こんにちは、エレニです。
第一試験が始まり30分が経つ。周囲にいる受験者の顔はまだまだ余裕といったところである。
俺たちはスタートが少し遅れたことから後ろの方で走っている。周りには背の高い強面のおじさんたちがいるため前を確認することは出来ないが、ヒソカなどの要注意人物が近くにいないことだけはオーラで分かった。
俺は
そして一年前帰ってきたとき、眼鏡にプラスして敬語を使うようになっていた。何より悔しかったのが俺よりも強くなっていたことだ。前から優秀だ優秀だと言ってきたが、本当に優秀だったらしい。
「こちらを見ながら走ると、転びますよ」
「さっきのお前みたいに?」
「忘れてください」
適当に返事をしながら走る。
「おいガキ!汚ねぇぞ!」
少し経つとそんな怒鳴り声が聞こえた。この声はレオリオか。
後ろから聞こえる会話に耳を傾ける。男たちの足音に混ざっていて少し聞き取りづらいが、今はキルアがゴンくんに年を聞いたところだ。
「オレ、キルア」
「オレはゴン!」
振り向いて確認したいぐらい可愛い声が聞こえる。12歳とか信じられない。可愛い。
「兄さん、少し外れます。すぐに戻ってきますので」
「え、ちょっとお兄ちゃんよりも大切な用事が出来たってこと?やめて!置いてかないで!」
「笑いながら言ったらダメでしょう。本当に少しで帰ってきますから。それまで頑張ってください」
「自分から離れるなって言ったくせに!」
そう言いながら後ろに向かう
ああ、そっか。
「アクタがゾルディックに居たってことはキルアとも面識があるのか。だとすると声が聞こえたから挨拶にでも行ったのかな。いや、元々気配でいることは知っていたけど少し抑えに行ったのか。何て言うか目立ってるし。それで俺を連れていかなかったのはゾルディックに接触することによって俺の平々凡々生活が脅かされると感じたからに他ならない。流石俺の可愛い弟。ツンデレが光ってるぅ!」
声を出したことによって隠を維持する集中力が乱れ、解けた。周りを走っていた男たちは俺が急に現れたことに戸惑っていた。
とりあえずヘコヘコしとくと、どうやら男たちは俺の影が薄すぎて気が付かなかったのだと思ってくれたらしい。そんな感じだけど何かかなしい。
「何でお前がここにいるんだよ!」
心のなかで
まだまだ第一試験は始まったばかりである。
アクタが敬語を使うことになったのはゾルディックの執事さんにしごかれたからでした。
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見れたもんじゃない文章だとは思いますが、これからもよろしくお願いいたします。
次の更新は9/2です。