後ろからの視線に気づきながらも。
前へ進む。
「機械都市に到着!」
そう言うと俺は周りを見渡した。
俺の見たことのない物が溢れている。
「アリア!あれは何!?」
そう言う俺の指は長方形の箱を指していた。
「自動販売機の事?」
「じどうはんばいき?」
俺は不思議そうな顔で聞き返した。
「これにお金を入れて、ほしい商品のボタンを押すと!」
アリアはコーラのボタンを押した。
「商品が出てくるの!」
すると缶が出てきた。
「おおーーー!!」
するとアリアは少し笑った。
「そんなに驚くような事?」
俺はさらにある店を指した。
「あれは!?」
アリアは驚いて聞き返した。
「コンビニを知らないの!?」
「コンビニ?」
アリアはため息を吐き答えた。
「あそこでは色々な商品がすぐにそろうの、弁当から日用雑貨まで」
「へー」
「…本当に何も知らないのね」
「何か言った?」
「なんでもないわ」
アリアはなんでもないと手を振ると言った。
「まずはホテルに予約しましょ」
「ハンター支店が先じゃない」
するとアリアは少し笑いながら答えた。
「ここにハンター支店はないわ」
「本当に?」
「ええ」
俺はモバイルで周りに支店がないか調べた。
「ホントだ」
「ね!」
アリアに俺は説明を求めることにした。
「なんで!」
「列車がこの町に入るときに大きな壁があったでしょ!」
「うん」
「あの壁ね!機械都市の周りを覆ってるんだけど」
「うん」
「この町は歩いて外に出れないの」
「そうなの」
俺は不思議そう顔をした。
「この町は列車でしか入る事が出来ない町なの」
「へー」
「だからハンターのする仕事も特に無い」
「だから!」
「そう!ハンター支店も無い」
アリアは続けて言った。
「ハンターも、私達みたいのしか来ないし」
俺は周りを見渡した。
「本当に大きな町だな」
アリアも周りを見渡した。
「そうね」
アリアは真剣な顔で言った。
「でもね、裏通りだけは言っちゃだめよ」
「うらどおり?」
俺はまたしても不思議そう顔をした。
「そう!」
アリアは続けて言った。
「何もこの町は見えてるこの風景だけじゃない」
「というと?」
「ジン!後ろを見てくれる」
私達は後ろを向いた。そこには廃墟と化したビル群があった。
「これは?」
「廃墟のビル群、通称夢の残骸」
「夢の残骸」
そう言うとジンは夢の残骸を凝視した。
「あそこも元々は、機械都市の一部だった」
私は続けて言う。
「でも、中心部ばかりが発展していって、周りはついていけなかった」
「そしてこの町に夢を追って来た人たちも、すべてがうまくいったわけじゃない」
「その中でもうまくいかなかった人たちがあそこにいる」
「夢を追った人たちの残骸」
ジンは呟いた。
「だから夢の残骸」
「そうよ」
私は言った。
「あそこはゴロツキやテロリストの根城なの」
ジンは驚きながら言った。
「退治しなくてもいいのか!?」
「退治をしようとしても、あそこには多くの抜け道がある」
「すぐに逃げられる」
ジンは複雑そうな顔をした。
「でもそれって!?」
「そういけないことよ」
「でもね夢の残骸によって得られた利益があるのも事実」
「?」
「今回のテロね、国のトップは知っていたの」
「!?」
ジンはさらに驚いた顔をした。
「この機械都市の夢の残骸で、運命戦争を食い止めた二人がこの町に向かっている」
「そういう情報があったの」
私は少し複雑そうな顔をしながら言った。
「平和大使の乗る電車を少しずらした」
「そんな!そんなことで!」
「だから乗客も少なかったでしょ?」
ジンは黙って頷いた。
「夢の残骸は情報を売って利益にしている人達が多くいる」
「国はそんな人達から金を使って…」
ジンはそう言って黙った。
「だから、この国は夢の残骸を放棄している」
ジンもまた複雑そうな顔をしていた。
「そろそろ行きましょ」
「…うん」
「了解です」
私達はホテルに向かっていった。
「さて!これからどうする?」
「あの大きな建物に行きたい!」
俺は大きな建物を指差した。
「タワーに?」
俺は黙って頷いた。
「その前にお金を引き出してもいいかしら?」
「いいけど」
「反対はしません」
俺たちは銀行に向かった。
銀行に着くとアリアは言った。
「この席で待ってて」
「ほーい!」
「了解です」
フンフンフン♪
俺は鼻歌交じりに歌うと突如大きな鞄を持った男が5人ずれで現れた。
「全員動くな!」
1人の男が銃を持って叫んだ。
俺とアリアは武器を抜く構えを取った。
「何が目的だ!」
男は笑いながら言った。
「機械の化物を退治するのさ」
すると後ろから大きな声が聞こえた。
「いやーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
そこにはサンがうずくまりながら叫んでいた。
『お前は機械の化物だ!』
『感情のない奴』
『機械の化物はあっちに行けよ!』
いじめないで…
だれか助けて…
私は機械の人にはなりたくない…
『お前は機械の人なんだ』