大体が
「作品+5年」の見た目
「刑事として集まれる時間帯」を生きている
ということでお願いします。
じゃないと一条さんとかあまりに年上すぎるので。
「そろそろお気付きかと思いますが、皆さんの共通点は、『過去に仮面ライダーと関わっていた』と言う点なんですねぇ〜」
本願寺の気の抜けた声がシンとした室内に響く。
「さぁて、大方の事情も分かったでしょうから、自己紹介、いっちゃいましょうかねぇ〜??
まずは泊ちゃん!」
全く摑みどころのない展開に戸惑う一同。
それに構わず進む会議。…会議?
「じ、自分は警視庁捜査一課の泊進ノ介です!元特状課所属で、仮面ライダードライブとして、機械生命体ロイミュードと闘いました。
今はベルトさん…えっと…装備一式を封印状態なので、変身することは出来ませんが、精一杯頑張ります!よろしくお願いします!」
やる気いっぱいの挨拶とは裏腹に彼のネクタイは軽く緩んでいる。
緊張のせいでギアが噛み合っていないのだろう。
「じゃあお次は紅一点。大門凛子さん、お願いします」
「えっ!あ!はい!」
思いもよらぬ指定に慌てる凛子。
座っていたパイプ椅子につまずきながら立ち上がる。
「えっと、鳥井丸署の大門凛子です。
指輪の魔法使い、仮面ライダーウィザードと一緒に人々を絶望に陥れるファントムと闘いました。」
「そのウィザードは行方が知れない、と聞いているが、君は所在を知っているか?」
一条が口を挟む。
「はい。と言っても正確な場所が分かる訳では無いのですが…
彼は今、闘いに身を投じた女の子が静かに眠れる場所を探して旅に出ています。連絡手段は…ありません」
「なるほど。割り込んでしまって申し訳ない。」
「いえ、大丈夫です。」
「ほんじゃ次は…照井竜さん、お願いします」
先ほどの無愛想な赤い皮ジャンの男が凛子と入れ替わる様に立ち上がる。
「風都署の照井だ。仮面ライダーアクセルとして仮面ライダーWと共に街をドーパントから守っている。」
風都、という単語に周囲がざわつく。
犯罪発生率が異常な街として、警察内ではある意味有名な土地だ。
また、所轄なのに本庁の忘年会に毎年呼ばれ、一芸を披露するお笑い芸人の様な警官がいる事でも有名である。
以上、と言うとムスッと着席する照井。
「ほんじゃお次は、氷川誠さん。」
「は、はい!」
ガタゴト、と大きな音を立てて立ち上がる凛子の対面の警官。
堅物で無器用そうな青年である。
「自分は氷川誠と言います。G3ユニット…仮面ライダーG3として仮面ライダーアギトやギルスと共に未確認生命体アンノウンと闘いました。よろしくお願いします。」
深々と礼をし着席する氷川。
「次は、加賀美ちゃんね」
「はい!」
小学生の様に右手を突き上げ立ち上がる加賀美。
凛子に話しかけていたのは彼だ。
「相変わらず元気ですねぇ〜」
本願寺が思わず口を挟む。
「俺は先日、捜査一課に配属された加賀美新です。元ZECT所属でしたが、解体後に部署を転々として本願寺さんのお陰でこちらに移ってきました。」
「いえいえ、加賀美ちゃんの努力の玉のもですよぉ」
「ほんっと助かりました!」
言葉を交わし合う本願寺と加賀美。
ZECT解体は警察上層部に大きな波紋を生んだ。
溢れてきた優秀な若者をキャッチするのが本願寺の役割だったのだろう。
以外と抜け目の無い男である。
それと、と加賀美は続ける。
「仮面ライダーガタックとして仮面ライダーカブトと共に地球外生命体ワームと闘いました。以上です!」
満面の笑みで着席する加賀美。
一条は微笑ましく見守るが、泊は苦笑いを浮かべている。
(面倒くさそうな人だ…)
熱血バカ、という言葉が似合う加賀美。
悪い人では無いのだが、どうも人を選ぶ。
「さて、お次は…朔田流星さん、お願いします」
「分かった。」
スッと立ち上がる朔田。
「俺はインターポール所属、朔田流星だ。」
インターポールという響きにムスッとしていた照井でさえも
「ほぅ…」と反応を示す。
「学生時代に仮面ライダーメテオとして仮面ライダーフォーゼや仮面ライダー部の仲間たちとゾディアーツと闘った。」
「学生時代!?」
「仮面ライダー部…?」
周囲から驚きの声が上がる。
前者は加賀美。後者は照井だ。
「あぁ…高校の同級生が敵だったり、理事長が黒幕だったり、中々に濃ゆい学生生活だった…」
この男からは爆弾発言が止まらない。
「ま、まぁ彼は君達の中でも相当特殊な経験を積んでいる。詳しい話はまたの機会にしよう。」
一条が間に入り場を鎮める。
「そういう事だ。以上。」
説明を諦めた朔田が着席する。
「最後に後藤ちゃん、お願いしますよ」
「はい。」
立ち上がる後藤。
「後藤慎太郎と申します。よろしくお願いします。
まずはこちらの資料をご覧ください。」
そう言って全員の机の前に辞書ほどの暑さのある報告書をドン、と置いて回る。
「152頁をご覧下さい。800年前のとある国の王ーーー
ーーーーーーーー1時間後ーーーーーーーーー
その結果、一年に渡る戦いの末、恐竜グリードを…」
「はい、後藤ちゃん、そこまで。」
流石の本願寺も止めに入る。
当の本人は、はっとすると、
「すいません…自分こういう事をやると止まらなくて…」
どうも猪突猛進な石頭らしい。
「構わないが、程々に気をつけるように。
ところでオーズもウィザード同様に行方知れずと聞いているが?」
一条が慰めついでに疑問を投げかける。
「あ、753頁を…」
「一言で頼む。」
「すいません…たまに連絡を取っていますが今はイスラエルに居るそうです。」
「そうか。ありがとう。」
本願寺はやれやれ、といった表情で、
他のみんなは疲れ切っている。
さて、と一条。
「お疲れのところ申し訳ないが、最後の自己紹介だ。改めて、私は一条薫。16年前の未確認生命体対策本部に所属していて、未確認生命体4号、通称「クウガ」と共に殺人集団、グロンギと闘った。」
またもざわつく室内。
16年前、東京を中心に発生した大量殺人の一連の事件。
その事件に仮面ライダーが関わっていた事は当時の事件担当者か上層部しか知らない事実。
それをサラリと公表したのであるから当然だ。
「未確認生命体って仮面ライダーだったんだ…」
「4号ってクウガか…」
蛇足だが、氷川はその事実を知っている。
彼の装着するG3ユニットは、未確認生命体4号をモデルに作られた物だ。知っていても可笑しくはない。
「前置きが長くなってしまったが、ここからが本題だ。」
一条の言葉で緩んでいた空気が引き締まる。
「先日、財団Xと名乗る団体から封書が届いた」
ピクリ、と数名が眉を寄せる。
「本来なら、イタズラかその類として処分・もしくは処罰されるのが一般的だが…」
「郵送で届いた筈なのに関わらず、送り元不明。それどころかいつ投函されて誰が届けたのかも不明。挙句に文章がこんな内容ですからねぇ〜」
本願寺が前のホワイトボードに資料を張り出す。
手紙を拡大印刷したものだ。
仮面ライダーヲ集メヨ
サモナクバ
世界ハ闇二飲マレル
「…血?」
朔田流星が声を漏らす。
「そうだ。成分検査と科捜研の鑑定では、ヒトの血液で、しかも指で書かれている。」
全員の背筋が凍る。
「血文字で書かれた由来が一切不明な手紙。そして財団Xの文字。流石に動かない訳には行かないでしょう?」
「罠だという線も考えたが、誰かからのSOSの可能性もある。それを吟味するべく一旦警察側で極秘裏に仮面ライダーを集めようと言うわけだ。」
既に室内には先程までの空気は流れていない。
真夏日だと言うのに肌寒い程だ。
「私からは以上だが、何か質問はあるかね?」
はい、と朔田。
「いつから仮面ライダーを招集するのですか?」
「今日から、です。だから緊急に集まって貰ったんですよ」
本願寺が答える。
右手を挙げる照井。
「期限は?」
「1週間です。状況次第では短くなる可能性もあります。」
続けて後藤。
「方法は?」
「このあと説明しますが、2人1組のチームで指定の仮面ライダーを集めて貰います。」
さらに加賀美。
「もし、見つからない仮面ライダーが居たら…?」
「捜索を続けつつ行動を開始します。」
そして氷川。
「日常業務はどうすればいいんでしょう?」
「その辺は私におまかせ下さい。上司の方には上手く言っときますから」
あの、と凛子が声をあげる。
「もし、仮面ライダーが参加を拒んだ場合は…?」
凛子としては、仮面ライダーウィザード、操真晴人を、もう戦いに巻き込みたくない、という意思が強い。
「もちろん、尊重してあげて下さい。」
優しい笑顔で返す本願寺。
他に質問はありませんかー?と本願寺。
誰も反応を示さない。
「では、君達には早速今日から仮面ライダーの捜索に当たってもらう。チーム分けはこちらで勝手に割り振った。」
「理由は、人間性、担当地域、様々ですよぉ」
またホワイトボードに大きく張り紙がされ、視線が一堂にあつまる。
ご覧いただきありがとうございます。
前置きがながくなってしまいましたね。
はてさて、無事に完結できるのか!?
感想と批評を頂ければ幸いです。