僕犬系っ娘の日常   作:軟体動物

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元少年居候になる

「馬鹿野郎!誰が男を連れてこいなんて言った!」

「すいません!兄貴ぃ、こいつが男なんて知らなかったので!」

「実に無様だなぁ、女だと思って僕を連れてきたら実は男だったなんてwww!だいたい、男と女を見分けられないなんてどんな目してんの?」

「このガキふざけやがって!殺せ!今すぐだ!」

「了解しました。兄貴。」

「は?」

 

 

 

【お前の方が無様じゃねぇかwww完全に騙しておちょくってやろうとしたら?返り討ちで殺されました?www】

 

なんだこのムカつく声は。というかここどこだ?見渡す限り黒いのだが...

 

【ここはどこって顔してんなぁ。ここは死んだ奴が来るところさ。まあ、ここに来るのはほんの一握りの死者だけなんだけどな。それにしても俺はお前の人生を気に入った。そして、もっと見ていたい。そこでお前を転生させる。やったぜ?もう一回生きれるんだ。で、転生するにあたってお前の希望を2つ聞いてやるよ。なんか言ってみろ。】

「あっちには何が引き継がれるんだ?」

【容姿と性別だな。まあ、お前の一番の問題点かwww】

毎回言葉を吐く事に僕のイライラを高めていく。ある意味才能を持っているのかもしれない。

「容姿か性別どちらかを変えてくればいい。」

自分はどっちになるかわからない。そっちの方がギャンブルっぽくて面白いじゃないか。まあ、本音は容姿を直して欲しいんだけど...

【つまり俺の自由にしろと。】

「そういうことだ。もうひとつは家族はいらない。」

【ほぅ。それまた何故?】

「あんなのめんどくさいだけだ。俺は自由が好きなんだ。」

【わかった。じゃあ、そろそろ転生するぜ?まあ、次の世界でもせいぜい幸せになるために足掻いてくれよな?それが俺の楽しみだから。】

「あぁ、幸せになってお前を退屈にしてやんよ!」

精一杯憎しみを込めて言ってやった。

【ふっ。俺はいつでもここから見守ってる。頑張れよ。】

「最後の最後に...全く、卑怯なやつだな。あん...た...は...」

ふっ。本当に卑怯なやつだな。僕が女だったら惚れてたよ。バイバイ、黒い天使さん。

【行ったか。あいつの人生は正直何人もの人の人生を見てる俺から見てもトップレベルに酷い人生だった。次の世界でやり直してくれればいいが...】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?ここはどこだ?見た感じ河川敷みたいだな。確か、あのムカつく野郎に転生とかなんとかをされてここに来たんだったな。あ!そうだ、性別確認をしなくては!」

そう思い自分の身体をみると、身の前にはふたつの丘があった。

「女か...あいつ容姿じゃなくて性別を変えたのか...なかなか悪趣味だな。とりあえず川面で容姿でも確認するか。」

「おーい!君!こんな所で何してんの?」

誰かが僕を呼んでいる。黒いスーツにビジネスバックを持った女性だ。しかし、何してると言われても河川敷にただ寝転んでいるだけなんだが...

「ただ河川敷で寝転んでいるだけだけなんですが何か用ですか?」

なんか声がめっちゃ高くなっている。自分でも信じられないほどの可愛い声が出たんだが...

「いや、だって君自分の種族わかってる?」

種族?そんなもの人間に決まってるじゃないか。何を聞いてるんだ?この人は...あ、もしかして厨二の方かな?

「あのぉ、普通に人間ですよ?」

「自覚症状なし、か。じゃあ、そこの川面で自分の姿を見てみなさい。」

だから、それをあなたが来る前にしようとしてたのに。調子狂うな。ほらどっからどう見ても人...なんだ頭の耳は...こいつ動くぞ?!僕の意識と共に動く!?ん?このしっぽは?こいつも動くぞ?!なんだこの生物...めっちゃ可愛い!!これが僕なのか?

「どう?わかったでしょ?自分が人間じゃないってことが。」

「はい、わかりました。僕どうすればいいんでしょう?」

普通の人間ならバイトとかして生きていけるけど犬っ娘の生き方なんて知らないよ!どうすればいいんだよ、、、あれ、目から涙が。女の子になったから涙脆くなったのかな?

「だ、大丈夫よ!泣かないで。そうだ!私いまからあなたのような娘達をホームステイさせてる人の所に行くの!あなたのことも話してあげるわ!だからほら、泣かないで。」

つまり、この人が僕の居場所を見つけてくれるってこと?なんて優しいんだ。その優しさでまた涙が...

「あ、り、、がとぉ、ござぁいまず、、」

「よしよし、ほら泣かないで。」

その後歩きながらこの世界のことについての説明をこの女性、墨須さんから聞いた。何でもこの世界では僕みたいな娘の事を一括りに他種族と言って墨須さんはその他種族と人間との文化交流を目的に仕事をしているそう。で、ホストファミリーを決めなくては見知らぬ地にとばされるらしい。(なにそれ怖い)

「でね、まずあなたの名前を聞かせてくれる?」

名前...そんなのあるわけが...

「ん?あなた首輪してるわね。もしかしたらそこに名前が...あったわ!真実 クリン(まじつ くりん)って書いてあるわ。だからあなたはクリンちゃんね!」

まじつくりん...あのクソ天使。完全にこれマジッ〇リンじゃん!人の名前をなんだと思っているのかな!僕にも人権が...無いんだった。もう僕は人間じゃ...

「うん。これであなたの資料が出来たわ。目を通しといてね。」

「え?もう?」

早い、早すぎる。まだ歩き出して2分も経ってないよ?しかも、歩きながらだよ?この人相当やれる...

「もう慣れてるのよ。こういうこと。」

慣れてるとか...どんだけブラックな企業なんだろ...まあいいや、資料に目を通さなきゃ。

 

種族・犬または狼

性格・温厚、人懐っこい、泣き虫

経歴・不明、河川敷にて保護

名前・クリン

個体番号・198527番

うん、これなら二分で出来るね。てか、ホストファミリーの人はこれだけで判断するのかな?人懐っこいって...確かに墨須さんには安心してるから近寄ってるだけで...泣き虫って...そんなの書いたら嫌われちゃう...

「ん、着いたわよ。ここがあなたのホストファミリーだぁりんクンの家。」

だぁりんクン?そしてホストファミリーの許可もなく勝手に決定してるし...

「ここ、何人いるんですか?色んな匂いが混じってるんですけど...」

犬っ娘になってから嗅覚と視力と反射能力がすごい上がった気がする。

「それは入ってからのお楽しみね。ほら、行くわよ?」

「あ、待ってください!」

 

 

 

 

 

「っとまあ、こんな感じで来たわけよ。」

「墨須さん...いったい何人連れてくる気ですか...」

その後の墨須さんへの文句はすべて正論だった。脱走癖のハーピーを押し付けたり、漫画脳のケンタウロスを放置したり...何やってるんですか墨須さん...てか、遠回しに僕のことを嫌がってるんじゃ...だって他の娘はなんだかんだ言って引き取ってるんだから...

「いいんです...墨須さん。多分家主さん僕のこと嫌いなんですよ。グスッ」

「あーあ、だぁりんが泣かせた。」

「ええ?!別に嫌なんじゃないんですよ?」

「そう、なの?」

「ええ。今すぐにでも引き取っても」

「なら決まりね。じゃあこの娘の説明をするわ。」

うわぁ、流石墨須さん。容赦ないなぁ。家主さんも僕を引き取ってくれるみたい。やった!優しそうな人で良かった。

「じゃあ、次は本人から自己紹介ね。しっぽ振っちゃってwwwそんなに嬉しかったのね。」

「改めまして。僕はクリンと言います。種族は犬で...とにかく家主さんに迷惑かけないように頑張ります!よろしくお願いします!」

「うん、よろしく。僕は来留主 公人。よろしくね、クリンちゃん...でいいかな?」

ちゃん付で呼ばれるのにはまだ抵抗があるな、、、でもこれから慣れればいいか!それにしても僕性格が丸くなったな。これも女の子になったからかな?

「はい!大丈夫です。えっと、ご主人様...?」

「うっ、これは...」

「ふふふ、だぁりんもクリンちゃんを気に入ったみたいね。じゃあ、私はそろそろ...バイバイ!」

「ちょ、墨須さん!?」

「あ、あのご主人様?」

「ああ、今から家の中に案内するよ。それに、クリンちゃんの寝床とかも決めないとね。」

 

 

 

 

 

 

「え?!外で寝る?!」

「はい。犬は外で寝るじゃないですか。」

僕がご主人様に寝床は外でいいと言ったら何故かご主人様が驚いている。犬は昔から外で飼われてるし、ちょっと...ね...獣臭が...

「うーん、困ったな...」

「そ、その、すいません...」

「ううん、大丈夫。でも、どうするかな?」

「こんちわー!リフォームの匠でーす!墨須さんから依頼を受けまして、来留主様のお宅をリフォームしに来ました!」

『え?』

「なあ、クリンちゃん...聞いてた?」

「いえ、何も...」

墨須さん...いくら何でもやりすぎ!

 

 

 

 

 

「ということで多分ここがクリンちゃんの部屋だと思う。」

「はぁ...。」

普通の女の子が住んでいそうな部屋がたったの2時間で新たに加えられていた。流石匠(汗)。

「ところでクリンちゃんはこの家に他の住人がいることを聞いてるのかな?」

「墨須さんから説明を受けてませんが匂いでだいたい...3人ですよね?」

「うん、すごいね!流石というか。」ナデナデ

「ひゃっ、くぅん。」

ご主人様!?いきなりなでないでくださいよ!変な声出たじゃないですか!でも、なでなれるのってこんなにも気持ちいいことなんだ...

「はっ、ごめん。つい...」

「あっ、、」

もうやめちゃうんだ...なんだかなでられていたところが寂しくなる...

「もっとなでて欲しいな...」

そう言って僕はご主人様の胸に飛び付く。

「うわっ!」

ご主人様が倒れて僕がご主人様に馬乗りになっている。

「もっと...僕をあ「あんた、私のダーリンに何してるの!」うにゃう!」

僕が最後に見たのはしっぽを鞭のように使い僕を攻撃してきた赤いラミアだった。




ちなみに元少年はモンスター娘になったことによってどんどん女の子の思考になってきてる模様。
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