彼と彼女
俺達は一山越えようとしている、もうすぐ頂上でみんなワイワイ話しながら上を目指す、しかしそんな中俺はずっと気になっていることがある。
「アリア何かあった?」
「えっ?」
そう言うとアリアはいつもの表情に戻り、顔を横に振るとなんでもないと言った風ににっこり笑って言った。
「なんでもないわ!ありがとう!」
「……ならいいけど」
そう言うともう一度前を向いて歩き始める、その時後ろを向くがやはりアリアは何か気にしているようで、表情は冴えない。
「もうすぐで頂上だ!」
そう言うとついに頂上についた、すると頂上から両国の様子が良くわかる。俺はグラン国のクロックタウンがあるであろう方向を見て少し思い出した。
俺達の目がもとに戻った時にはすでにマドンナはいなかった、俺達はすぐに道路に出たがやはりそこにはマドンナはいなかった。
「逃げられた!」
そう言うとアリアは俺の方を向きながら小さな声で言った。
「ジン、今はこの町を元に戻す方法を考えましょ」
「うん…」
そう言うと俺達はそのまま時計台の上の部屋に戻った、すると先ほどと変わらない光景があった。
「兄貴、歯車は?」
そう言うと兄は手から銀の歯車を取り出して俺に渡してくれた。
「これだ」
俺はそれを受け取りそのまま機械の中にある金の歯車の元に行き金の歯車を取り外した、そしてそのまま銀の歯車をはめた。
「これで町は元通りだな」
そう言うと俺はマイケルの方に向かって歩き出した、そして俺は彼女の傍に行きそのまま彼女に提案した。
「マイケルさんを病院に搬送しましょう」
そう言うと彼女は黙って頷いた、俺はそのままマイケルさんを担いで時計台を後にした。マイケルは予想以上に軽かった、俺はそのまま時計台を出ると病院まで急いだ。
「マイケルさんをお願いします」
そう言うと病院の人はそのまま一緒に中に入って行った。俺はそのまま外に残り携帯で城に掛けた。
「もしもし?俺!ジン!」
「どうなさいました?」
「親父を出してくれ!」
「少々お待ちください」
そう言うと電話から奥の声がかすかに聞こえてくる、俺は少し周りの風景を眺めていると電話の奥から親父の声が聞こえてきた。
「なんだ?」
「クロックタウンについてなんだけど…」
「何か分かったか?」
「うん!実はな…」
そう言うと俺はこの町に起きていた一連の事件を話した、その背後にある黒い翼のことも、黙って聞いていた親父がついに口を開いた。
「分かった、念の為に兵士とカイサを送る、それまで町にいろ」
「ヘェーイ」
「ではな」
そう言うと親父は俺の返事を待たずに電話を切った、俺はそのまま病院の中に入るとアリアがすぐそこにいた。
「お父さんなんだって?」
「カイサと兵士を送るから少しの間そこにいろって」
「そぉ、マイケルさんは三階にいるわ」
「じゃあ行こうか」
そう言うと俺はそのままアリアと共に三階を目指した、すると三階にはサクラが待ってくれていた。
「こっちです」
そう言うとサクラは部屋を教えてくれた、部屋に入るとそのまま俺は兄に様子を聞いた。
「なんだって?」
「衰弱が激しいらしい、長期入院は避けられない」
「そうか…」
「親父は?」
「うん、カイサと兵士たちがこっちにくるから少しの間ここにいろって」
「分かった」
そう言うと俺はマイケルの様子を見たが俺が見ても衰弱している様子が分かる。
「今回は本当にありがとうございます」
そう言うと彼女は頭を下げた。
「いいえ、俺達も少しやり方が強引でしたから…」
「いいえ、彼が生きていただけでも…」
そう言うと彼女はそのままマイケルの方に向いたまま黙り込んだ、俺はみんなの方に向いてそのまま頷くと俺はもう一度彼女の方を向いて言った。
「俺達は外に出ていますね」
「ありがとうございました」
そう言うと俺達はそのまま部屋をでる、俺は部屋を出るとみんなにこれからの行動を教えた。
「何日懸かるんですか?」
「数日かな」
「それまではどうします?」
「個人で行動してもいいんじゃない?」
「俺もそれでいい気がする」
そう言うとそう言う方向で案はまとまった、その後俺はマドンナの事について話始めた。
「分かりました!」
「わたくしもですわ!」
そう言うとサクラは病院から1人で出て行った、するとメイリーはもじもじしながら兄に話かけ始めた。
「あの~」
「?」
「今日一日一緒に行動してもよろしいでしょうか?」
「別にいいが…」
そう兄が言うとメイリーはこれ以上ない笑顔で微笑みながら兄と一緒に出て行った。俺はアリアの方を向いて聞いてみた。
「アリアは何かやりたいことはない?」
アリアは少し考えていると何かを思いついたように言った。
「私はね!」
「うん!」
「デートがしたいな~」
「うん!…うん?」
「じゃあ!しようか!」
そう言うとアリアは俺の袖をつかむとそのまま俺を連れて行った。俺はつられるように町を回った、アリアは終始笑顔で行動していた。そんな笑顔を見ると俺はつられて笑顔になった。
「楽しかったね!」
「うん!」
そう言いながら俺は喫茶店でパフェを食べながら答えていた、俺は笑顔でそれをもくもくと食していた。
そうしていると外は既に暗くなっていた。
「もう帰る?」
「そうするか…」
俺はアリアと一緒に宿に帰った。
「目的地までまだまだです」
「急げ!」
「はっ!」