ワールドトリガー「Re:自戒の絆」   作:悠士

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どうも自戒の絆久しぶりの更新です!

いや~それにしてももう一つワールドトリガーの二次創作を書いているんですけどね、何故か自戒の絆の方がお気に入り数が多い・・・何故だ??

ま・・・まあ考えてしょうがないですし・・・






(伸びろ~~~~!)


7話 C級隊員・三雲修

 小南通っている学校の文化祭があった日から時間が進み12月ももうすぐ半分を過ぎるころ、依然としてイレギュラーゲートの原因どころか対抗策すら出来ていなかった

 

「………はよッスー」

 

 昨日も遅くまで防衛任務で寝不足のオレは間の抜けた挨拶をした

 

「おお、おはよう忍田!その様子だと昨日も任務だったのか?ごくろーさん」

 

「おお……ふぁ~」

 

 席に着いてHRまでの少しの間眠ろうかと思ったらクラス委員の田鍋(たなべ)(はじめ)がやってきた

 

「なぁなぁ隣のクラスに今日転入生が来るの知ってるか?」

 

「……転入生?……いや知らないッスけど?」

 

「そっかー忍田が知らないならボーダー関係者じゃないのか」

 

 どうやら転入してくるやつはボーダーの関係者だと思ったようだ、確かにこの時期に転入してくるなんて珍しいどころか、三門市にやってくるやつなんて普通はいない

 日々ネイバーがやってくる三門市に出て行くやつはいる、だから来るやつはボーダーの関係者だと思ったのだろう

 

「ほんとに知らないのか?」

 

 話を聞いてた青柳が聞いてくるがオレは知らないと返す

 

(……もしかして迅さんが言ってたやつはそいつなのか?)

 

 

 

 

 

 

 -------------

 

 

 

『護、明日さこれからの未来に重要な奴がやってくる』

 

『重要な奴スか?』

 

 迅と一緒にやってくるトリオン兵を倒して休憩しているといきなりそんなことを言ってきた

 

『そう、重要な奴。護には静観していてほしい』

 

『………その言い方って……来る奴は………』

 

『そう、ネイバーからだ、しかもそいつはボーダー(俺たち)にとって必要なんだ』

 

『なら早いとこ玉狛に匿った方が良いんじゃないスか?なんで静観しないといけないんッスか?』

 

『それは不味い未来になってしまう、だから少しでも良い未来にするために静観していてほしい、少なくとも勧誘とか匿うとか誘うようなことをしないでいてくれたら良い』

 

『………了解ッス』

 

 

 

 -------------

 

 

 

 

 

 

(オレたちに重要な奴って言ってたスけど………どんな奴なのか気になるッスね……)

 

 勧誘とかしなければいいと迅は言っていた、なら話だけしようと噂の転入生を一度見とこうと休み時間とかに行こうと頭の隅に置いた

 

 HR、1時間目と過ぎて休み時間になった

 

(さてと、確か隣のクラスだったな)

 

 次の授業は物理で移動するから教科書とノートを持って噂の転入生を見に行くとそいつは簡単に見つかった

 

 髪が白く極端に背が低かった

 

(背ひっく!?風間さん2号ッスか!?………っは!風間さんごめんッス!)

 

 この場にいない人に心の中で慌てて謝る

 風間は背の低さを気にしていないが言うと当然怒ってくる、かなり強めに

 

「どうした忍田?お?あいつか噂の転入生って奴は?」

 

 そのあと授業の開始を告げるチャイムが鳴りオレと青柳はあわてて物理の教室に行った、だけどオレには少し変だと思った

 

(何でサイドエフェクトが反応してるんだ………?)

 

 オレのサイドエフェクトの追跡が転入生に()()していた、階が違う物理の教室からでも転入生のトリオンが見え続けて少し授業に集中できなかった

 

 その日の放課後ネイバーが出現したが一番近くにいた三輪隊が着いた頃にはすでに倒されていてしかもかなりの威力だったなのかネトリオン兵はバラバラになっていたと報告されている、しかもボーダー以外のトリガー反応が出たそうだ

 

 

 

 

 

「こんばんはッス、ネイバー君」

 

「………誰?」

 

 夜9時になってオレは転入生のトリオンを目指して暗い住宅地を彷徨った、何で彷徨ったかはオレのサイドエフェクト…追跡は障害物があっても居場所はわかるが目標までどんな障害物があるのかはわからず当然道もわからない、だから何度も行き止まりに行き着いた

 

 そしてようやくさっき目標の転入生までたどり着いたわけだ

 

 ネイバーの少年はいきなり声をかけられただけでなくいきなり自分のことを「ネイバー」と呼んだ、警戒心を一気に上げて様子を見てくる

 

「ああ別に君をボーダーに言うとかそんなんじゃないッス、う~んオレも君と同じネイバーッス。とりあえず何処かで話ができる場所に行かないッスか?」

 

「…………いいよ、さっきまで公園ってところにいたんだ、そこでいい?」

 

 案内された公園は街頭がいくつもあり鉄棒、ブランコ、滑り台、トイレとあり整備されているのかきれいに保たれていた

 オレとネイバーの少年はベンチに座った

 

「それであんたは誰?どうしてオレがネイバーだってことがわかったの?」

 

「オレは忍田護ッス、俺にはサイドエフェクトがあって一度見たら見逃すことがないんスよ」

 

「ふ~んアンタ………つまんない嘘つくね……半分だけ」

 

 このネイバーはオレが半分だけ嘘をついていること見抜いた、確かに条件さえ満たせば見逃してしまう弱点もある。カマをかけているかと思ったが見つめてくる目でそれは違うとわかった

 

「怖いッスね……詳しくは言えないッスけど仲間から今日ネイバーから転入生が来るって聞いてどんな奴なのか知りたかったんスよネイバー君」

 

「ネイバー君じゃないよ、空閑(くが)遊真(ゆうま)だよ」

 

「……空閑……遊真ッスか」

 

「それでマモルはオレに何が話したくて来たの?それにさっき自分もネイバーって言ったし」

 

 黙って静かになったオレに今度は空閑が話を切り出してきた

 

「まぁ何でこの世界に来たのかと思って……オレは母親がこの世界の人で父親がネイバーなんス、それでオレは向こうの世界で生まれたからオレもネイバーと言ったんスよ」

 

「ふむ……なるほど、オレは親父の知り合いがボーダーにいるから『オレに何かあったらボーダーを頼れ』って言われてやってきたんだ」

 

(遊真の親父さんの知り合い?誰だろ?)

 

「あ………すまないッス、何かあったらって……もしかして……」

 

「うん、死んだよ、3年前に」

 

「…………そうッスか。まぁ何か困ったことがあれば言ってほしいッス、オレに出来ることは多くないけどこっちの世界の常識とかルールとかは教えれッスよ。オレも4年半前に初めてこっちの世界に来ていろいろ困ったこととかあったスから」

 

「おおそれは助かる、では早速--------」

 

 

 

 ------

 

「マモルのおかげで助かった、じゃ」

 

「ああ……気をつけるッスよ」

 

 困ったことがあったら教えるといったオレに早速こちらの世界の日本の常識などをいろいろと聞かされた

 スマホを見れば時刻は22時を過ぎていた

 

「ヤッベ!」

 

 

 

「こんな時間までどこほっつき歩いてたんだ護?」

 

「あー……いや………ちょっと……散歩をッスね………あははは…………」

 

 家に帰れば腕をで組んで玄関で仁王立ちをしている叔父に頬を引き攣りながらあながち間違ってもいないこと言ったが

 

「あはははじゃないだろ!!もうすぐ高校生だからって任務以外でこんな時間まで中学生が出歩いていい時間じゃないだろ!!」

 

 叔父がそう怒鳴った後にオレの頭を強く叩いた

 

「ごめんなさいッスーー!!」

 

 オレは涙目になりながら謝罪を叫んだ

 

 

 

 翌日の今日1時間に及ぶ説教でさらに寝不足になったオレは午前の授業は居眠りをした、当然怒られた

 

 昼の鐘がなりようやく昼休みだと鞄から弁当を出すと青柳や田鍋など集まってきてうまく出来た弁当を自画自賛しながら食べた

 

(今日も味も見た目も上手く出来たッス)

 

 食べ終えた弁当箱を片付けて鞄にしまうと(ゲート)が開いたことを知らせる警報音が鳴り響いた

 

「ッッ!!?こんなところに門がっ!?みんな早く逃げろ!!」

 

「わ……わかった………無茶はするなよ?」

 

「それはこっちの台詞ッス………トリガー起動(オン)!」

 

 クラスメイトの忠告を聞きながら制服のポケットからトリガーを取り起動コマンドを言うと生身の体からトリオで構成されたトリオン体に換装した

 

 窓に近寄ってグラウンドを見ると発生した門からはモールモッドが4体出てきた

 

「………多いッスね」

 

 4体ごときオレにとっては雑魚同然だが場所が問題だった。発生したのは昼間の学校だから当然生徒が多くいて、訓練どおり避難ルートを通るがそれまでオレが4体を瞬時に倒すこともできないし、守りながら相手もできない

 倒しきるまでに何人か被害者が出てしまうと思った。長いこと戦いをしてきた所為かそういう考えを仕方ないと思う部分もあった

 

「それでも………やるしかないッス!!」

 

 窓を開けて校舎の壁を蹴って最初の1体目の前に着地するとすかさず足を2本切りそのまま目玉に突き刺して倒す

 すると校舎近くまで来たモールモッドは上を見上げて何かに狙いを定めたようだった

 

「行かせな……ック!!?」

 

 進入を阻止しようとしたが傍にいたモールモッドが背中の最高硬度を誇るブレードでオレに襲い掛かる、咄嗟に春風の柄で受け止める

 

「このっ………っ!?……くらえ!」

 

 2本のブレードじゃオレを倒せないと判断したのかもう2本出して振りかぶろうとしていた。オレは春風を解除して変わりにスコーピオンを胸から出して目玉を貫く

 これで2体目を倒せたがすでに1体は壁を破壊して中に進入していて急いで壁を登っているもう1体のモールモッドを倒そうと飛んだがその時突然2つに割れトリオンが噴出した

 

「うわっ!?なんスか!?……グヘ!」

 

 蛙が潰されたみたいな声を出して地面に落ちたオレは校舎を見ると遊真のトリオン反応が見えた

 

(昨日あれほど言っといたのに何で使ったんスか……?)

 

 昨日の夜にオレは非常時以外でなるべくボーダーのトリガーを使うなと言っていた、けど実は遊真自身のトリガーは使わず訓練生用のトリガーを使っていたのは後から知ったことだった

 

 

 

 

 

 ネイバーがいなくなったと知ると生徒たちは校舎から出てきて口々にオレを賞賛した、最後に倒したのオレじゃないけれどこういうのは黙っといた方がいいのかと思ったら、遊真が眼鏡をかけた生徒に担がれた状態で出てきた

 

 眼鏡の生徒は遊真を担ぎながら進むとクラスメイトたちが集まっていった

 少し離れたところにいたオレにも話し声が聞こえてきて会話の内容から「ミクモ」という生徒はボーダー隊員のようだった

 

(……ミクモ………知らないッスね………本部の隊員なんスかね?)

 

 みんな「ミクモ」を褒め称えているのにその表情は何処か気まずい感じのようだった、すると横にいた遊真が「ミクモが助けてくれた」と言った

 

 トリオンが見えるオレにはその言葉こそが嘘だとすぐに分かり、何を言っているんだと言おうと思ったが迅の言葉でとりあえずはここは言わずそのままにした。下手に干渉するのはよくないと、特にボーダー関連だと迅が見た未来から変わってしまう可能性があったからだ

 

 しばらくするとレーダーが近くに来るのトリオンを感知してそちらを見ると嵐山隊がやってきた

 

「……………これは……」

 

「遅いッスよ嵐山さん!もう片付いたッス!!」

 

「護!……そうかお前が倒してくれたのか!助かったぞ!!」

 

 ボーダーの顔とも言われる嵐山隊が着いたことで生徒たちはまた騒ぎ出す、今度は有名人が来た意味で

 

「確かにやったのは俺ッスけどそれでも2体だけッス、残りの2体はあそこの『ミクモ』って奴が倒したらしいッスよ?」

 

「君が?」

 

「ミクモ」は自分から前に出てきて「自分はC級隊員の三雲(みくも)(おさむ)です」と言ってきた

 

(C級……なるほど知らないのは当然ッスね………ということは自分のトリガーじゃなく三雲の訓練用トリガーで倒したんスか?すごいッス)

 

 詳しくは知らないが昨日のボーダーのトリガーじゃない反応が出た件は空閑のトリガーということ、その倒された後の報告を見る限り空閑のトリガーはパワー系じゃないかとオレは思っている

 だから今回のモールモッドに倒され方は切られていたから自分のトリガー以外で倒したと想像が出来る

 

 三雲は隠したり誤魔化したりせず正直に使用した理由を告げた

 

「C級隊員……!?」

 

「C級!?」

 

 前に出てきた三雲がC級だと知ると木虎(きとら)(あい)嵐山(あらしやま)(じゅん)は驚きを露にした。それも当然だ、C級は基本的には合同訓練以外ではランク戦ブースで自分の腕を磨き上げる。モールモッドとの戦闘は訓練用に調整されているけれど、実践のモールモッドをトリガー一つで相手をするのは相当自身がないと危険だ。何より訓練用の出力を抑えたトリガーじゃ尚更

 

「……………」

 

「そうだったのか!よくやってくれた!」

 

 そう言って俯く三雲の肩に手を置いた嵐山は褒めた

 

「えっ!?」

 

 てっきり説教でもするのかと思ったオレは正反対の対応をした嵐山に驚いた

 

「ありがとう、君がいなかったら犠牲者が出たかもしれない。ウチの弟と妹もこの学校の生徒なんだ」

 

 嵐山に溺愛している弟妹がいるのは知っていたけどまさかこの学校だとは知らなかった

 

「兄ちゃん……」

 

「………まずい……」

 

 少し離れたところにそんな話し声が聞こえると嵐山は目を光らせて一目散に駆け寄った

 

「うぉおおぉおお!!副!佐補!」

 

「他人の振り……うわぁあ!」

 

 振り返って無視しようとしたらしいがそれは叶わず嵐山に抱き寄せられている

 

「…………オレだったら絶対グレてるッス……木虎たちも大変ッスね」

 

「ええ……まぁそうですね」

 

「まぁ慣れたけどね」

 

 木虎も時枝もちょっと呆れた顔で嵐山兄弟を見ていた。視線を戻すと多くの生徒達がいるのに平気でスキンシップをしている

 

(これが世に言う”ブラコン”っていうやつッスか?あ、妹もいるから”シスコン”も……?)

 

「いやぁそれにしてもすごいな、ほとんど一撃じゃないか、しかもC級のトリガーで」

 

 やっと開放された弟妹は疲れきった表情をしている

 

「こんなの正隊員でもなかなか出来ないぞ」

 

「いえっ……そんな………」

 

「いえいえそんな」

 

「……………」

 

 謙遜なのは良いが褒められれば嬉しいんだから喜べばいいのに三雲は遠慮していた、だけど代わりに遊真が喜んだ

 

「……?、どうしたッスか木虎?」

 

 隣の木虎を見ると難しい顔をして三雲を見つめてた

 

「お前なら出来るか、木虎?」

 

「スコーピオン」

 

 木虎を見て嵐山に聞かれると右手にスコーピオンを出すと、既に活動停止しているモールモッドの近くに跳んで何度か切りつけた

 

「出来ますけど、私はC級のトリガーで戦うような馬鹿なマネはしません」

 

 そのあと嵐山達の下まで戻って来た木虎はそう言った、オレは木虎の悪い癖がまた出たと思った

 

(木虎またッスか………自分より優秀な隊員がいると許さない…………そういうくだらないプライドは早々に捨てたほうが言いッスよ)

 

 

「そもそもC級隊員は訓練生、訓練以外でのトリガーの使用は許可されていません。彼がしたことは明確なルール違反です、嵐山先輩、違反者を褒めるようなことをしないでください。C級隊員に示しをつけるため、ボーダーの規律を守る為、彼はルールに従って処罰されるべきです」

 

「硬いッスよ木虎、オレからすれば確かに三雲がやったことは隊務規定違反だけど、木虎たちが来るのを待っていたら確実に犠牲者が出ていたッスよ」

 

「それは………例えそうだとしても!!」

 

「それじゃ犠牲者たちにはどう詫びるんスか?『犠牲になって不幸でしたね、ルールでC級は戦うことが出来ません』とでも言うんスか?」

 

「なっ……!?だ……だったら護がさっさと倒していれば彼がトリガーを使うことは無かったわ!」

 

「それは無理だ木虎、いくら護でも守りながら4体のモールモッドをすぐには倒せない。三雲君は確かにルール違反はしたいけど結果的に市民の命を救ったわけだし」

 

 木虎に攻められるオレを庇うように嵐山がフォローして後ろにいた生徒たちが三雲が助けてくれたと言うが

 

「それでも人命を救ったのは評価に値しますがここで許せば彼と同じようにC級隊員がトリガーを使う可能性が出ます、ボーダーに入ったからと言ってヒーロー気取りで戦おうとすればより甚大な被害が出るのは火を見るより明らかです」

 

 いくらオレや嵐山が言ってもやはりプライドが高い木虎は規律やルールなど言葉を使って三雲を責め立てる

 

「嵐山さん、木虎の奴1回痛い目に遭わないと直りませんッスよ、あの性格」

 

「あははは……それはわかってはいるんだがそういう機会が中々……」

 

 通常の任務以外に嵐山隊は広報活動にも出ているからエリート思考が高い木虎の性格を直そうにも時間が無いのだ

 2人がそんな話をしている間に木虎は三雲に指を指して処罰されるべきだと言い放った

 

 三雲はこうなることを覚悟してトリガーを使ったはずなのに思い悩んでいる顔をした

 

(まぁ……当然ッスよね)

 

 一応三雲がいたから生徒たちに犠牲者が出なかったと報告書にそう書こうと頭の中で決めた

 

 

 

 

 

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