さて、その頃の遊世たちは……。
「で、相手はお前ってことか」
「そういうことだ」
名前はレドモンドと言うらしい。
で、異様にキラキラしたものを着ている。
そしてその雰囲気だが……チャラチャラした七光りの小僧って感じだ。
まあ、ドレイクの言葉を借りるなら、デッキの雰囲気はいいんだけどな。
遊世はデュエルディスクを構えようとした。
「ふふふ。野蛮な男が私に挑戦する権利があるとでも?」
ウゼェ。
「そちらのお嬢さん方はとても美しいではないか」
レドモンドは、氷菓と早苗と未来を見た。
「DUOUには麗しい女性がほとんどいない。しかも、私以上の上層部につくという愚かなことをしているもの達の側近になるという、この世の絶望とも言える悲劇になっているからな」
何がいいたいんだコイツ。
その時、鉄也が呟いた。
「お前と同じ、幹部って言えばいいのか?リベラルも、顔とスタイルだけはいいと思うが……」
鉄也。それ、中身は悪いって全面的に言っているようなものだぞ。
「あのようなナルシストで独善的なのは私は嫌いだ」
同族嫌悪か……なんかもう、救いようがないな。
「さあ、お嬢さんたち、私とデュエルをしようではないか。三人まとめて相手してもいいぞ」
三人がピクッとした。
「三人で相手できるんだから、悪い話ではないだろう。だが、油断はするな」
三人は頷いた。
で、デュエルコートに立った。
鉄也が遊世に話しかけてくる。
「どう思う?」
「アイツの言葉には感情がこもりすぎているから、演技と言うことはない。ただ、ダークマテリアルからの進化モンスターだな。あのモンスターがちょっと不安だ」
「予想では?」
「相手が多くなれば……というか、相手の場のカードが多ければ有利になるモンスターだと思う」
極端な話、邪神イレイザーは、相手が多い方がいいだろう。まあ、オリジナルの話になるかもしれないが。
デュエルコートが上昇した。
「それでは始めましょう」
「行くよ!」
「……倒す」
「ふふふ、始めようか」
「「「「デュエル!」」」」
レドモンド LP4000
氷菓 & 未来 & 早苗 LP4000
……あれ?
「何か予想と違ったな」
「ああ……確かに」
ターンの順序は、レドモンド→氷菓たちの誰か一人→レドモンド→氷菓たちの誰か一人と言った感じに進む。
まあいい、デュエルを見よう。
「先攻は私から行かせてもらおう。エクストラデッキから『イデアの工作員』の効果を発動する」
やっぱり……。
(なあ。ドレイク)
『なんだ?』
(ああいったカードって、金でどうにかできるのか?)
『本来できるかどうかは微妙だな。それなりに製造コストが必要だ。だが、レドモンド。あいつは多分、かなり上位階級のものなのだろう。DSOUに所属できるほどだからな。金とコネの両方があったのだろう』
要するに本人の実力ではないということだ。
(俺としては……)
『俺も気になってる』
(あのイヤホン。補聴器じゃねえよな)
『ああ、そうだな』
そう、レドモンドの右の耳には、かなり小さいがイヤホンがある。
「手札一枚と、エクストラデッキのこのカードを墓地に送ることで、デッキから『PO ダークマター』と『ダークオーブイデア』を手札に加える」
ダークマターの方はともかく、ダークオーブイデアって金でどうにかなるのだろうか……。
まあいいけど。
「そして、『ダークオーブイデア』を発動し、手札から『激震共鳴』を発動。手札の『PO ダークマター』とエクストラデッキの『ダークマテリアル』を除外することで、それらを素材としたモンスター一体をスペクトル召喚する。闇にうごめく鎖よ、今我が手に渦巻き、その力を炸裂させよ。スペクトル召喚!」
四体目の強化モンスターか。
「現れろ。レベル10『ダークバインド』!」
いろんなところを鎖を付けた竜が出現する。
ダークバインド ATK3500 ☆10
「私は残りの手札を全て伏せて、ターンエンドだ」
伏せカードは三枚か。
「私のターン。ドロー!」
次は氷菓だ。
「この瞬間。ダークバインドの効果を発動。相手のドローするたびに、そのカードの種類、モンスターか魔法か罠かを宣言することが出来る。それが当たっていた場合、そのカードを墓地に送り、相手に500ポイントのダメージを与える。外れていた場合、私は1000ポイントのダメージを受ける」
単純だが、扱いが難しい効果だ。
「私はモンスターカードを選択しよう」
「……モンスターカードだよ」
「それなら、500ポイントのダメージだ」
氷菓 & 未来 & 早苗 LP4000→3500
「ぬぬぬ……私は手札から『
隕石獣グランドウルフ ATK1800 ☆4
「そして、墓地のグランドウルフは、フィールドに同名モンスターがいる時、墓地から特殊召喚できるよ。カモーン!」
隕石獣グランドウルフ ATK1800 ☆4
ドローして墓地に送ったのってあのオオカミだったのか。
「手札から魔法カード『隕石の調律』を発動。フィールドに同名の岩石族モンスターが二体以上いる時、そのうち一体をリリースして、デッキからチューナーモンスター一体を特殊召喚できるよ。私はチューナーモンスター『隕石獣アポロファルコン』を特殊召喚するよ。カモーン!」
隕石獣アポロファルコン ATK1300 ☆3(チューナー)
隼が出現。
「チューナーだと!」
「私は、レベル4のグランドウルフに、レベル3のアポロファルコンをチューニング。シンクロ召喚!レベル7『隕石獣フレアマンモス』。カモーン!」
隕石が降ってきて、それはマンモスに変わった。
隕石獣フレアマンモス ATK2500 ☆7
「フレアマンモスの効果を発動。このモンスターのシンクロ召喚に成功した時、デッキから『PO』を一枚手札に加えることが出来る。私は『PO メテオライノ』を手札に、そして、フレアマンモスが場にいる時、私は一ターンに二回通常召喚ができる。私は手札から『隕石獣アクアガルーダ』を召喚。カモーン!」
隕石獣アクアガルーダ ATK1400 ☆3
「そして、デッキのアクアガルーダの効果。フィールドに同名モンスターが存在するとき、このモンスターはデッキから特殊召喚できるよ」
「デッキからだと!」
隕石獣アクアガルーダ ATK1400 ☆3
「手札から『PO メテオライノ』を発動。そして、メテオライノと、アクアガルーダ二体を除外して、スリットチェンジ!降り注ぎ、燃え果てることなく突き抜けろ。スペクトル召喚!レベル7『隕石獣ウルガーナ』カモーン!」
隕石獣ウルガーナ ATK2400 ☆7
「さあ、どうする?」
「私はウルガーナの効果発動。自分の墓地の隕石獣を除外することで、ウルガーナの攻撃力を、このカードのレベル×100の数値分アップする。『隕石獣グランドウルフ』を除外して、700ポイントアップするよ」
隕石獣ウルガーナ ATK2400→3100
「だが、まだ足りないぞ」
「分かってる。墓地の『隕石獣アポロファルコン』の効果。このカードと同名のカードが墓地にない時、一ターンに一度、自分フィールド上のスペクトルモンスターの攻撃力を500ポイントアップさせる。ウルガーナを選択するよ」
隕石獣ウルガーナ ATK3100→3600
「ウルガーナで、ダークバインドを攻撃、『メテオホーン』!」
「ふふふ、ダークバインドの効果を発動。自分フィールドのセットされている魔法、罠を墓地に送ることで、一ターンに一度、モンスターの攻撃を無効にする」
ウルガーナの突進が止まった。
「さらに、墓地に送られた罠カード『カラミティノイズ』の効果を発動。このカードがカードの効果によって墓地に送られた時、相手フィールド上にノイズトークン一体を特殊召喚する」
氷菓たちのフィールドに、ぐちゃぐちゃの音符の形をしたモンスターが特殊召喚された。
ノイズトークン ATK500
「私は……カードを一枚伏せて、ターンエンド」
隕石獣ウルガーナ ATK3600→2400
「この瞬間。リバースカードオープン『バインドセレクト』を発動。相手ターンのエンドフェイズ。自分フィールド上にダークバインドが存在するとき発動することが出来る。相手はカードを一枚ドローし、そのカードの種類を私が宣言することが出来る。当たっていた場合、そのカードを墓地に送り、相手は次のターンのエンドフェイズまで、セットした魔法、罠を使用することはできない。外れた場合、私は次のターン。モンスターの攻撃宣言を行うことはできない」
氷菓はカードを一枚ドローした。
「ふむ……魔法カードを宣言しよう」
「当たってる……」
「ならば、そのカードを墓地に送ってもらおう。そして、セットしたカードは、使用不可能にする」
ダークバインドが出現させた鎖が、氷菓のセットカードを縛った。
「私のターンだ。ドロー。ふむ、ダークバインドで、ノイズトークンを攻撃、『バインドピアース』」
「手札から『隕石獣ピクシーロック』の効果を発動。自分フィールド上に岩石族モンスターが二体以上いる時、このカードを手札から墓地に送ることで、相手モンスターの攻撃を無効にする」
「ほう……私はカードを一枚伏せて、ターンエンドだ」
次は未来のターンだ。
そして、氷菓のセットカードも復活する。
「私のターン。ドロー」
「ダークバインドの効果を発動。と、言いたいところだが、その効果を無効にして、リバースカードオープン『チェーンストリーム』を発動。相手はカードを一枚ずつ、三枚のカードをドローする。そして、一枚引くたびに、カードの種類を宣言する。さあ、ドローしたまえ」
未来は無言でカードをドローした。
「ふむ……魔法カードだ」
「あってる」
「ふふ、これで、君はこのターン。魔法の使用はできなくなった」
未来はカードをドローする。
「うーむ……モンスターカードだ」
「……あってる」
「これで君は、モンスター効果を使えなくなった」
未来はカードをドローする。
「そうだな……モンスターカードだ」
「あってる……」
「これで君は、モンスターの召喚。特殊召喚ができなくなった」
一体何回成功させる気だ?アイツ。
「スペクトルモンスターである『隕石獣ウルガーナ』をリリースして、リバースカードオープン、『メテオセル』を発動!このターン。通常召喚、特殊召喚はできなくなるけど、手札からレベル4以下のモンスターを三体まで墓地に送り、相手ターンのスタンバイフェイズに、墓地に送ったモンスターを特殊召喚する」
「……助かる」
未来はカードを三枚墓地に送った。
「私はカードを三枚セットして、フレアマンモスとノイズトークンを守備表示に変更する。ターンエンド」
隕石獣フレアマンモス DFE2000
ノイズトークン DFE0
「ふむ、私のターンだ」
「スタンバイフェイズ。私が墓地に送ったモンスターが特殊召喚される」
神速竜オルラーダ DFE1000 ☆3(チューナー)
神速竜ベリリアル ATK1600 ☆4
神速竜ナーワレス ATK1400 ☆4
「ナーワレスの効果を発動、このモンスターが相手ターンに特殊召喚された時、自分フィールドの守備表示の神速竜チューナーモンスターとこのモンスターを素材にして、シンクロ召喚ができる。レベル4の『神速竜ナーワレス』に、レベル3の『神速竜オルラーダ』をチューニング。神速に至る竜たちの定めよ。その膂力を持って全てを砕け。シンクロ召喚!レベル7。『神速竜ライトレイ』!」
神速竜ライトレイ ATK2700 ☆7
「ほう……」
「まだ終わりじゃない。手札一枚をコストにして、リバースカードオープン『神速分散』を発動。自分フィールド上の神速竜モンスター一体を除外して、そのモンスターよりもレベルの低いモンスター一体を、エクストラデッキから、効果を無効にして特殊召喚できる。私は、ベリリアルを除外して、『神速竜キリカゼ』を特殊召喚する」
神速竜キリカゼ ATK1200 ☆3(チューナー)
「そして、罠カード『アクセルチューニング』を発動。自分フィールド上に神速竜チューナーモンスターが特殊召喚された時、そのモンスターとシンクロモンスターを素材にして、シンクロ召喚ができる」
相手ターン中に……。
「私はレベル7の『神速竜ライトレイ』に、レベル3。スペクトルチューナー『神速竜キリカゼ』をバーストチューニング!全てを貫く光の化身よ、虹を蓄えし翼はためかせ、大空に奇跡を描く竜となれ、プリズムシンクロ!現れなさい、レベル10。プリズムシンクロモンスター『神速竜ライトレイΩ』!」
「ほう……私のターン中にか。なかなかだな」
「ライトレイΩの効果を発動。シンクロ召喚に成功したとき、相手の魔法、罠を全て破壊して、破壊した枚数一枚につき、攻撃力を200ポイントアップする。この効果は無効にできない」
レドモンドの一枚の伏せカードが破壊された。
神速竜ライトレイΩ ATK3300→3500
「ふむ、なるほどね。私は手札から『PO エクスデスクロニクル』を発動しよう」
「?」
「そして、ダークバインドで、ライトレイΩを攻撃!」
「!……神速竜ライトレイΩの攻撃力は、ダークバインドのレベル×100ポイントアップする」
神速竜ライトレイΩ ATK3500→4500
レドモンド LP4000→3000
「この瞬間。エクスデスクロニクルの効果を発動。戦闘によってダークマテリアルを素材としたモンスターが破壊され墓地に送られた時、そのモンスターとこのカードを除外して、さらに、レベル10の闇属性スペクトルモンスターを同じタイミングで除外したものとして、スペクトル召喚を行う」
「そんな……」
「すべてを拘束する悪意の鎖よ、今ここに開放し、その力ですべてを鎮めよ。スペクトル召喚!現れろ『ダークバインド・エクスデス』!」
ダークバインド・エクスデス ATK4000 ☆12
「そんな……」
「そして、エクスデスクロニクルを使ってスペクトル召喚されたモンスターのレベルは、1となる」
ダークバインド・エクスデス ☆12→1
「ダークバインド・エクスデスで、ライトレイΩを攻撃。『テンペストチェーン』!」
「リバースカードオープン。『ソニックマント』!相手モンスターの攻撃を無効にする」
「ダークバインド・エクスデスは、相手が効果を発動するたびに、相手はカードをドローする。そのカードの種類を宣言し、あっていれば、その効果は無効となる」
未来はカードをドローする。
「モンスターカードを宣言しよう」
「……当たってる」
「攻撃続行!」
神速竜ライトレイΩ ATK3500→3600
氷菓 & 未来 & 早苗 LP3500→3100
「ターンを終了しよう」
「私のターンです。ドロー」
「ダークバインド・エクスデスの効果により、相手がドローフェイズでドローするたびに、そのカードの種類を宣言する。当たっていれば、相手はこのターン。その種類のカードをプレイできない。外れていれば、このターン。ダークバインド・エクスデスの効果は無効となる」
早苗はドローした。
「モンスターカードだ」
「確かにモンスターカードですが……私がドローしたのは『
「何だと……」
「実質的には当たっていたのですから、問題はないでしょう。そのイヤホン。ずいぶんと姑息な手を使うのですね」
「な……この私を愚弄すると言うのか!」
「あんたが誰であるかなど、私には関係はありません。ただ……」
早苗は静かに……。
「
氷菓 & 未来 & 早苗 LP3100→1550
輪廻魔術師ナモレイザ ATK2800→4300 ☆8
隕石獣ウルガーナ ATK2400 ☆7
神速竜ライトレイΩ ATK3300 ☆10
「な……」
「ナモレイザでダークバインド・エクスデスを攻撃し、一斉攻撃」
レドモンド LP3000→2700→300→0
「容赦ねえな……」
鉄也が呟いた。
遊世もドレイクも、賛成していた。