「美保鎮守府NOW」(第10部)   作:しろっこ

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提督たちは滑走路で意外な出会いを体験する。



第5話:<POLA>

「別にぃ……空軍の基地ですから」

 

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「美保鎮守府NOW」(みほ10)

 第5話:<POLA>

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 金剛がその少女に近寄った。

 

「お嬢ちゃん、何処から来たの?」

「……」

 

よく見ればその子は日本人ではないようだ。

 

「あ……そっか」

 

金剛は英語に切り替えて話す。

 

『お嬢ちゃん、何処から来たの?』

 

ちょっと金剛を警戒するような感じの少女は基地の建物を指差した。

 

『あっちぃ……』

 

金剛は苦笑した。

 

『あはは……そうかぁ』

 

ここは米軍基地だから一般人が入れるはずが無い。この子はきっと米軍の兵士なのだろう。艦娘にとって兵士の年齢が若いことなど既に眼中に無い。

青葉が飲料を取り出しながら英語で聞く。

 

『お嬢ちゃんもジュース飲む?』

 

するとその子は川内が持っていたビールの缶を指差した。

 

『あれが良いなぁ』

 

その言葉に一瞬、全員が引いた。提督はふと、この子は艦娘ではないだろうか? という直感がした。

 

 その時、遠くではF15が編隊を組んで着陸態勢に入っていた。その音に紛れて米軍の軍用車がいつの間にか近づいていた。機長がハッチから叫んだ。

 

「提督! 軍用車です!」

 

 次の瞬間いきなり輸送機の陰から現れたジープが彼らの目の前で急停車する。直ぐに金髪の女性士官が英語で何かを叫びながら飛び降りてきた。その状況に驚くブルネイの艦娘たち。

 

『貴方たちは何をしているんですか!』

 

 やばい……と提督は思った。まるで悪さをしたガキ大将が学校の先生に見つかったときのような気持ちになった。

 

「いや、その……」

 

提督は日本語でしか反論できない。ただ金髪の女性は明らかに怒っている。米軍の兵士だろうが空軍かな? ただ何となく海軍の香りがする。

 

 さっきの少女も可愛いけど、その女性武官もまた蒼い目の金髪でやたら美人だ。とはいえボディはさほどムチムチしていないのは軍人らしいよな。どちらかといえば、さっきの少女の方が胸は大きい……

 

「あ痛っ!」

 

提督は金剛にお尻をつねられた。

 

「ドコ観察してるんデスか? darling?」

「そりゃ……」

 

目の前に金髪の女性士官が出てきたら、誰だって注目するだろ! だが腕を組んだ金剛の目が据わっていた。

 

『Aha?』

 

これは怖い。金剛は、そのまま振り返ると金髪士官に英語で反撃した。

 

『貴方も30分も待たせたら謝るべきね! 私たちブルネイから……』

 

その言葉を無視して金髪の女性は、さっきの少女を『確保』。金剛が不満そうに何かをゴチャゴチャ言っているのだが彼女は捕まえた少女を叱っていた。

 

『POLA、貴女って人は!』

「ぽーら?」

 

提督は思わず復唱した。それがこの子の名前か?

 

 少女も観念したのか静かになって上目遣いでこちらを見ている。ただ少女はさっきから金剛が気になるらしくチラチラと彼女も交互に見上げている。それを見て金髪女性はチョッと落ち着いたようだ。彼女は提督に言った。

 

「慌ただしくてごめんなさい……一応、私は日本語も喋れますので」

 

サラサラした金髪を軽く掻き分けながら汗を拭う彼女。意外に流暢な日本語だった。

 

しかし金髪女性が日本語って違和感がある。彼女はPOLAという少女を確保したまま自己紹介を始めた。

 

「貴方たちがブルネイから来た日本海軍の部隊の方々ですね。初めまして……私は米国士官のケリーです」

「ケリーさん?」

 

そうか、事前に情報が行っていたのか。

 

「オレがブルネイの提督だが……まあ、この状況については謝る。神聖な滑走路を汚したようなもんだからな」

 

すると彼女は意外にも微笑んだ。笑顔になると急に子供っぽい表情になる。

 

「別にぃ……空軍の基地ですから気にしません。私は米海軍所属です。この子はPOLA。そちらの皆さんと同じ艦娘です」

 

『え?』という表情の金剛たち。だが提督はなるほど……と思った。

 

青葉が口を挟む。

 

「POLAって……アメリカの艦船でしたっけ?」

 

ケリーは青葉を見た。

 

「もともと違いますけど……いろいろ事情がありまして今は私が面倒を見ています」

「なるほど……」

 

彼女は、ため息をついて続けた。

 

「取りあえずここは片付けて下さい。あの機体が出撃したら事務所へ行きましょう」

 

彼女の視線の先を見ると既に先のF15、4機編機隊は着陸を終えていた。そして滑走路では轟音を立てながら次の出撃部隊が離陸体勢に入っていた。

 

 やがて新たな部隊は後部からバーナーを煌めかせながら加速して次々と離陸して行った。それを見た青葉が感心しながら言う。

 

「凄いなあ……あれはF16ですね」

「そんなに凄いのか?」

 

青葉は少し考えた。

 

「最新ってほどでもありませんけど、さっきのF15よりは強いみたいです。しかもコンパクトでリーズナブルだとか」

 

提督は腕を組んだ。

 

「フーン……しかしジェット戦闘機なんて今のオレたちにゃ縁がないな」

「艦娘サイズであれが扱えたら良いんですけどね。多分、今の艦娘では対応しきれないでしょうね」

 

青葉は詳しそうだった。

 

 




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※これは「艦これ」の二次創作です。
(ごません様とのコラボ企画作品)
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ10」とは
「美保鎮守府:第拾部」の略称です。
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