それはどのような物なのか…
その後数日後無事アリアも退院して、みんなでもう一度継承式がある町に向かって進み始めていた。アリアは事故の時の記憶はすっかり忘れているようで覚えていないそうだ。
それとは別で俺は気になることがずっとあった、しかしこれは誰にも言ってはならないような事のようにも思えた。
「今日はこの山の山頂の宿に泊まるぞ」
そう言うとすぐに中に入っていった、俺は後ろにいるアリアの様子を見たがやはりというべきか、表情は暗い。
「アリア先輩、様子がおかしくないですか?」
「そうですわね…」
そう言う風に会話していたが俺はこの時にそのアリアの様子の原因がお父さんにあることを感じていた。しかしこれはアリア個人の問題だと決めつけて俺は少しアリアと距離を取っていた。
「全員の部屋の鍵だ」
そう言うと俺はアリアの分を含めて受け取り後ろで突っ立ているアリアに渡した。
「ほい!アリアの部屋の鍵!」
「えっ!あ、ありがとう!」
俺はそれをアリアに渡すと俺は一緒に部屋を目指した、その時でもアリアの表情が常に暗いままだった。
「アリア!部屋についたよ!」
「……えっ!う、うん…」
そう言うとアリアはそのまま部屋の中に入って行った、俺も自分の部屋に入って行くと俺はそのまま部屋に荷物を置くとそのまま出てきた。
部屋の出てもアリアは出てこない、すると先に食堂に行っているという兄の言葉に返事をすると俺はアリアが部屋から出てくるのを待った。すると数十分後アリアは部屋から出てきて俺と一緒に宿に向かった。
「オムライス大盛り!」
「……鮭定食」
兄達は既に食事が始まっており俺達も急いで席に着いた、するとそれを見計らって兄がそのまま話を始めた。
「さて話を始めるぞ!」
そう言うとみんな黙って頷いて同意した。
「さてこの山を越えるとついに国境を超える事になる…」
この山フルーデンを超えると隣国であり、五大国の一角を担う国デルン国に着く。
「この次の町で他の国の次期リーダー達と合流する事になっている」
「え~!」
俺はいかにも嫌そうな顔で兄を見つめながら大きな声を上げた、すると兄は俺の方を睨みつけると俺は黙って話に参加した。
「ジンさんは各国の次期リーダー達と会いたくないんですか?」
「というより、こいつが一方的に嫌っているんだ…」
「会いたくない…」
そう言うと俺は兄の方を向き他の案はと言った感じにアイコンタクトをしたが、兄は非情にも目の前でバツ印をして却下された。
「このバカはともかくみんなそれでいいな!」
「「はい!」」
「へーい!」
「……はい」
そう言うと兄はみんなの方を改めて見ると最後の確認のように言い始めた。
「それじゃあ、明日は朝の5時に出発だ!」
そう言うと兄は黙々と食事を食べ始めた、俺も後に続き食べていたがアリアの表情は何も変化がない。
「アリア?」
「……何?」
「食事…」
「……うん」
そう言うとアリアは黙って食事を始めた、俺も黙々と食べたがやはりアリアの方が気になって仕方がない。
食事が終わると俺達はそれぞれの部屋に戻ってそれぞれの時間を過ごすことになった。しかし俺はアリアの事で頭は一杯だった、俺はアリアの言葉を思い出すようにベットにはいる。
「お父さんか…」
アリアとお父さん、何があったのか俺には確かめる術がない。
「アリア…」
そんな時部屋にコンコンという音が響くと声が聞こえてきた。
「ジン!居るか?」
「うん」
そう言うと俺は部屋の鍵を開けて兄を迎え入れた、すると兄の表情は険しく俺の方を見ると一つ質問してきた。
「お前アリアの事について何か知っていないのか?」
俺は兄の顔を見るとそのままの表情で言い切って見せた。
「何も知らないよ…」
「本当だな…」
そう言う兄の顔はやはり険しく俺の顔をじっと見ている。
「うん」
「そうか…」
そう言ったのち兄は黙って部屋から出て行った、俺は部屋の鍵を閉めるとアリアにメールして寝ることにした。
「アリア…何を考えている?」
俺が起きた時はみんな起きている、俺はみんなの輪の中に加わると兄は大きな声で出発の合図を始めた。
「行くぞ!次の町には今日中に向かうぞ!」
そう言うと兄は出発をし始めた、俺も後に続くがつい後ろを見るとアリアの表情はまだ暗い。
「アリア!どうかした?」
「ううん、なんでもない!」
「ホント?」
「…うん」
「なんでも言ってくれよ!相談には乗るからさ…」
「ありがとう!」
そう言うとアリアは笑顔になりそのまま前の方に向かって歩いて行った、するとサクラがふと疑問に思ったことを口に出した。
「どうしてジン先輩は他の国の方々が嫌いなんですか?」
「どうしても!」
「はぁ~」
兄は大きくため息を吐くと俺の代わりに話始めた。
「ジンは昔からこの体だ、だから昔から国の次期リーダーと呼ばれていた人たちに虐められてきたんだ」
「そうなんですの?」
「ああ、しかしジンが成長するにつれてそれもなくなったんだが…」
「俺はあいつらを許さない!」
「本人が許す気がない…まあまだからかうところもあるんだけどな」
そう言うと兄はそのままの速度で歩きを続ける、するとサクラは継承式の話を始めた。
「継承式には私達も警備に参加するんですか?」
「いや、その必要はない」
そう言うと兄は歩きながら説明を続ける。
「警備は各首脳の警備兵が当たるし、俺達はそれまでの警護が主な任務だ」
「そうですか…」
「俺は嫌だけど…」
「ジンいい加減にしろ…」
そう言うと俺達は次の町に着いた、俺達はそこで各首脳を待っていると後ろから嫌な声が聞こえた。
「ジンじゃん!」
「この声は…」
後ろを向くとそこには次期各首脳が姉貴以外そろっていた、その内の一人が話しかけてきた。
「彼女の1人ぐらい出来たか?」
「なんでお前に教えなきゃならないんだ!」
「できるわけないでしょ…」
そう言いながらあいつらは好き勝手言っている、そんな中いつ現れたかわからない姉貴が補足するように言った。
「要るわよ~ジンに彼女…」
そう言いながら姉貴は後ろにいたアリアを指差した、するとみんな驚くようにアリアに飛びかかり質問攻めを始めた。
「こいつのどこが好きなったんだ!」
「このデブの…」
「この化物の…」
「お前らな…」
俺はいつ怒ろうかタイミングをうかがっているとアリアは一つ答え始めた。
「優しいところかな…」
そう言うとみんな黙ってしまった、すると兄貴が手を叩きみんなを黙らせた。
「みなさん!もうすぐで次の首相なんですから落ち着いてください!では行きますよ」
そう言うと俺は兄の耳に一言言った。
「兄貴!俺とアリアは今日ここに泊まるよ!」
「それがいいだろうな、このみんなの様子を見ると」
「じゃあ!」
そう言うと俺はアリアを連れて宿に急いだ。
「もうすぐで各首脳たちと合流します」
「よし!合流しだい攻撃開始だ!」
「はっ!」