その時助けた少女が気になり、ハンター支店に向かうアリア。
宿を出たアリアは、とある人物とすれ違う。
その人物は、アリアの運命を大きく変える人物だとは、知らず。
「ふんふんふん♪」
私は鼻歌交じりに朝、シャワーを浴びていると。上の部屋から「ぎゃーーーー!!」という悲鳴が聞こえ、続いて何かにぶつかる音が聞こえるとそのまま静かになった。
「何々!?」
私は泥棒が入ったのかと心配になり、急いで着替えると上の部屋へ急いだ。
上の部屋の前にはもう野次馬が押しかけていたため、私は中の様子が見えなかった。
「虫にびっくりして頭を机の角ぶつけただけだと」
その話を聞くと私は胸を撫で下ろし、ほっとした表情で自分の部屋に戻った。
「びっくりした」
そう呟くとまだ自分が髪を乾かしてないことに気が付いた。
「髪を乾かさなきゃ」
そう言うと私は、ドライヤーで髪を乾かし始めた。髪を乾かしながら、私は、昨夜の事を思い出していた。
ハンター支店に着くと私は、スタッフの人に少女が廃工場で男たちに襲われていて、そのまま行方が分からないことを、告げた。
「特徴は、分かりますか?」
そうすると私は、難しい顔しながら思い出していた。
(特徴っていても…)
「金髪でツインテールということしか…」
その言葉を聞くとスタッフは、パソコンで何かを検索し始めた。
「アリア様の情報を元に検索してみました」
「結果は!?」
私は、すごく心配していた。おそらく顔にも出ているだろう。
「名前は、エミリー・チェーンですね」
「エミリー…」
「歳は18歳です」
「人ちがじゃ…」
「確認いたしますか?」
そう聞かれると私は、違うと思いながらも確認した。
「はい!」
じっとパソコンの画面を真面目な目つきで凝視する。
「この子だ!」
(この子に違いない。しかし、18歳だったとは)
「この子はどうなりました?」
そう聞くとスタッフの人は、画面を見ながら真面目な顔でこう言った。
「アリア様が戦闘なさった後に、夜またしても不審者に襲われています」
(しまった!)
やはり追えばよかったと思った。しかし、その後の言葉で私は安心した。
「しかし、近くを通りかかったハンターの方が家まで送っています」
「そうですか」
(よかった)
少し安心すると私は次の質問をした。
「このエミリーさんにお会いしたいのですが、住所は教えてもらえますか?」
「わかりました」
そう言うとスタッフの人は、紙に住所を書いてくれた。
「こちらになります」
そう言われて受け取った紙には、住所が書かれていた。
「ありがとうございます」
そう言って私はハンター支店を後にした。
時計を見ると9時を回っていた。
(この時間に行くのも失礼だし、明日にしようかしら)
そう思い私は、宿に帰った。
髪を乾かし終えると私はポーチを持って部屋を出た。
食堂は人で一杯だった。私は何とか座れる席を見つけると、朝食を食べ始めた。
「いきなり行くと迷惑かしら?」
そう考えたが、昨日の事が気になりいてもたってもいられなかった。
「9時半ごろに話を聞きに行こう」
そう決めると私は、朝食をさっさと食べて宿を出た。
宿を出ると外は少し静かだった。
「まあ、朝だし仕方ないか」
そう呟くと、私は港の方を目指した。
港はもうすでに活気に満ち溢れていた。
「ここは朝も、昼も関係ないのね」
すると視界の端に不審な男を見つけた。周囲の人達の視線を気にしてばかりいた。
(何をするつもり?)
そう考えていると1人の男が女の人の財布を盗んだのが見えた。
「待ちなさい!!」
そう言いながら私は男を路地裏まで追い詰めた。
「さあ、財布を返しなさい!」
「くそ!」
男は悔しそうな顔したかと思うと、にやりと笑った。
「仕方ねえ。お前ら出てこい!!」
その掛け声とともに二人の男たちが私の後ろの通路から出てきた。
「まさか1人だと思ったか?」
(やっぱりこの男の仲間か)
私は驚かなかった。つけられていたのは気づいていたし、この程度の状況は簡単に予想ができた。私は静かに刀を抜いた。
「まさか俺たちに勝とうってか?身の程を教えてやれ!!」
その号令とともに二人の男たちは後ろから襲いかかってきた。私はそれを華麗によけると、すれ違う瞬間に鞘で二人を気絶させた。
「観念しなさい!」
「この程度でいい気になるな!!」
そう男が言うと、男の手のひらから炎が上がった。私はびっくりしていると、男が炎を私に向けて飛ばしてきた。
「くっ!」
(よけきれない!)
その瞬間、裏路地に大きな爆発音が響いた。
ドーーーーーン!!
「女が調子に乗るからだ!」
男は勝ち誇った顔で言い放った。
「あなたがね!!」
男は上に顔を上げた。
「バカな!?」
そう男が言うと、私は峰打ちで男を倒した。
「ど、どうやって避けた…」
私は振り返ると抑えに来ていた兵士に捕まっている男にこう言った。
「魔法を使えるのは、あなただけではないのよ」
私は魔法が当たる瞬間に、刀に魔法を纏わせて防いだ。しかし至近距離で爆発したので、それなりのダメージを負ったが、煙のおかげで相手に気づかれずに攻撃できた。
「逮捕に協力してくださりありがとうございます」
どうやら一部始終は見ていたようで逮捕とはならなかった。そのまま路地裏に出ると、9時を回っている事に気づいた。
「彼女の家に行かなきゃ!」
そう言うと私は道を駆けていた。
彼女の家に行くと私は昨日あった事を教えたうえで、どうしてあの時廃工場で男たちに追われていたのかを聞いた。
「夕飯の買い物をするために、廃工場の中を通って近道をしたんです。するといきなり男たちが襲いかかってきて…」
そう言うと彼女は黙った。
「その後にも襲われたのよね?」
「はい。その時は、ハンター支店に向かおうとしていて、そうしたら男の人に襲われそうに…」
彼女も災難だと感じた。立て続けに二件も襲われるとは。
「でも!その時はおじさんのハンターが助けてくれました!」
(おじさんのハンター…。その人が彼女を助けた?)
「ねえ!私と一緒にハンター支店に向かわない?」
「えっ!」
彼女は驚いたように叫んだ。
「ハンター支店で詳しい話が聞きたいから」
彼女は困ったように言った。
「でも、今日のお昼に昨日のハンターさんに支店まで連れってくれる約束をしていて…」
それを聞くと私は、少し考えてこう言った。
「大丈夫!そのハンターさんには支店を経由して必ず伝えるから!」
それを聞くと彼女は、少し考えて言った。
「わかりました。実はお願いしたいことがあったので…」
それを聞き私はすぐに、ハンター支店を目指すことにした。
外を出ると公園の方で煙が立っていた。私は彼女と一緒に公園まで急いだ。
公園では三人の男たちが運ばれるところだった。すると近くから声が聞こえた。
「なんでも死にかけている兵士を殺そうとして返り討ちにあったらしい」
(ということはこの人達が兵士をそこまで追い詰めったてこと?)
犯人の顔に興味があったためそっと顔をのぞいた。
「!!!」
私は驚いた顔をした。
(この人達は路地裏で倒した…。でも、兵士を倒すほどの力があるとは…)
「どうかしましたか?」
彼女は心配そうな顔していた。
「ううん、なんでもない」
そう言い私は、ハンター支店を目指した。
私は彼女をハンター支店に連れて行くと、マスターに一連の事件の事を説明した。するとエミリーは自分の兄である。ヴァンが運命の石を使っているのではないかと言った。
「なるほど…」
そう呟くと、マスターは私の方を向きこう言った。
「アリア、今からそのお兄さんに会いに行ってくれねーか?」
私は黙って頷くと、エミリーのほうを向き、笑顔でこう言った。
「エミリー、お兄さんは今どこに?」
エミリーは悲しそうな心配そうな顔で言った。
「多分、港の廃屋に…」
それを聞くと私はハンター支店を後にした。
廃屋の中では、1人の男が何かの準備をしていた。
「そこのあなた、ヴァン・チェーンね!運命の石の使用容疑で拘束します。おとなしくしなさい!」
するとその男は、黙って剣を抜いて私に切りかかってきた。
「ちょっと!」
私は寸前のところで刀を抜いたが攻撃を受けた表紙にバランスを崩した。それを相手は見逃さず連撃を入れた。
右左上右下上左下右左下
(何とか受け止めきっているけど何とかしなくちゃ!)
そんな事を考えていると、相手は上からの攻撃に入っていた。私はとっさに魔法の刀に纏わせて相手の攻撃を吹き飛ばした。私は、その後高くジャンプして相手の背後を捕った。
「勝負ありね!さあ、おとなしくついて来てもらいます」
すると男はぶつぶつと言った。
「俺にはこの道しかないんだ!」
「お前にはわかるまい!」
「大切な者を奪われる苦しみは!」
「俺には運命の石がある!」
「アルミア渓谷ですべてを終わらせる!!!」
私はなんて説得すればいいか解らなかった。すると男は地面に魔法を叩きつけた。
ドーーーーーン!!
「しまった!!」そう言いながら私は外に出た。
すると男は外に止めてあった車に乗り走り出した。
「逃がした!」
(行先ならわかるのに!)
そんなこと考えていると目の前にハンター用輸送車が止まった。中から女の人が出てきた。
「乗ってください!犯人を追います!」
そう言うと車のドアが開いた。私はためらいなくその車に乗った。
「行先は?」
彼女はそう聞いた。私は言った。
「アルミア渓谷です!!」
すると彼女はハンター支店に連絡を取った。そして、こちらを向きこう言った。
「私たちもアルミア渓谷へ向かいます!」
車は走り始めた。
-復讐に取りつかれた男を救うためにもー
-運命の石を破壊するー