九州を超えて、本州に上陸した詩翠。笠を被り、マントの様な布も羽織り、なるべく目立たない様に山道を通る。日差しを気にしての笠ではなく、はたまたファッションとして被ってる訳でもない。理由は彼女の頭から生えている小さな角が原因だった。彼女の妖怪の分類は"鬼"である。
ただ単に名前に"鬼"が入ってるわけではなく、純粋な"鬼"の末裔である。
その角だけでも十分目立つのに、彼女の持つその白髪混じりの黒髪の長髪と、端麗な容姿が更に彼女を目立たせた(自覚は無いが)。
だから彼女は人里や村、整った道を避けて通るしかなかった。
しかし、いくら山道とは言え、人がいないわけではない。そう、今まさに詩翠の目の前に現れた賊の者とか……。
「よぉ若ぇの。お前の持ってる物全部いただくぜ?」
あっという間に周りを囲まれ、リーダー格の男が一歩前に出て威圧するような表情で語りかけてきた。
「……」
「おいおい。コイツ黙っちまったぜ? 怖いのか? ん? さっさと荷物置いてきゃあ良いんだよ。そしたら命だけは助けてやらんでもないぜ?」
「黙って通してくれない? そしたら見逃してあげるけど」
「……あぁ? おい若ぇの。馬鹿言っちゃあいけねぇ。この状況が分かってんのか?」
詩翠の反応にリーダー格の男は少し苛立ったようだ。他の囲んでいる者たちも詩翠を睨む者いれば、笑ってる奴もいる。
「分かってるよ。あんた達が束になっても私には勝てないってことぐらいはね」
「言ってくれるじゃねぇか……! 野郎共! 構わねぇ! 殺せ!」
男の怒号と同時に周りの賊たちは一斉に詩翠に飛びかかる……はずだった。
「バカはそっちだよ」
ボソッと一言呟き、背中に担いでいるこん棒を掴み、勢いよく地面に叩きつけると、そこから波紋のように振動が流れ、そのあまりの威力に賊たちはその場に尻餅をついてしまった。
「もう一度言うけど、通してくれない?」
詩翠はもう片方の手で笠を上げ、男をその黄色い瞳で刺すような視線で睨みつけた。
男は言葉を上手く発することが出来ず、コクコクとブルブル震えながら頭を縦に振るしか出来なかった。
すると、詩翠は男に微笑みかけ、
「ありがとう」
と一言言って東の方角へと消えていった……。
☆
・種族 鬼
・性別 女
・身長 156cm
・年齢(現時点) 14
・武器 こん棒
◆黄色い双眸が特徴でぬらりひょんと翡翠の娘。若い時期が非常に長いため、800歳程までは見た目は14歳程度。髪は腰ほどまである長髪。しかし結わない。容姿は少し珱姫に似ている。
※文字数が少なく編集して再投稿できなかったため本文に書く事をお許し下さい。
朝にここまで書きたかったんですが、時間がなく妥協しました。すみません
次は明日には載せたいと思ってます。でわでわ