自分を含めた三人は集合した小規模の街を拠点とし、日々レベリングをしていた。
二週間もすれば三人でレベリングを行っていたおかげか、だいぶレベルも上がっていた。
最後の一匹を狩り終え、二人に声をかける。
「よし、今日はこれ位にしようか」
拠点に戻るため、背を向けた次の瞬間、背後でモンスターが出現し、そのまま飛び掛かってきた。
「ケイト危ないツ!!」
シノンが叫んだ。しかしぎりぎり間に合わず、
後ろから攻撃を受け、バランスを崩し、そのまま地面に倒れこんだ。
「ぐっ…。」
不意打ちの一撃でHPが三割減り、初期から使っていた防具は壊れてしまった。
「危ねぇ…、死んだかと思った。」
二人に聞こえないくらいの声でつぶやいた。
その後、モンスターは二人によって撃破され、防具を買いなおすために、
街の武具店に行くことになった。
「いらっしゃい、何をお求めですか?
「胸当てを一つ。あとこの際だし他のも新調するか。」
「はい、胸当てですね。何個かお持ちしますのでその間店内をご覧になって居て下さ い。」
そういうと店員は店の奥に消えていった。
「取り敢えずポーションの補充は確定だとして、後誰か欲しいのある?」
「ん~...レベリングのお陰でコルは十分にあるし一応補助として片手剣をもう一本欲しいな。あと靴ももう少し強い奴にしたい」
そう言いながらレイは店内を物色し始めた。
「私は剣も強いのがあるし、今のままで良いかな...」
シノンは特に欲しい物がないようだ。
「防具とかは?」
相変わらず商品に夢中なレイはシノンに適当に質問している。
「防具はレイと買った時のがあるから大丈夫。」
そんな会話を聞きながら店内の商品を見ていると、店員がやってきた。
奥から戻ってきた店員は数種類の胸当てを見せてきた。
店員は最初に見るからに重そうな胸当てを見せてきた。
「これなんかどうです?重いですが防御力はかなり良いものです。」
「重い防具は動くのが大変だし、軽すぎると一発が致命傷になりかねないしな…。」
持ってきてもらった胸当てを見ていると、重量もそこそこありそうな物があった。
「これは?」
手にとってみると、丁度よさそうな重さで装甲もなかなかありそうに感じた。
「これですか?これは防御力も中途半端だし重量もそれほど軽いという訳ではありませんよ?敢えて言うなら値段が安いくらいで」
「じゃあ、それで」
すると、見ていたシノンが声をかけてきた。
「良いの?そんな至ってフツーので」
「何事も普通が良いんだよ。尖った性能はかえって危ないし。」
「確かにねー。」
シノンも納得しているようだった。
・・・・一方。
「これなんかどうです?防御力は殆ど無いですがこれを履くと跳躍力が大幅アップ!兎の様に飛び回る事が出来ますよ」
「おぉ!」
「そしてこちらはなんと、足の裏から火焔を出す事が出来ます!尤も自分もダメージを喰らいますが、見た目もカッコいいですし、どうです?」
「ぉおおお!」
尖った性能とロマンをこよなく愛する
結局その火の出る靴はシノンが止めたようで、レイは引きずられながら店を出て行った。
自分も特にこれ以上長居する理由もないので、一緒に店を出ることにした。
隣の店で必死な形相でアイテムを売る変な奴を尻目に住処としている家に帰る。
横にはまだシノンに引きずられるレイの姿があった。