それは希望の光
ワーム
神殿の最深部に大きな光が広がる。
その光は俺とアリアを中心に光の石が放っている。
そうしているとワームの像が光はじめて、像が急に動き始めた。
「…ここはどこだ?」
「目が覚めましたか?」
「…誰だ?」
ワームは元ミストであるライゴウを見てそう言った。
「元ミストです」
「それは勘違いされる言い方だぞ」
そうしているとゴーレムがワームに説明を始めた。
「…ジン、重いんだけど」
俺はアリアの後ろに隠れてワームを見つめている。
「仕方が無いさ…ジンは虫が苦手なんだ」
「そうなんですか?」
「確か前、蜘蛛に驚いて気絶したっていてたわね…」
そう言われると俺はアリアと出会う前の事を思い出す。
「虫は嫌い…昔嫌な事があったから…」
「何があったんですか?」
「ああ、ジンの嫌いなものを作った原因は姉貴にある」
「お姉さんが何を…」
「姉貴が泳ぎ方を知らないジンをプールに突き落として溺れさせたり」
そう言われて俺は姉貴の怖い表情を思い出した。
「姉貴の怖い表情で、断れないんだもん!」
「ジンの体にはちみつを縫って樹海の放置したり」
「大丈夫だったんですか!?」
「大丈夫なわけないだろ!!」
「樹海に放置だれた時は、俺が見つけたら体中に虫という虫が張り付いていた」
そう言われると、全員が鳥肌を立てて想像している。
「それ以外にも、高い所から突き落としてみたり…」
「雪山に置き去りにしたり…」
「大抵俺がジンを探しに行くんだが…」
「ジンの方向音痴も?」
「ああ、姉貴がどこかに連れて言っては放置するもんだから…」
「「ああ~」」
そう方向音痴も姉貴が原因なのだ。
「そもそも俺を大事にしようとする心が無い!!」
俺が憤慨しながら叫ぶと、みんな苦笑いをしている。
「説明が終わったぞ」
「助けられたな、勇者と聖女」
「ジンでもいいよ!」
俺はアリアの後ろに隠れながらそう叫んだ。
「ジン?後ろに隠れながらじゃ意味は無いわよ?」
「そうだな、普通にジンと呼んでやれ」
「バハムートって性格変わったよな?」
「気にしな方がいいですよ」
俺が気にしていると、ワームは突然消えた。
「どこにいたんだ!?」
「安心しろ、世界樹の元に行ってもらった」
「世界樹の元?」
「ああ、今のままでは世界樹が先に持たない」
「だからこそワームには世界樹の寿命を延ばしてもらいます」
「だがそれは長くは持たない…」
「あなた達が世界樹の元に行くまでは耐えてくれる予定です」
そうしていると、俺達は神殿からの脱出をすることにした。
元の場所に戻っていると、後ろから大きな音が聞こえてきた。
「?何の音?」
後ろを向いてみると、大きな玉が落ちてきていた。
「!なぜ!?何かした!?」
「いいから逃げるぞ!」
そう言うと俺達は急いで走りながら神殿内を逃げ回っていた。
俺は橋を渡って行きながら目の前の曲がり角を右に曲がり、階段を上って行った。
「ここまで行ければ…」
階段を上って行くと途中に俺は男の子の事を考えていた。
俺が階段を上りながら、一つ聞いてみた。
「男の子は無事に町に着いたよな?」
「大丈夫だ…外にいるよ」
安心しながら外を目指していると、俺は不意に後ろを向いた。
「ここまで来たんだな…」
少し今までの旅を思い出していると、アリアが呼んできた。
「ジン?早く行きましょ!」
俺は走りながらアリアの元に向かって行った。
「うん!今行く!」
走って行くと突然音が鳴った。
「?なんだろ」
後ろを向いていると、突然階段が途中で消えて行った。
「!走れ!」
俺が走ってみんなを追い抜いて行く、みんなも後ろを見て慌てて走りだした。
「なんでそんなに罠に引っかかるんだ!!」
「知らないよ!俺が聞きたい!!」
走って階段を駆け上り、奥に飛び込むとそこで安心した。
「みんな大丈夫?」
「何とか…」
俺がみんなを確認すると、みんな無事なようで安心した。
前の方を見ると大きな紐を見つけた。
「これ何?紐?」
それを掴みながら紐の先を見て行くと、大きな猫のような生き物が見えてきた。
「…ああ、化け猫」
「ギャース!!」
「すいません!!」
俺はその場から移動すると、化け猫は怒りに満ちながら攻撃をしてくる。
「こいつ、来たときいたか?」
「いいえ、あなた達が来た道とは別の道ですので」
「なるほど」
「助けて!止めて!早く!」
そう言うとゴーレムは化け猫をいさめてくれた。
「なんで倒さないんですか?」
「知らないのか?化け猫は倒すと禍が起きるとされてる」
「そうなんですか?」
サクラは兄の方に向き聞き直した。
「なんで俺に聞いて兄貴に聞き直すんだ?」
「まあな、だから化け猫はあまり倒さない」
化け猫は黙ってその場に座り込んだ。
「分かってくれたぞ」
「良かった…」
そうしていくとようやく外に出る事が出来た。
外に出ると柱の所に男の子が隠れていた。
「大丈夫か?」
「うん…」
「さあ、お姉さんが待っているぞ」
町に向かって歩いて行くと、町の入り口に女の子が待っていた。
「お姉ちゃん!」
男の子は走って姉の所に向かって行く。
「これで良いんだ…」
俺達は二人の様子を見ながら次の目的地を目指す。
「ここから数日歩くようになるな…」
「ええ!!」
「なんだ?」
「嘘…砂漠を歩くの?」