そんなアリアが倒れた。
私が目を覚ますとそこは部屋のベットの上だった。
「うっん」
するとベットに寄り掛かって寝ているジンを見つけた。
「ジン先輩はずっとアリアさんの事を心配していたんですよ」
そう言うと奥からサクラが、タオルを持って現れた。
「寝ていてください」
「ありがとう」
私はそう言うとまたベットに倒れた。
「これを」
サクラは私の頭に濡れたタオルを取り換えてくれた。
よく見るとこの部屋は私の部屋じゃないような気がする。
「この部屋サクラの部屋?」
するとサクラはすぐさまに否定した。
「いいえ」
「じゃあ…」
「ジン先輩の部屋です」
あまり汚くはされていなかった。最初の頃は本当に汚かった。部屋に服と鞄の中身が全部周りに散乱していた。さすがに見かねて私が掃除させた。
「ジン先輩が自分でこの部屋に連れてきたそうです」
「ジンが?」
「はい!その後私が来ました」
私はジンの頭を撫でていた。そうするとサクラはそのまま続けた。
「疲労からくる風邪だそうです」
「そう…」
私は直前の事を思い出していた。
「今日一日はゆっくりしていてください」
「ありがとう」
サクラは窓を見ながら言った。
「しかしもう外は夜ですが」
私も窓を見ると外は暗かった。するとお腹が鳴った。
「何か食べるものを買ってきますね」
サクラは少し微笑みながら言った。
「お、お願い…」
私は照れながら言った。
(そう言えば朝から何も食べてない気がする)
そんな事を考えながら私はジンの頭をなでるのを続けた。
「かわいい…」
「アリア~」
ジンは寝言で私の名前を呟いた。
「どんな夢を見てるんだろ…」
「トウモロコシ…」
私は少し笑いながらその様子を見ていた。
するとサクラがごはんを買ってきた。
「おにぎり、サンドイッチしかありませんでした」
「ありがと」
「いいえ」
私は起き上がるとサンドイッチを選んで食べ始めた。
「おいしですか?」
「うん!」
すると私はサクラが夕飯を食べたのか気になった。
「サクラは夕飯を食べたの?」
「はい!食堂で」
「そう…」
「ジン先輩もここでおにぎりとトウモロコシを」
そう言うとサクラはジンを下に、あらかじめ引いてあった布団に乗せた。
「では、おやすみなさい」
そう言うとサクラは部屋に出て鍵をかけた。私はその後すぐに寝た。
「サクラ!!!!」
私は大きな声で起きた。
「どうしたの?」
私は隣を見るとジンの上にサクラが乗っていた。
(うらやましい!)
私はそんな事を考えていた。
「アリア!見てないで助けてくれ!」
私はサクラに言った。
「サクラその辺でいいわよ」
「わかりました」
そう言うとサクラはジンの上から退いた。
「朝からひどい目にあった」
「しょうがないわよあなた、なかなか起きないし」
「うー」
私はベットから起き上がった。
「ジン!昨日はありがとう!」
ジンも起き上がり笑いながら言った。
「いいよ!」
ジンは心配そうな顔をしながら言った。
「もういいの?」
「うん!」
私はジンに言った。
「朝ごはんを食べに行きましょ」
「うん!」
ジンは満面の笑みで答えた。
俺たちは食堂で朝ごはんを食べていた。
食堂は大きく洋風にできており、バイキング方式だった。
「今日はどうする?」
あれは昨日からアリアと行きたいところがあった。
「アリア!お昼にある映画を見に行かない?」
するとアリアは少し考え赤くなりながら答えた。
「ジンさえよかったら…」
「やった!」
するとサクラが言った。
「それまでどうします?」
するとアリアは一つ提案した。
「プールに行かない?」
「いいけど」
「賛成です」
その後サクラがこの船の到着時刻を教えてくれた。
「明日の朝9時に到着です」
「じゃ今日一日は遊べるな!」
アリアは少し笑いながら言った。
「そうね!」
その後俺達はプールに行った。
「ジンは泳がないの?」
「うん!いいよ!」
俺はそのままプールで泳いでいるアリア達を見ていた。
その時ふと視線に気づいた。
「!!」
アリアはいつの間にか両手にクレープを持って現れた。
「どうしたの?」
「いや、あそこから誰かが俺を見てたから」
そう言われるとアリアも上のベランダを見た。すると1人の女性が奥に入って行った。
「あの人昨日船に乗る時に機嫌が悪そうだった人?」
「たぶん…」
「ふーん」
「それより!」
「これ!」
そう言うとアリアは片手にあったクレープをくれた。
「ありがとう!」
そう言うと俺はサクラがいない事に気付いた。
「サクラは?」
「先に上がってるって」
「へー」
(うん!おいしー!)
アリアは俺の顔を覗き込むと言った。
「おいし?」
俺は笑って言った。
「うん!おいしい!」
「よかった!」
俺はアリアのクレープを見ながら言った。
「ねえ!一口頂戴!」
「はい!」
そう言うと俺はアリアのクレープを一口食べた。
「おいし?」
「うん!俺のも!」
「ありがとう!」
そう言うと俺のクレープをアリアは一口食べた。
「おいし?」
「うん!」
その後俺たちは映画を見た。
「今日は楽しかったわ」
「ほんと!?」
「うん!」
「じゃあお休み」
「お休み」
俺はそのまま寝た。
「サクラーーーーーーー!!!!!」
やはり起きるとサクラがいた。
「おはようございます」
「いいから部屋から出ていけ!」
「はい!」
起きると部屋の前にアリアがいた。
「おはよ」
「おはよ」
俺たちは食堂に急いだ。
するとその途中に窓からグラン国の最初の町マーチが見えた。
プールの上のベランダでゆっくりしているとまたしてもあの男の声が聞こえた。
「アリア~!」
あの男を見ているとイライラしてきた。
すぐに視線を戻す。
あの男が見ている。
すぐに不愉快になり私はそこを後にした。