ジークとサガリの戦いに決着が…
飛空艇の窓から見ていると、その先に小さな大陸が見えてきた。
その大陸の中心から大きな枯れた木が生えている。
「あれが世界樹なんですか?」
「大きいですわね…」
枯れているって言ってもある程度回復しているのか、少しだけ葉が生えている。
近くに船が止まっている、どうやら黒の翼が先に来ているようだ。
「先についたようだな…」
飛空艇は近くの海に着水すると、俺達は船から降りた。
足跡が島の中心に向かって続いている。
「この先に待っているようだな…」
足跡が続いている方に走って行くと、徐々に世界樹が見えてくる。
島自体はそんなには大きくは無い、おそらくこの奥にグリルはいるはずだ。
走って行くと、俺達は走った先に三人の男が待っていた。
「お待ちしていました…」
「待っていたぞ…ジーク…」
あの元兵士長と四天王の二人が待っていた。
俺が武器を構えようとしていると、兄が俺を止めた。
「お前は先に行け…ここは俺達が戦う…」
三人は武器を構えると、戦闘態勢を整えた。
俺とアリアは走ってその場を走りぬける。
二人が通り抜けようとしているが、三人はそれを妨害しなかった。
「どうして妨害をしない?」
俺が聞いてみると、サガリは無表情で俺に向いて言った。
「どうせお前たちがそれを妨害するだろ?」
「それにあなた達を殺すように言われていますしね…」
鉤爪を着けた男は不敵な微笑みを浮かべていた。
「あなた!下品ですわよ!!」
「あなたを殺してあげますよ…ゲヘへへ」
鉤爪をなめながらも、男はメイリーを見ていた。
それぞれは武器を構えると、俺達はディフェンダーを召喚した。
「それが精霊ですか?」
「そのようだな…」
「それなら、さっさと殺せばいい」
サガリがそう言うと二人は何か丸薬のようなものを、呑み込んだ。
飲み込むと、サガリ以外の二人は苦しみ出した。
「何を飲んだんだ!?」
「ちょっとした強化薬みたいなものだ…」
二人は人間が走れる以上のスピードを使って走ってきた。
俺とサクラは武器で二人を捕まえると力も強く、俺達が徐々に押されていった。
「こんな力人間が出せるわけ…無い!」
「この薬…何で出来ているんでしょうか…」
すると後ろからメイリーが魔法を唱えた。
「吹き飛べ!!バーニング!!」
大きな火の弾が二人に直撃した。
しかし、二人はものともしないように平然としている。
「どうだ?かなり強くなっただろ?」
「この二人が飲んだ物はなんだ!?」
「ちょっとした強化薬だよ…副作用も強いがな…」
二人の腕や脚から黒い斑点が浮かんでいく。
二人もとても苦しそうにしている。
「お前…なんてものを作ったんだ!!!」
サクラも少しずつ押されている。
魔法も全然効かないようで、俺達は完全に押されている。
「ウガ――――!!!」
「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス!!!」
完全に二人には自我が無くなっている。
サクラが大きな構えを取ると、ハンマーに大きな黄色の光が纏った。
メイリーも呪文を唱えている。
俺が相手をしている男はメイリーに向かって走って行った。
「メイリー!!」
「アルティメット・エクスプロージョン!!」
「ウガーーーー!!」
メイリーの目の前で男が爆発する。
サクラも目の前で男の一撃とサクラの一撃がぶつかり合った。
「サクラ!メイリー!」
二人とも無事なようだが、当分動けそうにない。
男達はその場で動けなくなって、苦しみながら死んでいった。
「…サガリ…これは…お前が…」
「ああ、私が作ったものだ…」
「なんでこんなものを作ったんだ?なんでこんな死ぬようなものを…」
「どうせ、みんな死ぬのだから…同じことだ!」
「昔のお前は…死んだんだな…昔のお前はもっと人を信じていた!!!」
構えを取ると、サガリも斧を持って構える。
「決着をつけよう!!ジーク!!!」
「サガリーーーーーーーーー!!!」
大きな声を上げながら走って行く、中心でぶつかると均衡状態に入った。
「こうして本気で戦うのはいつ頃振りだろうな!?」
「昔のお前は!!まだまともな考え方を持っていたのに!!!」
「人は変わる!!!だからこそ!!!」
距離を取ると、サガリは斧で刃を飛ばした。
俺はそれを横に回避すると、拳から雷を出した。
サガリがそれを斧で吹き飛ばすと、再び中心でぶつかった。
「なんで!?お前がこんな事を!!!」
「言っただろ!!人は変わるんだ!!!俺にとって国などどうでもいい!!」
「昔のお前は国や人についてちゃんと考えていたのに!!!」
再び距離を取り、何度もぶつかり合う。
それが何度も続く、そして再び距離を取る。
「ジーク…お前は変わったな…」
「お前ほどじゃない…お前は変わり過ぎた…」
ホントに変わってしまった。
サガリは表情でも、性格も、変わってしまっていた。
俺が変わったのかは知らないが、少なくともサガリよりはましだ。
「一つ聞かせてくれ…サガリ…」
「なんだ?」
「お前はどうして…そんなに変わってしまったんだ?」
サガリは目を瞑ると、淡々と語り出した。
「この世界に住む人間は腐っている…」
「だから…だからこの世界を…」
「ああ、壊す事を考えた…」
「俺はそれでもこの世界を守る…」
「交渉決裂だな…」
「ああ…行くぞ…」
俺達はお互いが武器を構える。
恐ろしい速度で走る。
「ジーーーーーーーーーーーク!!!!!」
「サガリーーーーーーーーーー!!!!!」
サガリの斧を俺は回避して見せた。
俺の拳がサガリの体にぶつかる。
何発もぶつかると、サガリはその場で倒れ込んだ。
「サガリ…」
「ジーク…お前が正しかった…それだけの事だ…」
そう言うとサガリは黙り込んだ…
遠くで大きな爆発音がすると、大きな黒いものが出てきた。
「あれは…闇…」
「あれが…闇…」
ジン…
なにが起きているんだ?
次回、いよいよ最終回
光対闇