「運命の石破壊指令」
運命の石のせいでハンガー国とデレシー国が、戦争をしようとしていた。
ジンは戦争の阻止または、戦争の拡大の阻止の為、動き出そうとしていた。
朝の7時半:ジン起床
「よく寝たー!」
そう言いう俺の表情は爽やかだった。体をボキボキ音を鳴らせながら、俺は立ち上がった。すると…。
「……ぎゃーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
俺の目の前に蜘蛛が糸で垂れ下がっていることに気が付いた。俺は恐怖に慄きながら、急いで後ろに下がる。すると今度は壁に頭をぶつけた。
ガン!!
「いってーーーー!!」
後頭部を抑えながら俺は涙目になっていた。
その後、下の散乱した荷物を踏んづけて足を滑らせ回転しながら机の角に頭をぶつけた。
ガン!!
「…………」チーン
ージン一時間ほど気絶ー
起きると蜘蛛はもう居なかった。俺は安心して着替えを始めることにした。中にTシャツを着て、その周りに袖が大きなジャケットを着ることにした。ズボンにはジーンズを穿き、靴はふつうのスニーカーを履いた。お気に入りの服なので悩むこともなかった。
「よし準備万端!」
そう言うと部屋を出て階段を下ると食堂を目指した。
食堂では、食事をしている人は少なく閑散としていた。
「当然か、もう9時になろうかという時間だし」
そう言って俺は嬉しそうな表情を浮かべながらモーニングセットを注文した。20分で食べ終わると俺はポーチに必要な物を詰めて出かけた。
俺は出て30分のところにある図書館に向かった。
「もうすぐ戦争が始まろうかというのに、この町の人たちは活気があっていいな」
歩きながら俺は本当にそう思った。自然と表情が緩む。
そんなことを考えていながら中央公園前を通っている時だった。公園の中で大きな煙が上がっている事に気が付いた。騒ぎの中心を見ると3人の男が兵士たちを魔法で倒していた。
「……」
男たちは無言で魔法を唱えると、瀕死の兵士達に浴びせようとしていた。
「防衛魔法 ディンス!」
ドーーーーン!!
気づくと俺は兵士たちを魔法で守っていた。
俺は鬼のような形相で怒鳴りつけた。
「なんの恨みがあるか知らないが、町のど真ん中でそんな魔法を使うやつがいるか!!!」
(こいつら!殺しても不思議じゃないレベルの魔法を平然と死にかけている兵士に浴びせようとしていやがった!)
「どこの者だ!!所属を言え!!」
しかし聞こえていないのか男たちは魔法を演唱し始めた。
「地獄の炎よ我の邪魔をする者を焼き尽くせ!!」
(俺は驚いた。最上級火炎魔法をたった3人で演唱しようとしている。最上級魔法はどれも本来ならば6人以上でなければ唱えることは、難しい呪文なのに)
俺はとっさに魔法除去呪文の演唱に入った。
「神より舞い降りし祝福の風よ我らを守りたまえ!!」
「「「ゲヘンナ・ファイヤー・ストリーム!!!」」」
「ゴット・ブレス」
俺の除去呪文が一瞬早く魔法陣から発生しようとしていた。どうやら魔法は不完全だったらしく最上級呪文をあっさり抑え込むことができた。
「何とかなったか」
少し表情を緩ませる。
気づくと相手の男たちは、気絶していた。おそらくは、魔法を使った際に、体内にある魔力値を使い果たしたのだろう。
周りを見渡すと周りの人たちは、大きな声で俺を称えていた。
「すげー!!」
「ハンターかな!?」
「今のが魔法!?」
このハンガー国は主に魔法を使う才能がない人たちが多く、魔法事態を見たことのある人がほとんどなのだろう。
そんなことを考えていると、兵士の一部の人たちが立ち上がり俺に話しかけてきた。
「助けていただきありがとうございます」
「別にいいですよ」
「できればお話をお聞きしたいのですが」
「その前にけが人の治療をしてからにしたいのですが」
兵士の人たちは考えたのちに申し訳なさそうに言った。
「お願いできますか?」
俺は黙って頷くと、回復魔法の演唱に入った。
「傷ついた神の子を癒したまえ!」
一つ間を置き大きな声で唱えた。
「ヒール!!」
唱えると同時に空に描かれた魔法陣から虹色の風が吹いた。すると兵士たちの傷はアッという間に癒えていった。
「「「オーー!!!」」」
先ほどよりも大きな声で歓声が上がった。
「助けていただいただけでなく、傷ついた仲間の傷まで治していただくなんて」
俺は少し笑いながら答えた。
「困っていると助けたくなるんですよ」
そう、昔から困っている人を助ける癖のようなものができていて、そのせいで色々な事件に巻き込まれ来た。
兵士は頭を下げると俺に向き直り小さな声で話かけてきた。
「では我々について来てください」
「はーい!!!」
俺はいつもの癖で右手を挙げながら、軽い感じでニコニコと答え兵士たちについて行った。
兵舎に着くと兵士たちは深刻な顔でこう言った。
「改めて助けていただいてありがとうございます」
「いえいえ」
俺は照れながら答えた。しかしその兵士たちの顔が俺の気持ちを引き締めた。
「実はですね、今回の事件はこれが最初じゃないんですよ。8日前から始まり、今回で5件目です」
「5件目!?」
(5件・・・・。それだけの件数の事件が起こっている。しかも8日前と言えば運命の石が発動した日だ)
「死傷者はざっと10人近くに及びます。その中でも死人は8人です」
「8人!?」
(8人も死んでるのか…)
「前の事件はハンターのおかげで死傷者はゼロなんですが」
(ということは、前の3件で8人も死んでるのか)
「この町だけではなくこの国内でたくさんの、類似している事件が発生しているんですよ」
(これも運命の石のせいか、少なくとも死者が出ている以上見過ごしてはおけないな)
「前の事件はいつです?」
「昨日の昼に、廃工場で起きました」
俺は難しい顔しながら聞いていた。
「その時は、女性のハンターさんが事件を解決してくれたんですが」
(昨日・・・。昼となるとまだ草原で迷っている時だ)
「その事件も今までの事件も共通点がいくつかあるのですが」
「一つ目は、魔法を使っているということ」
「二つ目は…」
二つ目を言う前に俺が真面目な顔で答えた。
「魔法の才能が無い人間が事件を起こしており、みんな事件の前後の記憶がない」
「知ってらしたんですか!?」
兵士は驚いた様子で答えた。
(やはり…。運命の石の効果でその人の才能が一時的に変換されたか)
「いいえ。しかし、大方の予想は着きました」
犯人の目を見たときに違和感を感じていた。
「犯人の目は焦点が合っていなかったものですから。何かに操られている可能性がある。操られているということは、前後の記憶も飛んでいる可能性が高い」
兵士たちは俺に頼み込むように言った。
「今回の事件でたくさんに同胞が死にました。何か嫌な予感がするんです。お願いです」
「「「我々の代わりにこの事件を解決してください!!」」」
俺はその姿を見て改めてこの任務の重大さに気がついた。
兵舎を出るとモバイルに着信があった。
「ハンター支店から何の用だ?」
(もしかしたら運命の石の情報で新しい動きがあったのか!?)
「もしもしジンです」
「おうジンか?」
「何かありました?」
「ああ運命の石に関する情報提供者が現れた」
それを聞くと俺は1人の女性の姿が浮かんだ。
ハンター支店に着くと、俺の予想道理の人がいた。
「やっぱエミリーか」
「なんだ知り合いか?」
「ええ昨日少し」
そう答えると俺はエミリーのほうを向いた、するとエミリーは今にも泣きだしそうだった。 俺はハンターマスターに事情を聞いた。
「実はなこの子の兄が運命の石を起動させたかもしれねーんだと」
(エミリーのお兄さんが?何のために?)
「私達の両親は私達が幼い頃に国の機械兵の開発実験に失敗して命を落としたんです」
(じゃあエミリーのお兄さんは復讐の為に…)
「それでエミリーちゃんのお兄さんは国に対して復讐を果たそうとしているんだと」
「私、私どうしたらいいか・・・」
(復讐の為…。それは妹の為になるのか……。妹をこんなに心配させて…。こんな妹を泣かせてまでやりたいことなのか!?)
俺は静かに怒りの炎を燃やしていた。
「お兄さんは今どこに?」
「今ハンターに調査させている。もうじき返事があるはずだ」
すると奥から1人の受付の人が出てきた。
「マスター、エミリーさんのお兄さんはアルミア渓谷に向かったそうです!」
それを聞くと俺はエミリーの頭に手を置いて言った。
「君のお兄さんは俺が連れて帰るよ」
それを聞くとエミリーは泣きながら言った。
「グスン、兄を、兄を、助けてください!!!」
俺は外に止めていたハンター専用輸送車に乗った。
「ジン、これを持って行け」
そういうとマスターはイヤホンのような物を投げた。
「これは?」
「このボタンを押すとアンテナとマイクが出てこちらから指示が出せる」
「なるほど」
「これを着けていけば方向音痴のお前をこちらから案内ができる」
「わかりました」
「後、さらに悪い情報が入った」
「なんです?」
大体の予想はついた。
「アルミア渓谷でハンガー国に機械兵軍とデレシー国の魔術師軍が衝突している。」
(やはり)
(予想をはるかに上回る速さで戦争が始まった。もうチャンスは今しかない。このチャンスを逃すと、戦争を止めるどころかエミリーのお兄さんを止めるチャンスは来ない!)
「戦争は中央の穴付近で均衡している。今がチャンスだ!」
「俺一人で行くんですか?」
「いやもう一人向かっている。そいつは、お前とは別ルートで侵入する予定だ」
「わかりました」
「頼む、お前たちが最後の頼みだ!」
「はい!!」
そう言うと車は走り始めた。
ー1人の女の子の約束と、死んだ8人の魂の為にも、運命の石に狂わされた人達の為にもー
ー運命の石を破壊する!!ー