多分転生したから第一目標:生き残るで頑張る   作:成金黒兎

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 長いです。


会長と面談

 こんにちは、エレニです。

 

 第四試験中ずっとかくれんぼをしていたお陰で、キルアと少しだけ仲良くなれた。

 ゾルディックとは全面的に関わるな派の(アクタ)も年下には甘いらしく、色々な所でお節介を焼いていた。

 あとキルアにゴンを狙うなと言われた。そういう意図は無かったんだと謝っても許してくれなかった。浮気した彼氏の気分だった。

 

 そんな苦くも楽しい第四試験はあっという間に過ぎてしまい、俺たちは今飛行船で最終試験会場に向かっている。

 飛行船に入る前にキルアとは別れた。流石にずっと仲良くしていたらブラコン兄に睨まれると思ったからだ。

 それにキルアと一緒にいたらゴンくんとも話さないといけないし……無理無理あんな純粋な目で見られたら俺またキルアに凄い目で見られることになる。

 と、そんな訳で飛行船の中でも俺たち兄弟は二人っきりで過ごしている。この試験を振り返ると(アクタ)と離れた記憶が少ししかない。一番長く離れたのが第四試験中のかくれんぼなのだから、俺たちの依存具合が異常だなぁと思ってしまう。彼女とかできなそう。

 

「兄さん、ご飯食べに行きましょう」

「んおぉん、ラーメン食べるか」

「俺はパスタにします」

 

 この飛行船には苦手料理がなく、それなりに何でも旨く作ってくれる料理人がいる。

 どうやらその人もハンターらしいが、一ツ星ハンターにあと一歩というところで止まってしまっているらしい。もっと頑張らないとね、と笑っていた。

 その人の他にも数人料理人がいて、受験者や試験官、飛行船の乗組員全ての食事を賄っているのだからスゴいと思う。

 

「あー、うっまい」

「ありがとうございます、そう言っていただけると作り甲斐があります」

 

 そう言って笑顔を向けてくる料理人のお兄さん。イケメンなのに嫌みがなく接しやすいのでついつい話しかけてしまう。何処かの団長とか団員とかに見習ってほしい。猫被ってるだけかもしれないけど。

 この飛行船の中で二番目に多く話しているのがこの人だ。勿論一番は(アクタ)である。もうそろそろ女の子――主に姉ちゃん(シプア)――ともお話ししたい。

 

「これより会長が面談を行います。番号を呼ばれた方は――」

「面談?」

「なんのでしょうね」

「ネテロ会長直々の面談ですか……、私の時にはありませんでしたよ。話す機会なんて滅多にありませんから、羨ましいです」

 

 のほほんと笑うお兄さんにこちらも笑い返し、新しいラーメンを注文する。さっきは醤油だったので今回は塩にする。味噌と迷ったがさっぱりした塩を食べて面談に挑みたかったのだ。

 (アクタ)がこちらを見てため息を吐いたのは見なかったことにしておく。

 

 

 

「ここここんにちは」

「ほっほっ、そんな緊張せんでいい。ほれ、そこに座りなさい」

「ははははひぃ!」

 

 ガチガチに緊張したままネテロ会長の前に座る。醤油と塩がミックスした味が口のなかに広がっている。ネテロ会長が勧めてくれたお茶を飲み、面談が始まった。

 

「さて、試験の参考にいくつか質問したいことがあるんじゃが、大丈夫かの」

「こ、答えられるものでしたら何でも」

「ほっほっほっ、ではまず、何故ハンターになりたいのかな?」

 

 最初から難問である。ハンターになりたい理由なんて憧れ以外にありませんとも!

 

「えぇと、……何て言うか、その、憧れっていうのが一番ですかね」

「ほう?ハンターという職に、かの?」

「職というよりは人に、ですかね。何かこう、上手く言えないんですけど、ハンターってかっこよくて、皆を守るヒーローって感じがするんです。……だから、俺も、ヒーローみたいに強くなれるんじゃないかなって思って、なりたいって思ったんです」

 

 何て言ったが、俺が強くなるのは自分のためで、皆を守るヒーローではなく、少数の、ほんの一握りの好きな人たちだけでも護れるような人間になりたいから、そのためにハンターになりたいと思っているのだ。ハンターになったら生きやすそうだし。

 

「そうかそうか、ヒーローか。そう言ってくれるとやりがいがあるのぉ。……では次に、お主以外の10人で一番注目しているのは?」

「そうですねぇ、やっぱり99番の子ですかね。あの子の才能は自分の弟と同じでスゴく高いと思います。まあ、才能だけで言えば405番の子も中々ですが、99番には才能以外のものもある」

「なるほどのぉ……では最後の質問じゃ。10人の中で一番戦いたくないのは?」

 

 この質問も俺的には難しい。何と言っても俺は出来れば戦わずして勝つ戦法が好きなのだ。誰とも戦いたくない。それが俺の答えである。

 しかしそんな答え許してもらえる筈がない。

 数秒悩み、お茶を飲んで、また悩む。

 

「出来れば弟……354番とは戦いたくないです。あと99番と405番と……404番、44番、301番です」

「多いのぉ、戦いたくない理由は?」

「弟と戦うのは嫌ですし、99番と405番と戦ったら手加減できるか分からなくて、若い芽を潰すのは流石に……。404番は美人ですし、後の二人は関わりたくないからです」

 

 クラピカを痛め付けたりなんかしたら――できるとは思わないが――、変な道が拓けそうだ。俺はどちらかと言えばMなのでどっちもイケるとかやめたい。

 後の二人、ヒソカとギタラクル、と言うかイルミと戦ったら怖くて動けないでそのままbadendになりそうなので嫌だ。皆の前でそんな……恥ずかしい。

 

「ふむ、理由になってないものもあるがいいじゃろう。ご苦労じゃったな、下がってよいぞ」

「はい、ありがとうございました」

 

 一礼して扉を閉める。どっと疲れが出たがそれに気がつかない振りをして部屋まで戻る。

 電気をつけると(アクタ)がベッドで寝ていた。(アクタ)の部屋は隣なのだがどういうことなのだろうか。

 まあいいかと(アクタ)の隣に寝転がり、瞼を閉じる。

 ぐっすり寝れそうだ。

 

 




 気がつけばいつもの倍書いてました。
 自分のために強くなった結果君たちを守っているだけで、君たちを守るために強くなったんじゃないからね!勘違いしないでよね!となるツンデレフラグもエレニだとたちません。何故なら姉と弟が強いからです。守ろうと思っている人間が強いんです。
 アクタの後遺症のこと入れ忘れてました。

 閲覧、お気にいりありがとうございます。
 これからもよろしくお願いいたします。
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