードを除外することで、隕石獣モンスターを手札から特殊召喚できるよ。隕石獣レイゴイーグル。カモーン」

 

 隕石が落下し、鷹になった。

 

 隕石獣レイゴイーグル ATK1200 ☆3

 

「さらに、場に同名モンスターがいることで、手札からレイゴイーグルを特殊召喚するよ。カモーン」

 

 もう一体出現。

 

 隕石獣レイゴイーグル ATK1200 ☆3

 

「さらに私は手札から永続魔法『PO メテオライノ』を発動。私はメテオライノとレイゴイーグル二体を除外して、スリットチェンジ!」

 

 隕石の鷹が光に変わる。

 

「降り注ぎ、燃え果てることなく突き抜けろ。スペクトル召喚!レベル7『隕石獣ウルガーナ』カモーン」

 

 隕石が落下し、今度はカブトムシになった。

 でも岩石族だ。

 

 隕石獣ウルガーナ ATK2400 ☆7

 

「ウルガーナの効果発動。自分の墓地の隕石獣を除外することで、ウルガーナの攻撃力を、このカードのレベル×100の数値分アップする。700ポイントアップするよ」

 

 隕石獣ウルガーナ ATK2400→3100

 

「越えてきたか」

「その通り。私はウルガーナでアナライザーアクセスドラゴンを攻撃!『メテオホーン』!」

「そう簡単には破壊させない。リバースカードオープン。罠カード『バックドア』を発動。自分フィールド上にアナライザーアクセスドラゴンが存在するとき、相手モンスターの攻撃を一回無効にする」

 

 カブトムシの突進は止まった。

 

「むう、仕方がない。カードを伏せてターンエンドだよ」

 

 隕石獣ウルガーナ ATK3100→2400

 

 氷菓も手札はこれでゼロ枚になった。

 

「俺のターンだな。ドロー!」

 

 確か鉄也のデッキは……。

 

「俺は手札から『殲滅戦車ガルザー』を召喚」

 

 なかなか大きめで青い塗装の戦車が出現する。

 主砲がガトリングガンだったが。

 

 殲滅戦車ガルザー ATK2400 ☆4

 

「レベル4で攻撃力2400!?」

 

 たぶん最高峰だ。『G・コザッキー』には敵わないが。殲滅戦車は全部守備力は0なんだがなぁ。

 

「ま、殲滅戦車は攻撃するとき、『ブラスタービット』っていうモンスター二体をリリースする必要があるからな」

「というかまあ、これで終了だとは思えないがな」

「その通りだ。俺は手札の『殲滅外装オブジェクト』の効果を発動するぜ。自分フィールド上に『殲滅戦車』と名のつくモンスターが存在するとき、手札一枚をコストにして特殊召喚できる。来い。殲滅外装オブジェクト!」

 

 殲滅外装オブジェクト ATK0 ☆1

 

「物凄く極端なカテゴリーだね」

「まあな」

「一応自覚しているんだな」

「だが、戦車は男のロマンだぜ。そんじゃいくぞ。俺は手札から、永続魔法『PO チャリオス』を発動するぜ。このカードの発動時、デッキから『ブラスタービット』を一枚、墓地に送ることができる。その効果でブラスタービットを一枚墓地に送る」

 

 準備は整ったようだ。

 

「さあ、行くぞ、俺はチャリオスとガルザーとオブジェクトをゲームから除外し、スリットチェンジ!」

 

 二つの細い光が混じりあう。

 

「全てを貫く巨砲を掲げ、眼前の全てを殲滅せよ!スペクトル召喚!現れろ。レベル8。『殲滅戦車トライアル』!」

 

 ガルザーと比べると物凄く大きさの違う戦車が出現。

 ていうかさ、主砲。多分レーザーブラスターなんだろうけど、でかすぎ。

 

 殲滅戦車トライアル ATK3600 ☆8

 

「召喚条件緩いわりに攻撃力高いな」

「まあな」

 

 自覚はしているんだな。

 あと、手札、残り二枚だ。

 

「それで、鉄也、今からどうやって君は攻撃するつもりなんだ?」

 

 八雲が妙な視線を鉄也に向ける。

 

「問題ねえよ。俺は魔法カード『ビットコール』を発動!自分フィールド上に『殲滅戦車』と名のつくスペクトルモンスターが存在するとき、手札、またはデッキから、『ブラスタービット』を一体、特殊召喚する。俺はデッキから特殊召喚するぜ」

 

 ブラスタービット ATK100 ☆1

 

「やっぱり極端すぎだね。次から『王虎ワンフー』とか入れておこうかな」

「それは止めておけ」

 

 まあ、完全に止まるのは間違いないだろうが。

 

「で、ブラスタービットは、手札を一枚墓地に送ることで、墓地から特殊召喚できる。来い!ブラスタービット!」

 

 ブラスタービット ATK100 ☆1

 

 これで二体だな。

 

「ていうか、燃費悪いね」

 

 もう手札ないからな。

 

「氷菓。ちょっとは手加減してやれ」

「まあ、お前らの言い分も間違ってはいないけどな。だが、まずは八雲の『アナライザーアクセスドラゴン』の効果を発動する。相手のセットカードを全て確認することができる。さあ、その一枚の伏せカード。見せてもらうぜ」

「まさかのコスト無しの『旧神の印』!」

 

 アナライザーアクセスドラゴンは雄叫びをあげると、目を光らせて伏せカードを見る。

 

「『メテオフォースコマンド』か。隕石獣二体を選択し、一体をリリースすることでもう一体の攻撃力とレベルを、リリースしたモンスターの数値分アップする。か」

 

 ミリオネスをリリースする場合、エクシーズモンスターなのでレベルは上がらないが、ウルガーナの攻撃力は4800まで上昇する。

 鉄也のフィールドのどちらのモンスターでも倒すことは可能だ。

 

「成るほどな」

 

 ここで八雲が反応した。

 

「僕はリバースカードオープン。『デュアルコードオーバーレイ』。自分の除外されている『AC』の罠モンスター二体をエクシーズ素材として、エクシーズ召喚を行うことができる。僕はレイクとセイクを素材として、オーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚!ランク1『ACゼイク』!」

 

 ACゼイク ATK500 ★1

 

 なぜこのタイミングでエクシーズ召喚を……。

 

「ゼイクの効果は、オーバーレイユニットを一つ使い、相手のセットされている魔法、罠一枚を破壊できる。この時、相手はそのカードを発動できない」

「『ナイト・ショット』!?」

 

 メテオボールコマンドが破壊された。

 

「サンキュー八雲。それじゃあ、バトルフェイズだ。俺はブラスタービットを二体リリースして、トライアルでミリオネスを攻撃!『デリートカノン』!」

 

 トライアルの放ったブラスターが隕石のワニを貫いた。

 

 遊世&氷菓 LP4000→2800

 

「ぐぬぬ。やっぱり攻撃力高すぎ」

「まだ終わらないぜ。俺はアナライザーアクセスドラゴンで、ウルガーナを攻撃『ストリームコード』!」

 

 アナライザーアクセスドラゴンがブレスを放ち、隕石のカブトムシは消滅した。

 

 遊世&氷菓 LP2800→2200

 

「ウルガーナが……」

「最後にゼイクで攻撃する」

 

 遊世&氷菓 LP2200→1700

 

「よっしゃ!俺はこれでターンエンドだ。これで遊世に勝てるぞ!」

「何回も俺に負けてるからってこういう場所でそれを言うなよ……。伏せカードもないのに……まあいいか。俺のターンだな。ドロー」

 

 六枚の手札を見る。ふむ、方針決定。

 

「それじゃあ、このターンで終了させるか」

「はあっ?マジで」

「鉄也。いくらなんでもこの状況下では無理があるだろう」

 

 八雲が鉄也に言う。

 

「いやぁ、その、遊世が相手だと冗談には聞こえないんだよなぁ」

「ま、伏せカードも手札もないことだし、おもいっきりさせてもらうぜ。まずは手札から、『聖堂軍ルナーザ』の効果を発動。自分フィールド上にモンスターが存在せず、相手フィールド上にモンスターが存在するとき、手札から『聖堂剣』と名のつく装備魔法をコストにして特殊召喚できる。俺は『聖堂剣ルミナリー』をコストにして特殊召喚!」

 

 聖堂軍ルナーザ ATK500 ☆1(チューナー)

 

「そして、この時コストとして墓地に送ったルミナリーの効果を発動。このカードがコストとして墓地に送られた場合、手札の『聖堂軍』モンスター一体を特殊召喚し、このカードを装備する。で、ここからがルミナリーの本来の効果。装備モンスターのレベルを1下げて、さらに、攻撃ができなくする。ただし、戦闘では破壊されなくなる。俺が特殊召喚するのは、『聖堂軍ワイズ』だ」

 

 聖堂軍ワイズ ATK2400 ☆7→6

 

「なんかよくわからないが……」

「ま、コストになったときに発動する聖堂剣もあるってことだ。で、俺は手札から『聖堂軍フルモ』を召喚する」

 

 聖堂軍フルモ ATK800 ☆2(チューナー)

 

 小説が始まって初の主人公が通常召喚するモンスターである。

 

「さて、まずはレベル6の聖堂軍ワイズに、レベル1の聖堂軍ルナーザをチューニング。シンクロ召喚!レベル7。『聖堂軍ゼセル』!」

 

 聖堂軍ゼセル ATK2300 ☆7

 

「聖堂軍ゼセルの効果を発動。このモンスターが特殊召喚されたモンスターだけを素材にして特殊召喚されたとき、自分のデッキから、『聖堂剣』一枚を手札に加える。俺が手札に加えるのは『聖堂剣ホライゾン』だ」

「聖堂軍のシンクロモンスターは、特殊召喚されたモンスターだけを素材にしたときに効果を発動するのか?」

「レベル5以上はそんな感じだな。それ以外は聖堂剣を手札から開示することで効果を発動する」

「なるほど」

「続けるぞ。俺はフルモの効果を発動。自分がシンクロ召喚に成功したとき、自分のデッキから、レベル1のモンスターを一体特殊召喚できる。俺は『カセドラルゴ』を特殊召喚!」

 

 カセドラルゴ ATK500 ☆1

 

 聖堂軍のモンスターと同じカラーの小さなドラゴンが出現する。

 

「聖堂軍じゃないモンスター。入ってたんだ」

「専用サポートカードだ。効果発動。聖堂軍モンスターの効果で特殊召喚に成功したとき、カセドラルゴは一ターンに一度、カードをドローできる。ドロー」

 

 現在手札4枚。

 

「さて、俺はレベル1のカセドラルゴに、レベル2のフルモをチューニング。シンクロ召喚!来い、シンクロチューナー、レベル3『聖堂軍レイゼ』!」

 

 聖堂軍レイゼ ATK800 ☆3(チューナー)

 

「シンクロチューナーだと?いや、だがあれは……三代目のデュエルチャンピオン。不動遊星のものでは……」

「いや、八雲。君が考えていることをするわけではないよ」

「何?」

「できない訳じゃないが、まあそれはいいか。俺はレイゼの効果を発動。自分の手札の聖堂剣の装備魔法二枚を見せることで、自分のデッキから通常魔法カードを一枚、手札に加える。俺は『聖堂剣ホライゾン』と『聖堂剣サフィクル』を見せて、デッキから『融合』を手札に加える」

「融合だって!?」

「前話でやっていなかったフラグがここで回収されるとは……」

「それじゃあいくぞ。俺は手札から『融合』を発動。シンクロチューナーであるレイゼと、手札のチューナーモンスター『聖堂軍ノイユ』を融合!レベル3。フュージョンチューナー。『聖堂軍テリア』!」

 

 聖堂軍テリア ATK600 ☆3(チューナー)

 

「融合モンスターのチューナー……そんなモンスターが」

「それじゃあいくぞ。俺はレベル7、シンクロモンスター『聖堂軍ゼセル』に、レベル3、フュージョンチューナー『聖堂軍テリア』をチューニング、シンクロ召喚!レベル10『聖堂軍セルハザード』!」

 

 聖堂軍セルハザード ATK3000 ☆10

 

「いったいどんな効果が……」

「セルハザードは、シンクロ召喚に成功したとき、聖堂剣二枚を含む全ての手札を捨てることが出来る。それを行ったとき、自分の墓地のエクストラデッキから特殊召喚されたモンスター一体につき、攻撃力を500ポイントアップさせ、さらに、コストとして捨てた聖堂剣の数、このターン中に攻撃することができる」

 

 セルハザードはレベル5以上の聖堂軍シンクロモンスターだが、そもそも素材が聖堂軍のシンクロモンスター一体と融合チューナーに限定されるので、他のモンスターのようなテキストではない。

 

「え、ええと……」

「まず、俺が捨てた聖堂剣は二枚だ。よって攻撃回数は二回になる。墓地にいるエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターは、氷菓のミリオネスとウルガーナ、俺のゼセルとレイゼとテリアの合計五体、よって、2500ポイント、攻撃力がアップする」

 

 聖堂軍セルハザード ATK3000→5500

 

「攻撃力5500!?」

「行くぞ!まずはセルハザードで、アナライザーアクセスドラゴンを攻撃!『トリーズンガイア』!」

 

 セルハザードがアナライザーアクセスドラゴンを切り裂いた。

 

 鉄也&八雲 LP4000→1500

 

「これで終了だ。セルハザードで殲滅戦車トライアルを攻撃『トリーズンガイア』!」

 

 セルハザードがトライアルを一刀両断する。

 

 鉄也&八雲 LP1500→0

 

「俺たちの勝ちだ」

「まじかよ……」

「だが、珍しいものが見れたから良いとしよう。それにしても、本当にスペクトルモンスターを持っていないんだな」

「ま、そうだな」

 

 本当はそうではないが、それは言わなくてもいいだろう。

 授業は終了した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 放課後、氷菓は上機嫌で帰っていた。

 

「やっぱり遊世君はつよいなぁ。私もあれくらい強くなりたいよ」

 

 氷菓が遊世に対してどのような感情があるのかは皆さんも何となくわかっていると思うが、まあそれはいい。

 

「ん?」

 

 氷菓の前に、急に黒い何かが出現した。

 

「な、なに、これ」

「……デュエル」

 

 黒い、人形になった『それ』から、黒い炎が出現し、氷菓を囲うようにリング状になった。

 

「逃げられないってこと?でも、これっていったい……」

 

 すると、氷菓のデュエルディスクが勝手に展開し、オートシャッフルが起動、上からカードが五枚出てきて、LPの表示に4000の数字が出現した。

 

「とにかく、勝ったら問題はなさそうだね」

 

 氷菓はカードを五枚引く。

 手札は悪くはなかった。

 

「よし」

 

 氷菓はこの時、勝てることを疑ってはいなかった。

 

 

 

 

 

 ……しかし、

 数ターンが経過したあと、氷菓のモンスターは、氷菓の持つスペクトルモンスターである『隕石獣ウルガーナ』一体。

 そして、デュエルディスクに表示されるLPは、たったの300だった。

 そして、相手のフィールドには、攻撃力3000の竜が鎮座している。

 

「『ダークマテリアル』で『隕石獣ウルガーナ』を攻撃」

 

 竜のブレスがウルガーナを焼き付くし、氷菓のLPは0になった。

 

「『ダークマタープログラム』執行します」

「え……」

 

 次の瞬間、氷菓の体に、黒いオーラが入り込んでくる。

 

「な、なによこれ、……あ」

 

 次の瞬間、氷菓の意思は支配されていた。




 ドラゴン族で攻撃力3000。どうでもいいのかすら不明だがレベル8。
 それがアナライザーアクセスドラゴンである。
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