作:桜吹雪✻


原作:07-GHOST
タグ:オリ主 07-GHOST 独自設定
前髪が長いのが気になる少佐の話。

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視界を遮る。なんて可愛らしい程度で済まなくなってきた。

鼻にまでかかる前髪があまりに鬱陶しくて首を振る。

それでも少し目の前で揺れる髪を、目を瞑りつつ手で退ける。

 

 

「・・・切ったら?」

「・・・切ろうとは思うんだけど、面倒で」

 

 

一連の動作を見ていたヒュウガ。

黙って不思議そうに見つつ提案した答えを聞いて、珍しく苦笑いをしている。

 

 

 

「美容院行かないんだっけ?」

「うん、態々お金払ってまで切ってもらう理由がわからない」

 

自分で切るのが上手というわけではない。

下手な人に比べると器用な方だというだけ。

 

 

そんなわけで、長く鬱陶しいと感じるといつも自分で切っている。

 

「ハサミをどこに置いたかわからなくなった」

「・・・たまに本気で物無くすよね」

 

「新しいの買ってあげようか♪」なんて彼の言葉を放置しつつ、やはり落ちてくる前髪を少し指で摘む。

くるくると遊びながら視線を、組んでいる自分の膝あたりに移す。

 

「もうさぁ・・・」

「ん?」

「顔も隠せるし、これでいいんじゃないかって気に「切ろうね♪」・・・」

 

かぶせるように言ってきたヒュウガを軽く睨む。

そんなことしたところで、怖がるどころか面白がってニヤニヤ笑うだけ。

 

 

「せっかく可愛い顔してるのに、勿体ないよ~☆」

「はいはい」

「本心だよ♪」

 

楽しそうに私の前髪に触れるヒュウガに、溜息をつく。

私のように掴んだのではなく、本当に軽く手を当てるような触り方をする彼の手から、頭を引いて逃げる。

 

 

「明日にでも切っておいで♪」

「・・・ハサミが見つかったらね」

「切ってなかったらオレがパッツンに切りそろえてあげる♪」

「器用なんだから綺麗に切ってよ」

「いいの?」

 

きょとんとした顔で首を傾げる彼に、こちらが不思議に思う。なぜ疑問形?

 

 

「綺麗にパッツンにしてって言ってるんじゃないからね?わかってるよね?」

「もちろん♪そうじゃなくてさ、オレが切ってもいいの?ってこと☆」

「なんでそんなこと聞くのさ、ヒュウガ器用じゃん」

「オレ好みにしちゃうよ?」

「余程私に似合わない髪型とかじゃなければ、問題ないよ」

 

 

何を言い出すかと思えばそんなことか・・・なんて声に出さずに、邪魔な前髪を手で押し上げて机に肘をつきつつ斜め下を見る。

視界に映るのは、ヒュウガの靴。同じように足を組んでいるから、横に軽く出ているのだろう。

 

 

「なら明日切ってこないでね♪」

「・・・ハサミが見つからなければね」

「見つからないと良いな~♪」

「何言ってんの」

 

視界に映っていたヒュウガの靴がなくなった。座っていた彼が立ち上がったのだから当然。

戻るのかな?と考えていると、私の前に手を出した。

目線だけ彼の顔に向ければ、声の通り上機嫌な表情をしていた。

 

 

「いこっか♪」

「はいよ」

 

前髪を押さえていた手を離して軽く整えながら、出された手に指を軽く当てつつ立ち上がる。

手を繋ぐ気がないとわかると、「残念☆」と冗談のように言って並んで歩きだした。

 

 


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