「く、クリンさん?クリンさんなんですか!?」
「はい、ご主人様。【待たせたな】」
そう言って親指をサムズアップする彼女はとても頼もしく見えた。そして彼女はまた犯人の方を見て語り出した。
「貴方は...ご主人様のいいところいくつ言えますか?」
「へ?」
「はい?」
この質問にはその場にいた者全員が拍子抜けする。目の前の犯人は何人もの人を殺してきた極悪犯なのだ。そしてさっきまでは僕も殺されそうになっていた。なのにクリンさんの口から出た言葉は何の緊張感もない言葉だったのだ。
「何言ってるの?こんな時に。そりゃあだいたい5つぐらいね―。」
「寝言は寝ていってな!そんぐらいでご主人様と一緒にいたいとか、一緒になりたいとか思うんじゃねぇ!僕ならご主人様の好きなところだけで1日語れる!」
勝ち誇ったようにクリンさんが形のいい胸をはる。すると、犯人はその態度に怒ったようにプルプル震えながら声を出した。
「そんな事は...どうでもいいでしょう!そうよ、貴方からも奪わなくちゃね。だから、私のために死んで!」
そう言って犯人はクリンさんに飛びかかった。僕には飛びかかった時の残像ぐらいしか目で捉えることができなかった。しかし、クリンさんはしっかりと反応したようで、犯人が逆に吹っ飛ばされてきた。
「よくもまあ、人の姿で暴れてくれましたね。今の僕はとてつもなく怒っているので加減ができませんよ?」
そう言って犯人を挑発してみせる。すると、犯人はすぐに挑発に乗って全力で飛びかかった。しかし、結果は同じ。飛びかかった犯人が逆に吹っ飛ばされた。
「何回やっても無駄です。何たって僕は今日の日のために世界中を旅して、鍛えてきたんですから。ね?みんな!」
クリンさんがそう言うと何人もの男が暗闇から出てきた。様々な国から様々な言語を話す人たちが目に炎を灯しながら歩いてくる。総勢約2500人。その中には「クリンたん、クリンたん」と念仏のように唱えるものや、「おっぱいぷるぅんぷるぅん!」と言い出すものまでいた。しばらくすると男達は全員一気に顔を上げ、
『我らはクリン教徒なり!クリンたんを汚す輩は俺らが許さねぇ!』
と堂々と宣言し、各自自分の持ち武器なのだろうか。様々な道具を取り出した。あるものはPCを、あるものは謎の液体を、またあるものは怪しい薬を取り出した?そして、男たちは犯人に飛びかかり犯人と戦い始めた。犯人もさすがに反抗することができず、男たちの一方的な攻撃が続いた。
「クリンさん、あの人たち一体何者なんですか?武装警官やSWATよりもつよいですよ?」
クリンさんはこちらを振り返ってこう言い放った。
「ただの
僕は驚きが隠せない。ただの
そうこうしてる間にボロボロの犯人が見えてきた。そこにあったのは、、、
「み、見るな!この姿を見るな!」
顔だけではなく体中皺くちゃの狐のような耳と尻尾を生やした老婆だった。
「なんで僕の姿でこんなことをしたの?別に人を殺すだけならその姿でもいいでしょ?」
すると老婆は恐る恐る口を開いた。
「ワシはな、人に愛されたかったのじゃ。そして行動に移そうとしていたところに現れたのが主人を守るためにナイフをもった誘拐犯相手に戦って捕まえたというお前さんだったのだ。そしてワシは考えた。どうしてお前さんはそこまで体を張ることができたのか。そして考えた末に至った考えが
そう涙ながらに老婆は語った。周りの
「そうやって同情を誘っても無駄だよ?」
『?!』
なんとこの老婆が言ってることが同情を誘うためのものだと言い出したのである。老婆はその言葉に反応せずに黙って下を向いている。
「あなたの経歴は調べさせてもらっているから。名前はジャエル。数々の地域で様々な犯罪を起こしている指名手配犯。そして必ず犯罪を行うときは化けていることから仮面の罪人ともいわれている。そしてあなたにかかわった異種族は必ず不幸に見舞われている。まあ、あなたがやったんだろうけど。そうでしょ?ジャエルさん?」
そうクリンさんが言い終わると老婆はいきなり空を見上げ高笑いをしだした。
「ハ、ハハ、ハハハ、ハハハハハハハハハハハハハっハハはっはっはっはハハッは、ハア。あなたそこまで調べてるなんて、、、予想外だったわ。そうよ、私はジャエル。今までいろんな地域で犯罪を起こして多くの異種族とその主人を
そう言い切る前にジャエルは
「ふざけるな!異種族とその主人のつながりっていうのはな、2人が長い月日をかけ理解しあうことで生まれる結晶、いや、
そうして犯人は
「ご主人は、犯人が僕だと思った?」
そうクリンさんが聞いてきた。ここで嘘をついても何もないので僕はありのまま語ることにした。
「ああ、少しは思ったさ。でも、最後まで犯人ではないと信じていたさ。だって僕の知っているクリンさんは泣き虫で甘えん坊で人見知りで、何しろ人を殺すような勇気が感じられなかったからね。」
クリンさんが「馬鹿にしてるの?www」と突っ込む中僕は続ける。
「それに、あの人がクリンさんでないことはあってすぐ気づいたさ。だって、、、」
僕はいきなりクリンさんを抱き寄せ、顔を息のかかるくらいの距離まで近づけてこう言った。
「僕がクリンさんへ募った
そして僕は赤くなっているクリンさんの桃色の唇にキスを落とした。そしてあたふたしているクリンさんにもう一度こうつぶやく。
「大好きですよ。クリンさん。」
するとクリンさんがしっかりとこちらをみてこう言った。
「まさかご主人様のほうからされるとは、、、思ってもいなかったので取り乱してしまいました。そうですね、お返事しないといけませんね。僕からのお返事は、、、」
そういって今度はクリンさんの方から顔を近づけてくる。さっきよりも長く濃いキス。途中目を開けたときに見えた目をぎゅっと閉じたクリンさんはとてもかわいらしかった。
「ご主人様、
目をトロンとさせながらしかもいつもとは違う口調にドキッとした僕は返事をさっきよりも長く深いキスで返すことにした。
最後は前の話からは想像できないほどの甘々展開でしたね。
今後の更新なんですが、これからは何かイベントがあるごとに更新となります。
今までご覧いただきありがとうございました。
今後もよろしくお願いいたします。