そして今ジンとアリアの過去が明らかに
町の出口には大きな門があり、その門をくぐると外は雪原だ。
「よし!行くか?」
俺達は今まさに門をくぐる所だった、俺達は荷物を持ち門をくぐった。
雪原は静かで何も無い、俺達はそこを真直ぐ進んで行く。
「この先の山の上に賢者がいるの?」
「そう言う情報だったけど…」
何もない雪原を進んで行く、俺は暇なので鼻歌を歌いながら進んで行く。
進んで行くとあっという間に町が遠ざかって行く、俺は振り返る。
「でも、遠そうだよな…」
「確かに、地図から見てもかなり遠かったし…」
周りを見渡しながらも進んで行く、俺はアリアに向かって話しかけた。
「そう言えばアリアはどうして世界樹の事を知っていたの?」
聞いてみるとアリアは歩きながら答えてくれた。
「…お母さんから聞いた事があるの」
「お母さんってそう言う事に詳しい人?」
「そうね…確かに詳しかったわ…」
そう言うとアリアは昔の事を話してくれた。
あれは父と私が怪我をした時の事、私は母から色々な事を聞いた。
「お母さん!何か話して!」
そう言うと母は必ず何かを話してくれた、母が話してくれた話は色々あった。
その中には氷の国の話から精霊の話まで、本当に色々話してくれた。
「じゃあ…今日は世界樹の話をしましょうか…」
「世界樹?」
そう聞き返すと母はにっこり笑ってくれた。
「そう…世界樹は、この世界の命を守ってくれる大切な物…」
「普段は精霊たちが守っていたんだけどね…」
そう言うと母の顔が少し悲しい表情をしていた事を今でも思い出す。
「昔この世界を包む戦いがあってね、その時に精霊は世界樹を守ってほとんどが死んでしまったの…」
「世界樹はどうしたの?」
「世界が滅ぶと思っていた時、この世界に勇者と聖女が現れた…」
「勇者と聖女?」
「うん!…その二人はこの世界を救ってくれた…でもその時の戦いが影響して魔法が生まれた…」
「でもそれはこの世界の命を使う行為だった、人はそれを魔法と呼んだ…」
「魔法…知ってる!お父さんが使うやつでしょ!?」
母はその時は黙って頷いてくれた、頷くと母は話を続けた。
「でもね、それは本来の名前があるの…」
「名前?それってどんな名前?」
「それはね…ライフ」
「ライフ?」
母はまたしても遠い目をしながらも私の言った言葉に頷いてくれた。
その時の母は確かに私の目を真直ぐに見た。
「アリア?あなたがいつか恋をする、その時もし世界樹に何かがあったら私の話を思い出してほしいの…」
私はその時は良くは分からなかった。
「今は理解できなくてもいい、でもいつかこの言葉が必要な時が来る…その時は…」
そう言うと母はいつもの優しい表情に戻ってくれた。
俺はそんなアリアの話を聞きながらも、アリアの辛そうな表情を見逃さなかった。
もしかして、アリアの母親はこの状況を予想していたのだろうか?
「母はいつも私に何かを話してくれた…」
アリアはいつもの表情に戻り、俺に向かって微笑んでくれた。
「そう言えばジンは、ミストに会ったのはあれが二回目でいいの?」
そう聞かれた為、俺は思い出しながら答えた。
「ううん、確かそれ以外にも後一回あった事があるよ…」
アリア以外にも気になったのか、みんなして聞いてきた。
「俺はアリアを助けて3年後の事だった…」
俺はハンターとしての仕事をこなしながらも旅を続けてきた。
「暇だな~」
いつもの如く道に迷っているといつの間にか俺は大きな遺跡にたどり着いていた。
「見たことが無い遺跡だな?」
本を読んできたがこんなに大きな遺跡は初めて見た。
周りを見てみたが見たことが無い文字で書かれており、俺でも解読は不可能だった。
「見たことないんだよね…」
遺跡の周辺を見てみるとどこも見たことのない文字と、大きな動物のような絵が描かれていた。
「これって…動物?」
それはまるで岩で出来た人形のようにも見えた。
それ以外にも羽の生えた馬、縦に長い生き物も描かれたていた。
「!これって…ミスト?」
そこには輝く馬が描かれてた、その下にある文字は確かに三文字だ書かれていた。
「そうか!これはミストって書いてあるのか…」
それから推測しながら俺は何時間もかけて解読をした。
「先ほどの岩みたいなのは『ゴーレム』って言うのか…」
それ以外にも、羽の生えた馬は『ペガサス』、縦に長い生き物は『ワーム』という事が分かった。
遺跡の中心に向かって歩いて行くと、中心には大きな扉がある。
「入ってみるか…」
扉を開けると中は意外と明るい、中にも絵と壁画が描かれている。
どれも見たことの無い生き物で書かれている。
「見たことないよな…」
奥に進んで行くと大きな場所に出た、すると中心には大きな何かがいた。
「なんだ?」
「誰だ…」
「!!!」
上から声がするので俺はとっさに上を見る、そうすると目の間の大きな何かが動き出した。
「ここまでたどり着くとはな…」
「だ、だれ?」
「私は守護龍…あえて言うならそれが名前だ…」
そう言うと守護龍は黙って俺を見つめた。
「貴様…名前は?」
「…ジン・グラン」
「…グラン…」
そう呟くと守護龍は何かを思い出していた。
「初代の名前は、ジリアス・グランか?」
「うん…たしかに初代はシリアスって言うけど…」
「なるほどな…」
守護龍は目を瞑るとまたしても喋り始めた。
「ミストにはあったな?」
「会ったけど…」
「私は精霊という…」
俺は黙って守護龍の話を聞いていた。
「お前はいつか私に会う日が必ず来る、その時は必ず力を貸そう…」
守護龍はまたしても目を瞑った。
「だから今はここを去れ…そしてここの事は誰にも言うな…」
俺は守護龍の助言通りに退却をすることにした。
俺が外に出るとミストが待ち構えていた。
「守護龍に会ったのですね?」
「…うん」
「彼とはいずれここ以外の所で会うでしょう…」
そう言うとミストは立ち去った。