「本気。か。それでは、始めようか」
ラフェルは三枚ある手札のうち一枚を手に取った。
「魔法カード『究極と危機の振り子』を発動。自分フィールド上にモンスターが存在せず、『PO ダークマター・エイジ』が存在する場合、デッキから二枚のペンデュラムモンスターを選択し、ペンデュラムゾーンにセッティングすることが出来る」
デッキからか。
「私はスケール0の『ULTIMATE・ゼロ』と、スケール13の『CRISIS・インフィニティ』で、ペンデュラムスケールをセッティング!」
「すべてのモンスターを召喚可能だと……」
「そうだ。これにより、レベル1から12のモンスターの召喚が可能となる。ペンデュラム召喚!我がもとに現れろ。『ドミニオンオーブ』」
通夜の全くない黒い玉が二つ出現する。
ドミニオンオーブ ATK2000 ☆8
ドミニオンオーブ ATK2000 ☆8
「そして、ドミニオンオーブの効果を発動。一ターンに一度、デッキから『ドミニオンオーブ』を特殊召喚するか、カードを一枚ドロー出来る。二体いるため、両方をするとしよう」
三体目のドミニオンオーブも特殊召喚された。
ドミニオンオーブ ATK2000 ☆8
「三体目のドミニオンオーブの効果により。カードを一枚ドローする」
手札も二枚になったか。
「さあ、見せてやろう。『PO ダークマター・エイジ』の効果。このカードをスペクトル召喚時に除外する場合、代わりに墓地にある『PO ダークマター』一枚を除外することが出来る。私は、ダークマターとドミニオンオーブ三体を除外して、スリットチェンジ!」
三体のオーブがスリットに変わる。
「見るがいい。これが、イデアの最高位に位置する猛獣たちの頂点、死を得し竜よ、大いなる存在の頂に君臨し、すべてを震撼させる王となれ、スペクトル召喚!現れろ。レベル12『マキシマムイデア・スペクトルドラゴン』!」
マキシマムイデア・スペクトルドラゴン ATK5000 ☆12
「これが……お前の最強のモンスターか」
「そうだ。他のマキシマムイデアのモンスターは、戦闘でダメージを与えた時のみ効果を発動するが、このモンスターは違う。マキシマムイデア・スペクトルドラゴンはその永続効果により、墓地にいる『マキシマムイデア』と名の付くレベル12モンスター一体につき1000ポイント、攻撃力と守備力がアップする」
「なんだと!?」
墓地にいるのは、儀式とエクシーズのマキシマムイデアだ。
よって……。
マキシマムイデア・スペクトルドラゴン ATK5000→7000
ガゼルアブソーバを超えてきたか。
「ガゼルアブソーバは装備カードの破壊を無効にし、さらに、『聖堂剣サフィクル』は効果による破壊を無効にするようだが、私にはそんなものは通用しない。バトル!マキシマムイデア・スペクトルドラゴンで『聖堂軍ガゼルアブソーバ』を攻撃!『マキシマムストリーム』!」
マキシマムイデア・スペクトルドラゴンのブレスが、ガゼルアブソーバを完全に消滅させる。
遊世 LP2500→1800
「ぐうううう……ここまで来てこれか……」
「スペクトルドラゴンが戦闘でダメージを与えたことで、効果発動。自分の墓地に存在するマキシマムイデアモンスターを除外することで、そのモンスターの戦闘でダメージを与えた時に発動する効果を使うことが出来る。私は『マキシマムイデア・リチュアルジャイアント』を除外し、その効果を使う。相手に3000ポイントのダメージを与える」
マキシマムイデア・スペクトルドラゴン ATK7000→6000
空が、ひび割れていく。
「おい、これをくらったら遊世の負けだぞ!」
「いや、まだ伏せカードがある。大丈夫だ」
鉄也が焦るが、八雲がそれを抑えた。
遊世はボタンを押す。
「リバースカードオープン。永続罠『PO ダメージエンジン』を発動。相手の効果に寄るダメージを無効にして、その数値以下の攻撃力を持つスペクトルモンスター一体を、このカードと共にデッキの素材となるカードを除外することでスペクトル召喚する」
ひび割れた空が消滅して元に戻り、元に戻ろうとした衝撃でプリズムが出現する。
そして……。
「俺はダメージエンジンと、デッキの『聖堂軍ピリオネ』と『聖堂剣ホライゾン』を除外して、スリットチェンジ!我が心を満たす採光よ、剣を取りて、新たなる開闢をこの世に示せ。スペクトル召喚!現れろ。レベル7、『剣聖ゴディアス』!」
剣聖ゴディアス ATK2500 ☆7
「フン!だが、マキシマムイデア・スペクトルドラゴンは、一ターンに二度攻撃できる。やれ!『マキシマムストリーム』!」
「俺は手札から、早苗からもらった装備魔法『サンサーラオブジェクション』の効果を発動!『輪廻魔術師』のみ装備することが可能な装備魔法で、自分フィールドのこのカードを装備することが出来るモンスターが攻撃対象に選択された時、そのモンスターに装備することが出来る。俺のエースモンスターは、すべての装備制限を突破できる。よって、装備可能だ」
剣聖ゴディアスの左手に、青く光る宝石のアミュレットが出現する。
「だが、攻撃力が変わらないのであれば、そのまま終わりだ!」
その時、早苗は笑った。
「いいえ、この装備魔法は、自分の魔法、罠ゾーンにこのカードしか存在しない時、相手ターン中に墓地に送ることで、デッキトップを五枚確認し、自分フィールドに装備することが出来る装備魔法があれば、そのカードを装備させることが出来るのです」
「てことは……」
「剣聖ゴディアスは、すべての装備魔法を使うことが出来る。これは要するに、装備魔法さえ引けば、剣聖ゴディアスは装備することが出来るということだ」
「遊世君なら絶対引けるよ!」
「頑張れ。遊世」
「僕たちの期待。背負ってくれ」
遊世はデッキトップに手を置いた。
「一枚目。ドロー!」
遊世はみた。
「鉄也からもらった装備魔法『殲滅砲塔ファルコン』だ。装備魔法だから、剣聖ゴディアスに装備する!」
剣聖ゴディアスの左肩に、レールカノンが装着された。
「よし!『殲滅砲塔ファルコン』は、相手モンスターを破壊した時、カードを二枚ドロー出来る」
「あと四枚で破壊出来ればいいが……」
遊世はカードをドローする。
「二枚目!よし、八雲からもらった装備魔法『シークレットパスコード』だ。装備魔法なので、剣聖ゴディアスに装備する!」
剣聖ゴディアスの周りに、0と1で構成された帯がいくつも出現する。
八雲は頷いた。
「『シークレットパスコード』は、攻撃力を1000ポイントアップする。そして、相手モンスターを破壊した時、相手の手札を二枚まで墓地に送ることが出来る」
剣聖ゴディアス ATK2500→3500
遊世はカードをドローする。
「三枚目!氷菓からもらった装備魔法『メテオグラビトン』だ。装備魔法だから、剣聖ゴディアスに装備する」
氷菓が笑顔になる。
「『メテオグラビトン』は、装備モンスターが戦闘を行うとき、相手モンスターの攻撃力がもともとの数値より高い場合、その数値と同じ数値分、装備モンスターの攻撃力をアップできるよ」
「リチュアルジャイアントが除外されているから、エクシーズレオのみ。よって、あのドラゴンの上昇数値は1000ポイントだ。よって、こっちも1000ポイントアップするぜ」
剣聖ゴディアス ATK3500→4500
遊世はカードをドローする。
「四枚目!未来からもらった装備魔法『縮地遺伝子』だ。装備魔法だから、剣聖ゴディアスに装備する」
未来は呟く。
「『縮地遺伝子』は、装備モンスターの攻撃力を800ポイントアップして、相手の罠カードを対象にならなくなる」
剣聖ゴディアス ATK4500→5300
「スペクトルドラゴンの攻撃力6000まで、あと700ポイントだ」
「頼むぞ。遊世」
遊世はカードをドローする。
「五枚目!ガイゼからもらった装備魔法『魔聖堂剣ルーイン』だ。装備魔法だから、剣聖ゴディアスに装備する」
剣聖ゴディアスの持つ剣が、魔聖堂剣ルーインに変わる。
ガイゼが微笑む。
「『魔聖堂剣ルーイン』は、装備モンスターが持っているのがレベルかランクかで効果が異なるが、レベル7以上のモンスターが装備している場合、攻撃力は800ポイントアップする」
「てことは……」
剣聖ゴディアス ATK5300→6100
「超えた!」
「バカな……」
遊世は指さした。
「これが俺達の力だ。存分に受け取れ!『ソード・オブ・リベレーター』!」
一刀両断!
ラフェル LP2900→2800
「わたしの切り札はまだ倒れんぞ!マキシマムイデア・スペクトルドラゴンはライフを半分にすることで、破壊を無効にする」
ラフェル LP2800→1400
「だが、俺達の力は受けてもらう。『殲滅砲塔ファルコン』の効果により、カードを二枚ドロー。『シークレットパスコード』の効果により、お前の二枚の手札は墓地に送ってもらう」
「ぬうう……」
ラフェルの手札が尽きた。
「だが、まだ終わらん!私は除外されている『ドミニオンオーブ』の効果を発動。このカード三枚をデッキに戻し、シャッフルすることで、カードを二枚ドロー出来る。ふふふ、私は魔法カード『分裂崩壊』を発動。デッキトップから三枚を墓地に送り、相手フィールドのスペクトルモンスターを破壊する」
「なんだと!」
空中で、突如爆発が起こる。
「そしてこの時、デッキから『マキシマムイデア・ペンデュラムメガロドン』が墓地に送られた。これにより、攻撃力が上昇する」
マキシマムイデア・スペクトルドラゴン ATK6000→7000
「私はカードを一枚セット。ターン終了だ」
「ち……俺のターン。ドロー!手札から魔法カード『デッドリーエクシーズ』を発動!手札のモンスターを墓地に送り、そのモンスターと同じ数値のランクを持つエクシーズモンスターを二体、効果を無効にしてエクストラデッキから特殊召喚する。俺はレベル5の『聖堂軍レイセン』を墓地に送り、ランク5の『聖堂軍ヒューセル』と『聖堂軍サントラ』を特殊召喚する」
聖堂軍ヒューセル ATK2500 ★5
聖堂軍サントラ ATK1500 ★5(チューナー)
「チューナーだと!」
「俺はランク5の『聖堂軍ヒューセル』に、ランク5の『聖堂軍サントラ』をチューニング。聖堂にたたずむ大いなる盾よ、今戦場を駆け巡る意思と化せ、ダークスターシンクロ!」
来い!
「現れろ。ランク10『聖堂軍アークヒルズ』!」
巨大な盾を持った騎士が出現する。
聖堂軍アークヒルズ DFE3500 ★10
「これは……」
「聖堂軍最強の守護者、アークヒルズだ。俺はこれでターンエンド!」
その時、ガイゼは驚愕していた。
「まさか、既に取得していたなんて……」
「まっ、それが遊世だ」
「そう言うものか……」
ラフェルはカードをドローする。
「私のターン。ドロー!フフフ。私は魔法カード『同調の閃光』を発動。自分のエクストラデッキからシンクロモンスターを墓地に送り、相手フィールドのカードを破壊する!私は『マキシマムイデア・シンクロフェニックス』を墓地に送り、効果を発動する!」
「アークヒルズは、カードの効果では破壊されない!」
放たれた閃光を、アークヒルズは盾で防いだ。
「だが、新たなマキシマムイデアモンスターが墓地に送られたことで、攻撃力が上昇する」
マキシマムイデア・スペクトルドラゴン ATK7000→8000
「攻撃力、8000か」
「さらに、リバースカードオープン!罠カード『リジェクトフォース』!このターン、自分のモンスターが相手の守備表示モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与える。さらに、相手はバトルフェイズ中、私のモンスターの攻撃を無効にできない」
「な……」
「マキシマムイデア・スペクトルドラゴンで、聖堂軍アークヒルズを攻撃!『マキシマムストリーム』!」
ブレスがアークヒルズに直撃する。
爆発が起こった。
「遊世!」
「遊世君!」
「お兄様!」
ラフェルが高笑いしている。
「フハハハハハ!……む?」
爆発が起こっていたが、その中から遊世は出てきた。
そばには、レイセンがいる。
「残念だが、レイセンは、戦闘ダメージが発生した時、このカードと墓地の聖堂剣を除外することで、このターンの戦闘ダメージを0にする」
「ぬうう……だが、もうお前にできることはない。フィールドは何もなく、手札は一枚。それで一体何が出来る」
「知らんな。ただ、諦めるということはないとだけ言っておくぜ」
「この状況で勝てると思っているのか?」
「現実を教えるつもりか?それなら、俺は奇跡を見せてやるよ。俺のターンだ」
遊世は加速する。
「俺のターン。ドロー!」
来た。
「俺はまず魔法カード『カセドラルリザレクション』を発動。墓地の聖堂軍シンクロモンスターを、攻撃力、守備力を0にして特殊召喚し、さらに、デッキからレベル4の聖堂軍モンスターを手札に加える。ただし、このターン。通常召喚はできない。俺は『聖堂軍アークヒルズ』を蘇生し、デッキからレベル4の聖堂軍モンスター『聖堂軍ネビュラ』を手札に加える。」
聖堂軍アークヒルズ DFE3500→0 ★10
「そして、アークヒルズの効果。一ターンに一度、手札から聖堂軍モンスター一枚を墓地に送り、アークヒルズをそのモンスターのレベルとして扱い、さらに、この時チューナーモンスターを墓地に送った場合、アークヒルズをチューナー扱いにする」
「何?」
「俺が墓地に送るのは、レベル4のチューナーモンスター『聖堂軍ネビュラ』だ」
聖堂軍アークヒルズ ★10→☆4(チューナー)
「一体何が……」
「そして、これが俺の切り札。魔法カード『大聖堂の奇跡』を発動。自分の墓地に、レベル10以上の聖堂軍シンクロモンスターが3体以上いる時、そのモンスター全てを、効果を無効にして、攻撃力を0にして。レベル2扱いで特殊召喚することが出来る。この効果を使った後、俺はエクストラデッキから一体しかモンスターを特殊召喚できず、さらに、ターン終了時に、ライフが半分になる」
「一体どういうことだ……」
「こういうことさ。俺は、墓地にいる『聖堂軍バセルーク』『聖堂軍スターゲイザー』『聖堂軍セルハザード』『聖堂軍ガゼルアブソーバ』の四体を、効果を無効にして、攻撃力を0に、そして、レベル2のモンスターとして特殊召喚する。甦れ。俺と共に戦ってきたモンスター達!」
聖堂軍バセルーク ATK3100→0 ☆10→2
聖堂軍スターゲイザー ATK3500→0 ☆10→2
聖堂軍セルハザード ATK3000→0 ☆10→2
聖堂軍ガゼルアブソーバ ATK3800→0 ☆12→2
聖堂軍アークヒルズと会わせて、五体のシンクロモンスターが遊世のそばに来た。
「すげえ……」
「こ、こんなことが……」
「すごい光景だね。こんなの初めて見る」
「うん。うずうずする」
「お兄様……」
「遊世……」
そして、全員が叫んだ。
「「「「「「行けええええええええ!」」」」」」
遊世は加速させた。
加速していき、金色の光があふれ出して、遊世のを包み込んだ。
「行くぞ!限界突破の究極境地、オーバートップクリアマインド!俺はレベル2の『聖堂軍バセルーク』『聖堂軍スターゲイザー』『聖堂軍セルハザード』『聖堂軍ガゼルアブソーバ』に、レベル4の『聖堂軍アークヒルズ』をチューニング!長きにわたる聖堂の魂。今ここに最強の剣となりて、繋がれた絆の奇跡を導け!」
アークヒルズが、四本の金色のチューニングリングを出現させ、四体のモンスターを包む。
「リミットオーバーアクセルシンクロオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
新たなモンスターと共に、遊世は駆け抜ける。
「爆誕せよ。レベル12『聖堂軍団長ライジングユニバース』!」
長きにわたり、仲間たちの戦いで剣を掲げた聖堂軍創始者が降臨する。
聖堂軍団長ライジングユニバース ATK4000 ☆12
「バカな。シンクロモンスター五体によるシンクロ召喚だと……」
「これが、俺の今の最強のモンスターだ。ライジングユニバースの効果発動!このモンスターのシンクロ召喚に成功した時、デッキと墓地、そして除外されている聖堂剣を一枚ずつ。装備することが出来る」
「何!?」
「ただし、ライジングユニバースは同じ聖堂剣を装備できないがな。俺は、墓地の『聖堂剣ツナミ』と、除外されている『聖堂剣ホライゾン』そして、デッキの『聖堂剣マスタリー』を装備する。聖堂軍団長の名は伊達じゃない。守備力は4000だ。マスタリーを出すのは初めてだったな。このカードを装備しているモンスターは、マスタリー以外の聖堂剣に寄って上昇している攻撃力の半分上昇させる。よって、2000アップとなる」
聖堂軍団長ライジングユニバース ATK4000→8000→10000
「ばかな。攻撃力10000だと!」
「聖堂軍団長ライジングユニバースで、マキシマムイデア・スペクトルドラゴンを攻撃、『カセドラルマスターセイバー』!」
ライジングユニバースが一刀両断する。
「ばかな。私が……負けるだと……」
ラフェル LP1400→0
勝者。宮襟遊世。