どこぞの三水戦   作:ひょっとこ_

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川内かっこいい(唐突


フタマル:終撃

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうやらあのフラグシップの砲撃を受けた私は、即轟沈とはならず、ぎりぎり大破の状態で鎮守府に帰ることができ、その後、提督の指示で改二改装を施されるとともに、体の修復もすませられたのだとか。

 

「そりゃまた、迷惑かけたね……」

 

「いや、なにほどのものでもない。お前に沈まれるよりずいぶんマシだ」

 

「はいはい、ご心配おかけしまして……」

 

「本当にな」

 

「あぅ」

 

「……冗談だ」

 

「……もう」

 

「さて、お前を大破に追いこんだ件のフラグシップだが……」

 

 一通り、いつもどおりのやりとりをしてから、本題だ。

 フラグシップ、戦艦ル級。

 鎮守府近海に攻め込んできた深海棲艦艦隊の旗艦であるその戦艦級は、私たちの迎撃作戦中にフラグシップに進化した個体だ。

 やつは、私が仕留め損ねたため、未だに鎮守府近海でふんぞり返っている。

 

「やつは、お前ら三水戦との戦闘があった地点から移動しておらず、まるでなにかを待つかのように、ただ佇んでいる」

 

 瑞穂が索敵機を飛ばし、様子を探ってくれた結果だそうだ。

 本当に、一歩たりとも動かないらしい。

 

「……誘ってる?」

 

「ああ、だな。誘われてる。お前がだ、川内」

 

「私が……」

 

「そうだ。だから、叩いてこい」

 

 包み込むような、それでいて力強く背中を押してくれるいつもの声音で、提督がそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんか付き合わせちゃってごめんね、みんな」

 

 後ろに追随してくる三水戦のみんなに、手刀を切って、感謝する。

 

「……綾波が勝手についていってるだけですから」

 

「まぁ、また勝手に怪我されても困るし……」

 

「江風はべつに、ただ暇だっただけだし……」

 

「えっと、その、お、お気になさらず……!」

 

「ふふっ、みんな、素直じゃないね」

 

 そっぽを向く綾波。

 頬をかく敷波。

 拗ねたような江風。

 おろおろしている海風。

 微笑んでいる時雨。

 みんな、きっと、心配してついてきてくれたんだ。

 

 

 ――――第三水雷戦隊、旗艦川内、改めて、命令だ。鎮守府近海に留まっている敵艦を撃滅せよ。

 

 

 大丈夫。

 今度はきっとできる。

 提督の言葉と、三水戦のみんなの支えがあれば。

 

「――――さぁ、生まれ変わった私の力、見せてあげる……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 見覚えのあるエリアに戻ってきた私たちは、不動のまま佇むル級を眼前に、臨戦態勢に入っていた。

 

「ほんとに動かないのね……」

 

「敷波、いつでも攻撃できるように準備を。いい?」

 

「わ、わかったってば。ちょっと怖いよ、綾波」

 

「海風、江風、僕たちも注意を怠らないようにしよう」

 

「了解、姉さん」

 

「……ああ、任されたよ、時雨姉貴」

 

 砲を構え、魚雷を差し向ける五人を背に、ル級に一歩踏み出す。

 するとル級も、閉じていた目を開き、こちらに一歩を踏み出した。

 

「……いくよ」

 

 一息に最大船速にまで突入し、純白のマフラーをたなびかせながら水面を滑る。

 相手は戦艦。いくらフラグシップとはいえ、その動きは軽巡である私には一歩も二歩も遅れている。

 一呼吸ほども遅れて動き出したル級は、目で私を捉えているものの、やはり体がついていけていないようだった。

 真っ直ぐ正面から突っ込んでいたが、フェイントを一つ挟んで、側面に回りこむ。

 たったそれだけで、ル級は私の姿を視界から逃したらしい。

 

「砲雷撃戦、よーい――――」

 

 もう、二度とお前に撃たせてなどやるものか。

 痛かった。怖かった。

 これでもうみんなに会えないかと思った。

 だからこそ、これで、終われ。

 

「――――撃てえぇぇぇっ……!!」

 

 終われ。

 

 

 

 

 

 直撃。

 超超至近距離からの迫撃は、例えそれが軽巡の主砲であろうと、戦艦ル級の装甲をたしかに貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




戦闘描写嫌い。っていうか、苦手なのはなんとなく察してもらえると嬉しいです。。
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