魔法世界のオーパーツ   作:ナッツガン

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 ジン達は砕氷船で氷の国に向かっていた
 そんな中ジンは継承式の時を思い出しているのだった


賢者の償い
ライフ


 ザパーン!ザパーン!

 そんな波が船にぶつかる音が聞こえる。

 俺は船の甲板で海を見つめていた。

「本当に凄いですよね」

 サクラはジュースを飲みながらそう言った。

「まさか砕氷船をグラン国から借りちゃうとか…」

 メイリーも同じくジュースを飲みながら喋っている。

 兄はメイリーの隣でジュースを飲んでいる。

「ジンが親父に頼めばこんな船くらい借りられる」

 俺達は今氷の国「アイスフォール」に向かっている。

 実はこのアイスフォールにいるはずの賢者に会いに行くところなのだ。

「でもこの国は別に港が有りますよね?」

 サクラはジュースを飲み終えて言う、兄はそれについての説明をした。

「でも賢者はその港とは別の所にいて、そこから行くより砕氷船で行った方が早い」

 俺はそのまま椅子に座るとアリアが持ってきたジュースを飲んでみた。

「!これは…おいしい!」

 俺は幸せそうな顔をしている、アリアはその顔を見ながら微笑んでいる。

「でも本当に賢者なら今回の事件を解決方法を知っているんでしょうか?」

 サクラは疑問顔で聞いてきた。

「さあな…でもそこらへんの人に聞くよりましだからな…」

 兄はジュースを飲み終えて机に置きながらそう言った。

 俺はその話を聞きながらため息を吐いていた。

 

 時は遡り…継承式でのジン達の戦いまで…

 

 俺は遠くに去って行ったヘリコプターを見つめていた。

 するとアリアは俺の方に向かってきた。

「なんだ?アリア?」

 俺は不思議そう顔をしながら聞いてみたが、アリアは俺に向かって聞いてきた。

「ねえ…ジン?」

 アリアがそう言った時、俺は疑問顔を浮かべた。

「???」

「世界樹って…もう枯れたの?」

 俺はアリアにそう聞かれたので俺が知っている限りの情報を伝えた。

「たしか…数十年前に枯れたはずだけど…」

 アリアはそう聞くと表情を暗くした。

「…そう…枯れたのね…」

 アリアはそう呟くとため息を吐いた。

 俺は再び聞いてみた。

「それが何だ?」

「…マドンナが言っていた通りね…」

 アリアは確かに「マドンナ」と言った、俺は気になっているのにアリアは完全に自分の世界にいる。

「ねえ!何の事!?」

 大きな声で叫ぶとアリアは俺に向かってもう一つ質問をしてきた。

「ねえ、世界樹が枯れるとどうなるか知ってる?」

 俺は首を横に振る、アリアはそれを見て説明を始めた。

「世界樹は元々この世界の魔力を作っていた…」

 俺は世界樹の事を思い出した。

「その世界樹が枯れると言う事は世界に魔力を送れないという事…」

「???」

 俺は完全に不思議そうな顔をしている。

「それって危ないのか?」

「ええ…魔力が遅れないと世界は崩壊する…」

「……!!」

 俺は完全にパニックを起こしていた。

「ど、ど、ど、どういうことだ!!」

「魔力には本来世界を支える力がある、世界樹にはその魔力を世界に循環させつつ、魔力を作るのが仕事」

 アリアは淡々と話を続けた。

「それができないという事は…世界にある魔力を消費し続けるという事…」

「待て待て!どうして魔力が無くなると世界が滅ぶんだ!」

「そうよね…普通そう思うわよね…」

 アリアは俺の質問対して的確な答えを出した。

「魔力は人が名づけたもので、これには本来の名前がある…」

 俺はアリアの今から言うであろう言葉に耳を傾けた。

「“ライフ”…この世界の命…」

「命…この世界の…」

 俺は完全に固まっていた。

「このライフが無くなるという事は世界が滅ぶ…」

 アリアはそう言うとその場で黙り込んだ。

「でも、なんで枯れたんだ?」

「…多分精霊が消えたから…」

 俺はアリアの言った精霊という言葉に聞き覚えがあった。

「精霊は本来世界樹を守り、世界に魔力を循環させることをその役目としている」

「その精霊が消えたから…世界樹は…」

「ええ、魔力を循環させるのに限界が来て…」

「枯れた…」

 俺は完全に唖然としていた、アリアから聞いた話は完全に世界の危機を伝えていた。

「それをマドンナ達は人を生贄にして闇を世界樹に帰るつもりなの…」

 俺はアリアの話を完全に聞く側の立場でいた。

「必要な人数は約50億人…」

「それって…総人口の約9割…」

 アリアは俺の言う言葉を聞いて黙って頷いた。

「残りの約10億人に後の世界を任せよう…それが彼らの計画…」

「本当に!?」

「ええ…マドンナはそう言っていたわ」

「そんな…」

 俺は驚きながら事の重大さに呆然としていた。

 俺達はその後、エレベーターに急いだ。

「まずは兄貴と合流しよう!それからだ!」

「…そうね!」

 アリアは黙って頷いてくれた、俺はエレベーターが降りるのを待ちわびていた。

 エレベーターが開くと俺達は塔を出ることにした。

 外はパレードを見ようとする人で一杯だった。

「多いな…」

 パレードはちょうど俺達の目の前を通り過ぎようとしていた。

「ジン様!」

 俺は声がした方に顔を向けるとそこには兵士が立っていた。

「先ほど塔で大きな爆発がしたのですが?」

「…ああ、あれ?」

 俺は塔の上を指差した、兵士は頷くと俺は塔であった話は別にして話した。

「…なるほど」

 兵士は俺の話を聞くとそのまま俺に向かって報告をした。

「それではジーク様がお待ちですので…」

 俺はアリアの方を見るとそのままアリアと話を始めた。

「まずは兄貴に説明するか…」

「パレードが終わった後に各国の首相に説明で…」

 俺は黙って頷くともう一度兵士の方に向いた。

「分かった!連れて行ってくれ!」

「はっ!」

 俺は兵士の跡に着いて行った。




「そうか…分かった」
 俺はそう言うと電話を切った。
「それで、先輩は?」
「今ここに向かっている…」
 俺はその場でジンを待つことしか出来なかった。
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